年収400万円で始められるおすすめの不動産投資を徹底解説します

不動産投資を始めたいと考えるものの、自分の年収で始められるものなのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。この記事では、不動産投資に関心のある年収400万円の方に向けて、不動産投資を始めるうえでの心配について解説した後、おすすめの不動産投資の方法をご紹介します。

この記事の監修者

逆瀬川 勇造

不動産のプロ

大学卒業後、地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、 2011年9月より不動産会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。 2018年より独立・2020年合同会社7pocketsを設立し金融や不動産に関するコンテンツ作成に取り組む。 2級FP技能士(AFP)、宅建士

年収400万円でも不動産投資を始めることはできる?

最初に結論をお伝えしますが、年収400万円でも不動産投資を始めることは可能です。

不動産投資には現物投資以外にも、ローン不要で少額から始められるREITや小口不動産投資、不動産投資クラウドファンディングなどがあります。それらは現物投資とは異なり、たとえばREITなどは、不動産投資のプロがエリアや物件の見極めを行うため、将来的な人口減少が懸念される日本においても、収益が見込める物件に投資できるのはメリットの1つです。

それぞれの不動産投資の概要や特徴については後段でご説明しますが、いずれも家賃収入をベースとした安定した収益を得られます。株式投資のように日々の値動きに一喜一憂することなく投資を行うことができるため、おすすめの投資方法と言えるでしょう。

年収400万円でも融資を受けることができる?

年収400万円でも融資を受けることができない訳ではありません。融資額には資産や収入に応じた限度があります。

融資が受けられるか否かを不安視するのは、不動産投資といわれてイメージするのが、アパート投資やマンション投資だからではないでしょうか。アパート投資やマンション投資は、初期費用が多額になるためローンの活用が一般的です。しかし、物件によっては、大きな金額の融資が不要なものもありますし、そもそも不動産投資の中には少額から始められるものもあります。

後段でご説明する融資の限度額を1つの目安としながら、融資を受けなくてもできる不動産投資の方法を見つけてみる姿勢も大切です。

年収400万円での不動産投資における融資の限度額

年収400万円での不動産投資における融資限度額は、年収の7倍から10倍程度、つまりおおむね2,800万円~4,000万円と考えておくとよいでしょう。

もちろん、これは金融機関によっても異なりますし、融資希望者のお勤め先や勤続年数、配偶者や持ち家、ほかの借り入れの有無などによっても異なります。

現物投資の場合は、不動産の担保価値や事業計画の妥当性も考慮されるため、先に挙げた融資限度額はあくまでも目安として考えておいてください。

年収400万円での不動産投資に対応してくれる金融機関

年収に限らず、不動産投資の融資に積極的な金融機関と消極的な金融機関があることを知っておきましょう。積極的な金融機関をみずから探すことは大変であるため、現物投資の案内をしてくれた不動産会社が提携している金融機関を紹介してもらうのが得策です。

提携している金融機関からの融資審査において承認を得るためにも、収入の証明のみならず、保有している資産を示せるようにあらかじめ用意をしておきましょう。また、周辺の賃貸ニーズを盛り込んだ妥当性のある事業計画や資金計画を不動産会社などに相談しながら、主体的に練り上げておくことも大切です。

なお、REITなど少額から始められる不動産投資は、原則として不動産投資ローンの対象外と考えておきましょう。

年収400万円でも失敗しない不動産投資術!

年収400万円の方が不動産投資を行ううえで、失敗しないために知っておきたいポイントについてご説明します。

頭金を作る

投資資金及び頭金を作りましょう。

現物投資でローンの活用が必要な場合、物件価格などをすべてローンでカバーできません。ローンが活用できるのは金融機関にもよりますが、物件価格の6~7割程度です。つまり、物件価格の3~4割程度の自己資金が必要です。先にご説明した融資限度の目安と照らし合わせながら投資可能な物件予算を考えてみるとよいでしょう。

また、REITなど少額から始められる不動産投資は数万円程度から100万円程度と投資金額に幅がありますが、原則として不動産投資ローンの対象外となります。また少額といっても、余裕のある自己資金で投資を行える不動産投資の方法を選択する必要があります。関心のある不動産投資の方法の投資資金に余裕がない場合は、まずは投資資金の積み立てから始めてみるとよいでしょう。

年収の10倍超の不動産物件はNG

余裕のある不動産投資を行いましょう。

現物投資の場合、先にご説明した融資限度の目安ギリギリ、またはその金額を超える不動産物件に投資するのは避けましょう。現物投資の場合、投資をスタートした後にも月々のローン返済を始めとして、管理や修繕のためにさまざまな支出が想定されます。現物投資は常に満室経営できるとは限らず、入居者の入れ替え時にもクリーニングなどで一時的な空室が生じます。

現物投資は、ある程度リスクへの対策の見通しの立てやすい投資手法と言えますが、突発的な支出が生じる可能性もあるため、自己資金に余裕を持たせておくことが大切です。

高額な物件だから必ずしも賃貸ニーズが高い訳ではありません。周辺の賃貸ニーズを確認し、余裕のある予算内で取得できる物件を選ぶように心がけましょう。

金融機関の融資を利用する

現物投資で、ローンを活用する場合には銀行などの金融機関の融資を利用しましょう。

金融機関といっても幅が広く、ノンバンクの融資を勧められる場合もあるかもしれません。ノンバンクの融資は銀行の融資条件より緩やかな傾向にあり、審査スピードも速いというメリットがあります。しかし、銀行の融資と比較すると金利が高いため、月々のローン返済がキャッシュフローに影響を及ぼしてしまう可能性もあります。

金融機関は不動産会社から紹介を受けることが得策ですが、ノンバンクを紹介された場合には、あわせてノンバンク以外の金融機関を紹介してもらうようにしましょう。

不動産投資の知識を蓄える

不動産投資の知識を蓄えておきましょう。

どの不動産投資においても、知識ゼロで始めるのは望ましくありません。現物投資であれば、取得を検討している物件エリアの賃貸ニーズやトレンド、家賃相場などについて不動産会社やインターネットでの情報収集に努めましょう。また、不動産投資をスタートした後に、どのような支出が想定されるのかについても確認し、まずは自分なりに収支計画を考えてみるとともに、満室経営を実現している大家さんや物件にはどのような共通点があるかについても研究してみるとよいでしょう。

また、現物投資以外のREITなど少額で行える不動産投資も、投資商品の仕組みや投資対象、出資方法などが商品や不動産投資会社ごとに異なります。プロが見極めた物件に投資できるとは言え、提示されている情報の中から自ら投資先を選ぶためには知識も必要です。

後段でご紹介するポイントタウンでは、不動産投資の知識も更新されています。お金だけでなく知識も蓄えながら、不動産投資の検討を進めていきましょう。

年収400万円の方におすすめな不動産投資

不動産投資には、現物投資以外にも以下のような不動産投資があります。それぞれの特徴やメリットデメリットについて簡単にご説明します。

REIT

REITは投資家が出資した資金で不動産を購入し、運用収益を投資家に分配する金融商品です。証券取引所に上場しているREITを特にJ-REITと言います。J-REITは証券取引所を介して、いつでも売買が可能ですが売却損が生じる場合もあります。銘柄にもよりますが、数万円からの投資が可能であり、不動産そのものを投資家が所有しない不動産投資であるため、年収400万円の方でも気軽にチャレンジできます。

投資対象は不動産投資会社によって、レジデンス(住宅)、商業施設、事務所などさまざまです。特定の対象に特化して投資している場合もありますし、複合的に投資している場合もあります。J-REITには60近い銘柄がありますので、それぞれの内容を確認してみるとよいでしょう。

REITについては以下の記事で詳しく解説をしています。

REITってどんな商品?REITに投資する前に知っておきたいこと

2023.11.16

不動産投資クラウドファンディング

不動産投資クラウドファンディングとは、複数の投資家から集めたお金をもとに不動産投資会社が不動産投資を行い、投資家が投資額に応じて配当を受けられる仕組みの投資手法です。不動産クラウドファンディングは「投資型(匿名組合型)」と「投資型(任意組合型)」の2つの仕組みに分けられますが、一般的なのは「投資型(匿名組合型)」です。

「投資型(匿名組合型)」は、投資家が不動産投資会社と匿名組合契約を締結した後、出資を行います。投資家の出資額は少額で、1万円程度から可能であるため年収400万円の方でも気軽にチャレンジできます。ただし、ネット上での投資となるため、人気のある案件はクリック合戦となる場合もあります。

クラウドファンディングについては以下の記事で詳しく解説をしています。

不動産クラウドファンディングのメリットデメリットを徹底解説!

2023.12.14

小口不動産投資

小口不動産投資とは、1棟あるいは複数棟の不動産を小口化し、投資家に向けて販売する不動産特定共同事業法に基づく商品です。また、そこから得られた家賃収入や売却益は投資額に応じて各投資家に分配されます。「匿名組合型」と「任意組合型」の2つに大別されています。

小口不動産投資で対象となる不動産は多岐に渡り、アパートやマンション、一戸建てをはじめ、オフィスビルや商業ビルなどさまざまです。投資金額は1口数万円から1,000万円程度となっているため、REITや不動産投資クラウドファンディングと比較すると金額のハードルはあがります。しかし、個人では投資が難しい不動産にも比較的手ごろな価格で挑戦できるのが、小口不動産投資の魅力ですので、投資資金として預貯金などの資産を蓄えてからチャレンジしてみるのもよいでしょう。

小口の不動産投資については以下の記事で詳しく解説をしています。

小口不動産投資とは?他の投資との違いやメリット・デメリットを解説

2023.11.30

駐車場投資

駐車場投資は、所有する土地を駐車場として貸し出して、賃料を得る投資手法です。

その手法はさまざまです。青空駐車場として貸し出す場合は初期費用もさほどかかりません。コインパーキングなど機械式駐車場にする場合には初期費用が数百万円必要になります。

駐車場経営は、立地にもよりますが月決めでも時間決めでも賃料単価が低いため、収益はあまり見込めない可能性があります。また、節税もあまり期待できません。

収益性が見込めなくても、相続などで所有することになった土地をひとまず活用したいという場合には、初期費用もさほどかからないため、年収400万円の方でも気軽に始められる不動産投資の方法と言えます。

駐車場投資については以下の記事で詳しく解説をしています。

不動産投資で駐車場はやめたほうがいい?メリットや成功のポイントについて解説します

2023.10.19

現物投資

年収400万円の方でも始めることができる現物投資はあります。ただし、投資可能な物件には限りがあるでしょう。

現物投資のなかでも区分マンション投資にチャレンジできる可能性はあります。ただし、自己資金を使い切ってチャレンジするのは考えものです。先にもご説明したとおり、管理や修繕の支出が想定されますし、ある程度リスクへの対策の見通しも立てやすいものの突発的な支出が生じる可能性もあります。常に満室経営とはいかない場合もあるため、自己資金での補填が必要になる場面もあります。十分に余裕のある資金計画を実行できる物件予算を逆算してみるとよいでしょう。

時間に余裕がある場合には一戸建て投資にもチャレンジできるでしょう。中古の一戸建てであれば手ごろな価格で取得できますし、みずからコツコツ修繕して賃貸物件に仕上げていけば大きな初期費用もかかりません。

​​現物投資については以下の記事で詳しく解説をしています。

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自分にあった不動産投資の方法を探してみよう

不動産投資と言えば、アパート一棟やワンルームマンション投資をイメージされがちですが、そのほかにもさまざまな投資手法があります。年収400万円でも不動産投資にチャレンジすることは十分に可能なのです。いずれの方法で不動産投資をするにしても、余裕のある資金計画、投資計画になっているかを確認することが肝心です。最初は少額の投資から始めて、コツコツと投資資金を蓄えていくのも1つの方法です。投資の目的を改めて確認したうえで、自分にあった不動産投資の方法を探してみるきっかけしてください。

また、不動産投資を検討する際、ポイントタウンを通じて問い合わせを行うとポイントも貯まってお得です。さまざまな不動産会社や不動産投資会社があることを知ることもできますので、この機会に覗いてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

キムラミキ

ファイナンシャルプランナー(AFP)宅地建物取引士 社会福祉士 キャリアコンサルタント 日本社会事業大学で社会福祉を学んだ後、外資系保険会社、マンションディベロッパーに在籍後、 FPとして独立。現在は、株式会社ラフデッサン 代表取締役として、個人向けライフプラン相談、 中小企業の顧問業務をお受けするほか、コラム執筆、セミナー講師、 山陰放送ラジオパーソナリティとしても活躍中。

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