ファクタリングに金利はない|手数料を年利換算したときの相場や消費税について解説

ファクタリングの利用を検討中「金利がいくらか気になる」「相場を知っておきたい」と考える方もいるでしょう。

確かに、資金繰り改善を目的としてファクタリングを利用する方なら、少しでもコストを抑えたいと思うのは当然です。

しかし、厳密に言うとファクタリングに金利はなく、代わりに手数料が発生します。この違いを知っておかなければ、悪質な業者の手口に騙される恐れもあります。

そこで本記事では、ファクタリングで金利を設定する会社の危険性や、手数料の相場について解説します。

ファクタリングで金利のある会社は要注意

冒頭でもお伝えした通り、ファクタリングでかかるのは金利ではなく手数料です。

そもそも、ファクタリングとは、事業者が保有する売掛債権を買い取ってもらい資金調達するサービスです。あくまで債権の譲渡であり、貸付ではありません。

そして、金利とは利息(金額)の計算レート(利率)であり、利息とは貸借した金銭に対して一定利率で支払われる対価です。

つまり、金利が設定できるのは貸付サービスに限ります。金利を設定している真っ当なファクタリング会社は存在しないというわけです。

もし、ファクタリング会社として金利を設定する業者がいた場合、それは違法に貸付する悪徳業者の可能性が高いでしょう。

実際、金融庁ではファクタリングを装うヤミ金業者が存在していると注意を促しています。

一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。 しかし、近時、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されています。
引用:金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」

このように、悪質な業者を利用すると高額な利息の支払いを請求されたり、強引な取り立ての被害に遭ったりする恐れがあります。

ファクタリングには金利がなく、代わりに手数料が発生するという事実を頭に入れたうえで、ファクタリング会社を選ぶようにしてください。

ファクタリングに金利はない!手数料相場、年利換算するとどのくらい?

ファクタリングの手数料相場は以下の通りです。

  • 2社間ファクタリングの相場:8%~18%
  • 3社間ファクタリングの相場:2%~9%

ファクタリングは2〜3ヶ月の利用が一般的なので、手数料を年利に換算する場合は12ヶ月に揃えて考える必要があります。

この場合の計算式は次の通りです。

手数料率÷支払サイト(売掛金回収までの月数)=月利月利×12ヶ月=年利

例えば、ファクタリングの手数料率が10%で支払サイトが2ヶ月の場合、以下のような計算式となります。

10%÷2ヶ月=5%5%×12ヶ月=60%

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングにおける手数料の相場を、上記の計算式を使って年利換算してみましょう。

【ファクタリングにおける手数料相場の年率換算】

2社間ファクタリング8%~18%÷2ヶ月=4%~9%4%~9%×12ヶ月=48%~108%
3社間ファクタリング2%~9%÷2ヶ月=1%~4.5%1%~4.5%×12ヶ月=12%~54%

このように、ファクタリングの手数料を年利換算すると、年利20%を超えないビジネスローンの金利と比べて、かなり高めなのがわかります。

ただし、ファクタリングは審査通過のハードルが低く、資金調達のスピードも早いサービスです。

年利換算すると「コストがかかる」と考えがちですが、上手に活用すれば事業の大きな助けとなるでしょう。

ファクタリングを選ぶ目的が何なのかを明確にすれば、利用するメリットが自ずと見えてくるはずです。

ファクタリングの手数料に消費税はかかる?

ファクタリングは非課税取引なので、消費税はかかりません。

国税庁の公式サイトを確認すると、有価証券などの譲渡には消費税がかからないという記述が見つかります。

主な非課税取引
(2) 有価証券等の譲渡
国債や株券などの有価証券、登録国債、合名会社などの社員の持分、抵当証券、金銭債権などの譲渡
ただし、株式・出資・預託の形態によるゴルフ会員権などの譲渡は非課税取引には当たりません。
引用:国税庁「No.6201 非課税となる取引」

また、ファクタリングにかかる手数料についても以下のように明記されています。

概要
消費税は、財貨やサービスの流れを通して消費に負担を求める税です。したがって、消費税の課税の対象になじまない資金の流れに関する取引などは非課税とされています。
非課税となる取引
具体的には、次のものを対価とする金融取引などが非課税とされています。
1 預貯金や貸付金の利子
引用:国税庁「No.6221 預金や貸付金の利子など」

このように、ファクタリングによって発生する手数料に対しては、非課税であると国税庁が定めています。

手数料が安いファクタリング会社おすすめ

続いては、手数料が安いファクタリング会社を5つ紹介します。

  • ビートレーディング
  • QuQuMo
  • 日本中小企業金融サポート機構
  • ペイトナーファクタリング
  • うりかけ堂

ビートレーディング

画像:ビートレーディング

ビートレーディング」は、注文書があれば最短即日に資金化できるファクタリング会社です。

2社間ファクタリングが4%〜12%、3社間ファクタリングが2%〜9%と、相場より低めの手数料が魅力。

必要書類は売掛債権に関する資料(契約書・発注書・請求書など)と売掛先からの入金が確認できる通帳のコピーのみ。メールやLINEで提出できます。

書類を提出してから最短30分で買取額の提示があり、最短2時間の入金に対応しています。午前中に申し込めば、高い確率で当日中に資金を手にできるでしょう。

運営会社株式会社ビートレーディング
利用対象者法人・個人事業主
買取可能額下限上限なし
手数料2社間:4%~12%3社間:2%~9%
入金スピード最短2時間
契約の種類2社間・3社間、診療報酬・介護報酬・注文書
債権譲渡登記不要
オンライン手続き可能

ビートレーディングはこちらから

QuQuMo

画像:QuQuMo

QuQuMo」は、手数料が1%~という驚異的な安さを誇るファクタリング会社です。

もし、手数料1%が割り当てられれば、2ヶ月の支払サイトで利用したとしても年利換算12%と、ビジネスローンに匹敵する安さとなります。

また、買取可能額の下限・上限がないため、小口債権の買取から大口の資金調達まで幅広く対応してくれます。

入金スピードも最短2時間と業界トップクラスの早さを誇っているので、手数料が安くスピーディーな会社を探している方におすすめです。

運営会社株式会社アクティブサポート
利用対象者法人・個人事業主・フリーランス
買取可能額上限なし
手数料1%~
入金スピード最短2時間
契約の種類2社間ファクタリング
債権譲渡登記不要
オンライン手続き可能

QuQuMoはこちらから

日本中小企業金融サポート機構

画像:日本中小企業金融サポート機構

日本中小企業金融サポート機構」は、手数料1.5%〜10%と業界最低水準の手数料で利用できるファクタリング会社です。

他のファクタリング会社が株式会社(営利を目的とする社団法人)なのに対して、日本中小企業金融サポート機構は非営利団体が運営しているため、安心感があります。

また、印鑑証明書や登記簿謄本が必要なく、クラウドサインによるオンライン契約にも対応しています。パソコンやスマホ1台で、オフィスにいながら資金調達が可能です。

加えて、赤字決算の会社や税金・社会保険を滞納している事業者の方でも利用できるので、該当している方は日本中小企業金融サポート機構を検討してみると良いでしょう。

運営会社一般社団法人 日本中小企業金融サポート機構
利用対象者法人・個人事業主
買取可能額下限上限なし
手数料1.5%~10.0%
入金スピード最短即日
契約の種類2社間・3社間
債権譲渡登記不要
オンライン手続き可能

日本中小企業金融サポート機構はこちらから

ペイトナーファクタリング

画像:ペイトナーファクタリング

ペイトナーファクタリング」は、手数料が一律10%に設定されているフリーランス・個人事業主向けのファクタリング会社です。

支払サイトは最長70日なので、資金を長く手元に残せて資金繰りを改善しやすいというメリットがあります。

もちろん、支払サイトを短くしてコストを抑えることも可能です。

また、他社と比べると決して低い手数料ではないものの、買取可能額が最低1万円〜と少額の買取に対応しています。

少額の売掛金しか持っていない個人事業主やフリーランスの方は、他社だと利用できないケースが多いので、ペイトナーファクタリングのような存在は有難いでしょう。

審査時間が最短10分と業界トップの早さを誇っている点も、急ぎで資金調達したい方には魅力的なポイントの一つです。

運営会社ペイトナー株式会社(旧yup株式会社)
利用対象者法人・個人事業主・フリーランス
買取可能額初回:1万~25万円2回目以降:1万~100万円
手数料10%
入金スピード最短10分
契約の種類2社間ファクタリング
債権譲渡登記不要
オンライン手続き可能

ペイトナーファクタリングはこちらから

うりかけ堂

画像:うりかけ堂

うりかけ堂」は、手数料2%〜と業界最安水準を誇るファクタリング会社です。法人だけでなく、個人事業主やフリーランスの方でも利用できます。

買取可能額も30万円からと比較的少額から利用できるため、高額な売掛債権を持っていない個人事業主やフリーランスの方におすすめです。

また、入金スピードは最短2時間と早いので、急ぎの方もうりかけ堂の利用を検討してみると良いでしょう。

運営会社株式会社hs1
利用対象者法人・個人事業主・フリーランス
買取可能額30万円~5,000万円
手数料2%~
入金スピード最短2時間
契約の種類2社間ファクタリング
債権譲渡登記不要
オンライン手続き可能

うりかけ堂はこちらから

ファクタリング以外の資金調達!金利や手数料低め

最後は、ファクタリング以外の資金調達法で、金利や手数料が低いサービスを紹介します。

  • 支払い.com
  • GMOあおぞらネット銀行「あんしんワイド」

支払い.com

画像:支払い.com

支払い.com」は、予定している銀行振込による支払いをクレジットカード払いに変更して、支払い期限を最長60日間先延ばしにできるサービスです。

手数料は一律4%なので、相場が5%〜15%のファクタリングを利用するよりコストを抑えられる可能性があります。

支払いを遅らせるだけですから、厳しい審査や面談を受ける必要がありません。

支払い.comで必要なのはクレジットカード1枚。ぜひ気軽に利用してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、振込名義を自由に設定できるため、支払先にバレる不安もありません。

支払い.comはこちらから

GMOあおぞらネット銀行「あんしんワイド」

画像:GMOあおぞらネット銀行あんしんワイド

GMOあおぞらネット銀行あんしんワイド」は、実質年率0.9%〜14.0%という低さを誇る融資枠型のビジネスローンです。

通常のビジネスローンなら「決算書」「事業計画書」「担保・保証人」がないと利用できませんが、GMOあおぞらネット銀行あんしんワイドは必要ありません。

直近3ヶ月以上の連続した取引(銀行口座の入出金明細)があれば申し込みOK。創業期や赤字決算の企業でも利用できます。

また、融資まで1週間程度かかるビジネスローンが多いなか、こちらは最短2営業日とスピーディーです。

ファクタリングよりもビジネスローンのほうが低コストなので、ファクタリングに強いこだわりがない方は検討してみると良いでしょう。

融資対象法人
融資スピード最短2営業日
借入限度額10万円〜1,000万円以内
実質年率0.9%~14.0%(固定金利・審査のうえ決定)
担保・保証人原則不要

GMOあおぞらネット銀行あんしんワイドはこちらから

まとめ

ファクタリングには金利がなく、手数料が設定されています。手数料を年率換算すると、ビジネスローンよりもかなりコストが割高です。

その代わり、ファクタリングのほうが資金調達のスピードが早いという特徴があります。

緊急性が高い場合はファクタリングを利用して、期間に余裕がある場合はビジネスローンを利用するといった使い分けをすると良いでしょう。

《手数料が低め!おすすめのファクタリング業者》

手数料入金スピード
ビートレーディング2社間:4%~12%3社間:2%~9%最短2時間
QuQuMo1%~最短2時間
日本中小企業金融サポート機構1.5%~10.0%最短即日
ペイトナーファクタリング10%最短10分

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この記事を書いた人

マネ子

ファクタリング・金融系の発信をするWEBライターです。お金にまつわる情報をWEBメディアで執筆しています。

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