2022年は米国を始め、世界中で政策金利が上昇しました。
一般的に金利が上昇すると債券価格は下落するので、債券の利回りが上昇します。債券は償還(満期)まで保有していればリターンが確定しているため、安定した投資ができます。
株式や投資信託、ETFと比べると、債券へ投資している人は少ない気がします。あまり馴染みがないかもしれませんが、債券へ投資するメリットもあり、投資方法も簡単です。
この記事では最近債券利回りが上昇して投資商品として魅力的な外国債券について解説します。
大手ネット証券での購入方法についても画像付きで紹介するので、実際に購入するときの参考にしてください。
まずは外国債券の基本を知りましょう
外国債券の取引をする前に、まずは外国債券がどんなものかを理解しておきましょう。
外国債券を取引する方法
外国債券を取引する方法は大きく分けると2つあります。
- 外国債券単体を購入する
- 債権を組み入れた投資信託を購入する
外国債券自体を購入
1つめは外国債券自体を購入する方法です。
債券自体を購入するメリットは自分でリターンを選べることです。償還まで保有していれば最終的なリターンが確定していることは同じですが、利付きの債券や償還差益でリターンが発生するものなど様々です。
利付き商品の場合、利払い日(月)も様々なので、毎月インカムゲインを得るように商品を購入することもできます。
外国債券を組み入れた投資信託を購入
2つ目は債券を組み入れた投資信託などを購入する方法です。
例えばeMAXISシリーズの「eMAXIS Slim先進国債券インデックス」はFTSE世界国債インデックスという債券のインデックスに連動しています。
FTSE世界国債インデックスは、世界の主要国23 カ国の国債市場の動向を示す時価総額加重平均型の債券指数です。投資信託だけでなく、多くの期間投資かもこの指数をベンチマークとして採用しており、世界で最も利用されているベンチマークと言われています。
投資信託に複数の債券が組み入れられているので、個別に債券を選ぶのは難しいという人にはおすすめの購入方法といえます。
外国債券の種類
外国債券とは「発行体」、「発行地」、「通貨」のいずれかが外国の債券のことです。率直に言って細かいことはそこまで覚えておく必要はありません。
覚えておいたほうよいのは、利払いがなく償還差益でリターンが発生するゼロクーポン債(ストリップス債)、利払いも発生する利付債といった種類があるというところです。
どちらを選んでも、償還まで保有すればリターンは決まりますが、利息として定期的にインカムゲインが欲しいのか、償還益だけでいいのかといった違いが出てきます。
発行体
発行する母体が国であれば国債、企業であれば社債といったように、発行体によって再建の種類が変わります。当然発行体によってリスク(格付けなど)も異なります。
債券種類 | 発行体 |
---|---|
公共債 | 国、政府系機関、地方公共団体など公的な団体が発行する債券 |
国際機関債 | 国際復興開発銀行など国際機関が発行する債券で、格付けが高い |
民間債 | 一般の法人など民間の団体が発行する債券 |
発行地と通貨
発行地や通貨ではこのような種類があります。それほど重要ではありませんが、こういうものがあることは認識しておきましょう。
円貨建債 | 国内発行 円建債 (サムライ債) |
国際機関や外国の政府、法人が国内円建てで発行する債券。(為替リスクの影響を受けない) | |
海外発行 円建債 (ユーロ円債) |
通貨国市場以外での金融取引 | ||
外貨建債 | 単一通貨建債 | 払込・利払・償還が同一通貨の債券。 米国債など一般的な外債の形式 |
|
二重通貨建債 | デュアル・ カレンシー債 | 償還時に受取る通貨が、購入時・利払時と異なる債券 | |
リバース デュアル・ カレンシー債 |
利子を他通貨で受取る債券 |
その他の種類 リターンの種類など【重要】
実際に購入するときにはこちらの種類のほうが重要になります。下の種類は観点が異なるものもあるため、どれか1つに該当するわけではなく複数に該当する場合もあります。(例えば利付債のトレジャリーボンドなど)
種類 | 観点 | 内容 |
---|---|---|
ゼロクーポン債 | 利息と価格 | ゼロクーポン債は、ディスカウント債のうち期間中の利息の支払がないものです。償還差益でリターンを得ます。 利付債の元本部分と利息部分を分離して、それぞれゼロクーポン債として販売されているものを「ストリップス債」といいます。 |
利付債 | 定期的に利息が支払われる債券です。 | |
ディスカウント債 | 額面金額より低い価格で発行され、償還時に額面100%で償還する債券です。利息と償還差益の両方を受け取れます。 | |
トレジャリーボンド (Treasury bonds) |
期間 | 米国財務省証券のうち償還期間が10年超の利付債です。 短期(1年以下)の財務省短期証券はトレジャリー・ビル(T-Bills)、1年超10年以下の財務省中期証券はトレジャリー・ノート(T-Notes)といいます。 |
外国債券のリスク
債券は比較的リスクの低い投資商品ですが、リスクはあります。また外国債券の場合は円建て債にはないリスクもあります。
外国債券の主なリスクには以下のようなものがあります。
リスクの種類 | 内容 |
---|---|
デフォルト・リスク | 社債の場合はもちろんですが、国家でも2014年にギリシャがデフォルトした例があります。とはいえ、米国債であればほぼリスクはないといってよいでしょう。 |
債券単価変動リスク | 債券単価は満期償還するまでの間、市況により変動します。一般的には、残存期間が長いほど単価の変動は大きくなります。 償還まで保有していればこのリスクは回避できます。 |
為替リスク | 外貨建て債券の場合、為替リスクも発生します。購入時点よりも円安になれば、円に戻したときに利益が増えますが、円高になった場合には損失が発生する可能性もあります。円貨決済の場合、為替リスクが大きくなりますが、外貨決済にしておけば為替の状況を見て交換可能です。 |
デフォルトリスクに関しては、格付けをチェックすることが重要です。S&Pが毎年行っている調査結果では以下のようになっています。
年 | AAA | AA | A | BBB | BB | B | CCC/C |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2015 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.16 | 2.42 | 26.67 |
2016 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.06 | 0.47 | 3.76 | 33.17 |
2017 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.08 | 1.00 | 26.56 |
2018 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.99 | 27.18 |
2019 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.11 | 0.00 | 1.49 | 29.76 |
2020 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.93 | 3.52 | 47.48 |
債券の価格と利回り
金利が上昇すると、債券価格は下落します。結果的に債券価格が下落すると債券利回りが上昇するというのが一般的な債券価格のと利回りの関係です。
金利が上昇するとなぜ債券価格は下落するのはこのような動きをするからです。
例えば利率が3%で価格が100円の債券があるとします。金利が上昇して利率が5%で価格が100円の債券が出てきました。この場合どちらの債券が買われるかわかりますよね。
3%の債券は価格が100円では売れないため、価格が下がります。例えば98円で購入できて償還時に100円戻ってくると、償還差益の2円と3%の利息が得られる(つまり3%以上のリターンになる)わけです。これが債券価格が下落すると利回りが上昇する理由です。
外国債券を取引する証券会社の選び方は?
外国債券を取引するには、外国債券自体を購入する方法と投資信託などで債券が組み入れられている銘柄を購入する方法を紹介しました。それぞれどの証券会社を選ぶのがよいかを解説します。
外国債券単体を取引するならSBI証券がおすすめ
外国債券自体を購入するのであれば大手ネット証券をおすすめします。特におすすめなのは既発債の取引数が圧倒的に多い「SBI証券」です。
「SBI証券」「楽天証券」「マネックス証券」の大手ネット証券で米ドル建債券の数を比較するとこれだけの差があります。
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
60本以上 | 6本 | 13本 |
※2022年11月6日時点の本数(完売含む)
また、外貨建債券は購入方法として「円貨決済」と「外貨決済」を選ぶことができます。
円貨決済は証券会社が外貨の両替を自動で行ってくれるイメージです。これは無料で行ってくれるわけではなく、外貨の両替コストが発生します。(証券会社ごとに異なりますが1ドルあたり25銭程度が多いです)
外貨決済は自分で外貨(米債券の場合は米ドル)を調達する必要があります。外貨は証券会社によって準備のしやすさがかなり違います。SBI証券の場合「住信SBIネット銀行」と連携することで簡単かつ為替コストをおさえて準備できます。
また、SBI証券と住信SBIネット銀行間では外貨の入出金手数料が無料なのもメリットです。
円貨決済と外貨決済はどちらが正解ということはありませんが、外貨決済のほうがリスクは低いと考えています。この後でも紹介しますが、外貨建債券は為替リスクが存在するからです。
外貨決済にしておけば、購入時よりも償還時のほうが円高(つまり為替差損が発生する)になっている場合は、外貨のまま保有しておき、別の米資産を購入するといった戦略が立てやすいからです。円貨決済の場合、償還時の為替レートに影響されやすくなります。
投資信託で組入れるなら利用している証券会社
投資信託で購入するならメインで取引利用している証券会社で問題ありません。
外国債券のみの投資信託は現在つみたてNISA対象はありませんが、バランス型の投資信託はつみたてNISA対象の銘柄もありますし、NISA口座であれば、どの銘柄でも利用できます。
外国債券の購入方法を証券会社別に解説
ここからは実際に各証券会社で外国債券をどのように購入するかを解説していきます。
解説する証券会社は「SBI証券」「楽天証券」「マネックス証券」の3つの証券会社です。
外国債券を購入するときのチェックポイント
外国債券を購入するときには、最低でもこの部分はチェックしましょう。画像はSBI証券の既発債申込画面ですが、どの証券会社でもこのような情報は確認できます。
特に重要なのは「利回り」「残存期間」「格付け」の3つだと思います。格付けが高い銘柄であればあとは残存期間と利回りで選んでも大きな問題はありません。

出典:SBI証券
利回り【重要】 | 投資元本に対するリターン(年率)です。利息と償還差益の合計がリターンとなります。厳密には残存年数(保有期間)も含めて計算します。 ゼロクーポン債(ストリップス債)のような利息がない債券の場合、償還差益から利回りを計算します。 |
利払い日 | 利付債券の場合、利払い日も確認しておきましょう。特にインカムゲインを毎月得たい人は利払いの月で銘柄を選んでも良いでしょう。 |
償還日 | 最終的な償還日です。残存期間とも関係があります。 |
残存期間【重要】 | 償還までの期間です。 |
発行体格付け【重要】 | どれだけリスクがあるかがわかります。投資適格債(S&PならBBB)以上の格付け銘柄を選ぶようにします。 |
SBI証券

出典:SBI証券
SBI証券での外国債券購入方法です。
- 外貨建債券を選択
- 新発債券か既発債券を選択(通常は既発債券)
- 銘柄を選択
- 目論見書確認
- 注文入力
トップページから「債券タブ」→ 「外貨建債券」とを選択して外貨建債券画面へ移動します。

出典:SBI証券
新発債券か既発債券を選択
外貨建債券画面へ移動したら、新発債券か既発債券の選択をします。新発債券はタイミングによって取り扱いがないときがあるので、基本的には既発債券を選ぶことが多いと思います。

出典:SBI証券
米債券の場合、左下のボタンから銘柄選択画面へ移動できます。左側(米ドル・豪ドルなど6通貨建債券)の場合、購入する場合「円貨決済」と「外貨決済」を選ぶことができます。
右側のブラジルレアル、インドルピー、インドネシアルピア建債券の場合、「円貨決済」しか選択できません。
銘柄を選択
詳細ページで銘柄を選択したら「お申込み」ボタンから銘柄詳細情報画面に移動します。
購入するときには、「利回り」「残存期間」「格付け」などの情報は確認してください。(詳細は上の「外国債券を購入するときのチェックポイント」を見てください。

出典:SBI証券 取扱銘柄一覧画面
こちらは銘柄詳細情報画面です。「お申し込みはこちら」ボタンを押して次に進みます。
「お申し込みはこちら」ボタンを押しても注文が確定するわけではないので、それほど気にせずに進んでも問題ありません。

出典:SBI証券 銘柄詳細画面
目論見書確認
上の「お申し込みはこちら」ボタンをおすと、目論見書の閲覧画面へ移動します。内容を確認した後、チェックボックスにチェックを入れて書面内容に同意し、「同意して次へ」ボタンを押して進みます。
※ここで「同意して次へ」ボタンをおしても、まだ注文されていないのでサクサク進めて問題ありません。

出典:SBI証券 目論見書等 電子書面閲覧画面
注文入力
注文画面で入力するのは、色がついている「買付方法」「買付数量(額面)」「取引パスワード」です。
米ドル建債の場合、買付方法は「円貨決済」と「外貨決済」を選択できます。「買付方法」を選択すると、自分の現在の口座状態からその上の「買付余力」が自動的に反映される仕組みです。

出典:SBI証券 注文画面
買付余力に応じて「買付数量(額面)」を決めて、取引パスワードを入力して次に進みます。次の注文確認画面で「注文発注」ボタンを押すと注文が確定するので、ここは注意してください。

出典:SBI証券 注文確認画面
保有している外国債券は、「口座管理」→「口座(外貨建)」から確認できます。
楽天証券

出典:楽天証券
次は楽天証券です。楽天証券も大きな流れは同じです。
- 外国債券を選択
- 銘柄を選択
- 注文入力
- 目論見書等を閲覧
- 注文を発注する
外国債券を選択
トップ画面から債券画面へ移動します。「債券」→「外国債券」と進みます。

出典:楽天証券
銘柄を選択
楽天証券の場合は、次の画面で銘柄を選択します。本数が多くないので、気になる銘柄は「詳細」ボタンをチェックして確認してみましょう。購入したい銘柄があれば「買い注文」ボタンから注文に進みます。

出典:楽天証券 取扱銘柄一覧
注文入力
必要項目を入力します。基本的には、「注文数量」と「決済方法」になります。口座は「特定」口座を選ぶことになります。
一番下の「確認」を押すか、「販売説明書及び目論見書等」の閲覧を押すと目論見書の確認画面へ移動します。

出典:楽天証券 注文入力画面
注文数量は売買単位が記載されているので、それに従って注文しましょう。最低注文が100USDからの銘柄や、1,000USDからの銘柄(社債など)もあります。
決済方法は円で購入(円貨決済)か、米ドル(債券種類により異なる)で購入(外貨決済)するかを選択します。米ドルで購入する場合、事前に米ドルを調達しておく必要があります。
目論見書などを確認
閲覧ボタンをおすとそれぞれの書面がポップアップで表示されます。

出典:楽天銀行 電子書面一覧
内容に同意のチェックをいれて「完了する」で閲覧完了します。

出典:楽天証券 電子書面
注文を発注する
注文入力と電子書面の閲覧が完了したら注文を発注します。
電子書面閲覧済みの状態で「確認」ボタンをおして注文発注画面に移動します。必要内容を入力したら、取引暗証番号を入力して注文します。

出典:楽天証券 注文確認画面
保有債券は「保有商品一覧」→「債券」から確認できます。
マネックス証券

出典:マネックス証券
最後はマネックス証券です。
- 債券画面へ移動して銘柄を選択
- 申込画面から電子書面を閲覧
- 注文入力
債券画面へ移動
トップページから「債券」タブを選択します。外国債券のみ表示させたい場合は、右側に「外国債券」ボタンもあります。
購入したい銘柄を決めたら、「申込」ボタンをおして次に進みます。

出典:マネックス証券 債券画面

出典:マネックス証券
申込画面から電子書面閲覧
電子書面の閲覧をしていない場合、「申込画面へ」を押すとみ閲覧書面一覧画面へ移動します。(すでに閲覧済みの場合、注文画面へ移動します)

出典:マネックス証券 未閲覧書面一覧
注文入力
注文入力画面で必要箇所を入力します。入力が必要なのは「購入額面」と「決済区分」です。決済区分は円貨決済と外貨決済を選択できます。(買付可能額が表示されます)

出典:マネックス証券 注文画面
注文内容確認画面で「実行する」ボタンをおすと注文が確定します。

出典:マネックス証券 注文確認画面
保有している債券はトップページの「保有残高・口座管理」タブから確認できます。
外国債券取引のメリット・デメリット
外国債券はメリットも多いですが、注意点もあるのでどちらも理解した上で投資しましょう
メリット
外国債券に投資する最大のメリットはリターンが確定していることです。株式相場が全体的に下落するタイミングではリスクヘッジになり有効な投資手段といえます。
債券はリターンが安定している
この記事でも紹介した通り、債券は償還時まで保有すればリターンが確定しているのは大きなメリットです。
リターンが確定しているので、株式や投資信託を購入するときのように今後株価が上がるのかといった調査や、どの水準まで上がったら(下がったら)売却するのかといった戦略を考える必要がほとんどありません。
投資する際の時間を節約できるのも債券投資のメリットといえます。
利回りが比較的高い
現在は米国の長期金利も上昇しており、利回りが高い商品が多いです。米ドル建債券の場合、利回り(税引前)は4~5%程度の商品が多いです。

出典:SBI証券
高配当株でもこの利回りの銘柄はありますが、債券よりもリスクが高くなります。格付けがA以上の債券のデフォルトは近年起こっていないということを考えると、ほぼノーリスクでリターンが得られる債券が非常に優秀だということがわかります。
二重課税対策が不要
米国の高配当株や高配当ETFで配当(分配金)を受け取る場合、現地の課税と国内課税の二重課税状態になるため、その対策が必要です。
外国債券の場合、二重課税にならないため外国税額控除申請の手間がなくなります。外国債券はリターンが安定しているうえに手間がかからないという便利な投資商品です。
デメリット(注意点)
債券投資はリスクは低いですが、注意点もあるのできちんと認識したうえで投資しましょう。
リスクがゼロではない
外国債券のリスクで説明した通り、「デフォルトのリスク」や「為替リスク」などリスクがゼロではありません。
とはいえ、格付けが高い銘柄を選択すれば「デフォルトのリスク」を(ほぼ)回避でき、償還まで保有すれば「債券単価の変動リスク」を回避することができます。
そのため、特に注意すべきはこの次にも説明する「為替リスク」となります。
為替の動きにも注意
外国債券の投資をする際には、為替の動きには注意が必要です。
購入時よりも償還時に円高になっていると為替差損が発生します。このリスクを回避する1つには記事内でも説明した通り「外貨決済」を利用する方法があります。
外貨決済の場合、円高になっていれば他の外国資産を外貨で運用を続け、円安になったタイミングで円に戻す戦略がとれます。
特に現在(2022年11月時点)は、1ドル=150円前後と近年ないほどの円安になっています。外貨決済ではなく円貨決済で取引する際には為替の影響があることは認識しておきましょう。
深く知ろうとするほど難しい
債券はリターンが安定しているので比較的簡単という説明をしていますが、実際には債券は深く知れば知るほど難しい商品だと思います。
債券のメインプレイヤーは機関投資家です。実際に債券は価格と利回りの騰落がイメージしにくい商品だと思います。
そこまでデメリットではありませんが、そこまで深く考えずに納得できる利回りの商品を償還まで保有するのがよさそうです。
外国債券は分散投資におすすめの金融商品
この記事では、外国債券の概要と各証券会社での外国債券の購入方法について解説しました。
最後にこの記事のポイントを上げておきます。
- 債券は償還まで保有すればリターンが確定しているのがメリット
- 株式下落時のリスクヘッジになる
- 債券には利付き債やゼロクーポン債などの種類がある
- 為替リスクなど、リスクはゼロではない
- 購入するならおすすめはSBI証券
2023年は米国株式市場はリセッションの可能性もあり厳しい年になるかもしれません。リターンが安定している債券は、株式下落のリスクヘッジに有効です。
リターンが確定しているメリットは大きいので、深い戦略を考えずに投資できます。投資初心者の方でもアセットアロケーション(資産配分)に組み入れてほしい金融資産です。
外国債券の場合、為替レートには注意しましょう。円高になる場合に損失が発生する可能性があります。
債券投資は、特に初心者の方にはそれほど人気がある投資ではありませんが、有効な投資商品の1つです。この記事をみて、債券投資をする人が増えればうれしいです。