FXを1万円からチャレンジする戦略を解説!少額投資のメリット・デメリットやおすすめ証券会社を紹介

FXを1万円からチャレンジする戦略を解説!少額投資のメリット・デメリットやおすすめ証券会社を紹介 FXの基礎知識

「FXで儲けるなら最低でも100万円以上の資金が必要では?」「FXに興味があるけれども、1万円程度の少額投資でスタートしたい」というように、FX未経験者の多くは初期費用額についてさまざまな希望・不安を抱えていることでしょう。

「FXをいくらから始めるか」は投資家本人が自由に決めることができます。つまり、1万円という低投資額でもFX取引は可能だということです。

ただし、FXという金融商品取引の性質上、1万円という限られた初期投資でFXを始めるにはさまざまな制限事項が生じる点に注意をしなければいけません。

そこで、今回は、FXを1万円からチャレンジするときに役立つ戦略について解説します。あわせて、FXの初期費用に1万円しかかけないことのメリット・デメリットや、1万円でも効果的なFX取引ができるおすすめ証券会社も紹介するので、さいごまでご一読ください。

  1. FXを1万円からチャレンジするための戦略5つ
    1. 1.レバレッジを駆使すれば1万円からFXにチャレンジできる
      1. 初期費用1万円からでも法人口座のレバレッジなら100万円規模でFX取引できる
      2. 初期費用1万円からでも海外FX業者のハイレバレッジなら数百万円・数千万円規模で取引できる
    2. 2.最小取引単位の小さい証券会社を選べば1万円からFXにチャレンジできる
      1. “安い”通貨ペアをFX取引対象に選べば最小取引単位の問題はクリアできる
    3. 3.ボラティリティの大きい通貨ペアを狙えば1万円からでもFXで成功できる
    4. 4.スプレッド負担の少ないFX業者を選べば1万円の初期費用を効率的に回せる
    5. 5.FX取引に慣れた段階で投資額を1万円から増額する
  2. 1万円からFXにチャレンジするメリット・デメリット
    1. 1万円からFXにチャレンジするメリット3つ
      1. 1.1万円なら損失リスクを軽減できるので気軽に始めやすい
      2. 2.1万円ならFXの実践を通じてさまざまな投資経験を積める
      3. 3.1万円なら低ストレスでFXの習熟度を高められる
    2. 1万円からFXにチャレンジするデメリット3つ
      1. 1.高額利益を得にくいのでモチベーションが上がらない
      2. 2.損切りの経験を積みにくい
      3. 3.ロスカットされやすい
  3. FXを1万円からチャレンジする方法・流れ
    1. 1.1万円からチャレンジできるFX証券会社を選ぶ
    2. 2.FX業者に口座開設申込みをする
      1. 1万円でFXを始めるなら口座開設審査落ちリスクに配慮する
      2. 大学生でも1万円でFXにチャレンジできる
    3. 3.証券会社の口座に証拠金を入金して実際の取引をスタートする
  4. FXを1万円からチャレンジするときの注意点3つ
    1. 1万円の少額投資だからこそFXの仕組みを正しく理解しよう
    2. 1万円の少額投資でFXを始めても利益には税金が発生する
    3. FXだけにこだわらずに幅広い金融商品を選択肢に入れる
  5. FXを1万円からチャレンジするのに適した証券会社6選
    1. 1.外為どっとコム
    2. 2.みんなのFX
    3. 3.ヒロセ通商(LION FX)
    4. 4.松井証券(MATSUI FX)
    5. 5.SBI FXトレード
    6. 6.au カブコム証券
  6. 1万円からFXにチャレンジするなら信頼できる証券会社で口座開設しよう!

FXを1万円からチャレンジするための戦略5つ

FXは1万円の初期費用からでもチャレンジできる金融商品取引ですが、どのような初期投資額からスタートするにしても、自己資金総額に応じた適切な戦略を練らなければいけません。

そこで、1万円からFXでの成功を目指す場合には、以下5つのポイントを踏まえて効率的に取引を進めましょう。

  • レバレッジを駆使して何倍もの規模でFX投資を動かす
  • 最小取引単位を1,000通貨単位以下に設定しているFX業者を選ぶ
  • 為替相場の変動幅が比較的大きい通貨ペアで分かりやすい利益を目指す
  • 取引手数料の負担が少なくて済むFX業者を選ぶ
  • FX取引の習熟度次第では躊躇なく増額投資して効率性を重視する

1.レバレッジを駆使すれば1万円からFXにチャレンジできる

FX取引の特徴として「レバレッジ(Leverage)」というルールが挙げられます。

そもそも、FXとは、証拠金・保証金の何倍もの規模で外国為替取引ができる金融商品のことです。つまり、まるで「てこの原理」のように預託した資金を倍加して高額取引できる点にFXの魅力があるということです。そして、どのような倍率で「てこの原理」を作用させるかを決める要素として機能するのが「レバレッジ」です。

たとえば、松井証券(MATSUI FX)では4種類のレバレッジコースを用意しているので、レバレッジの設定次第で初期費用1万円を以下の投資可能額まで膨らませることができます。

コース名 初期費用 レバレッジ 投資可能金額
スタンダード25倍コース 1万円 25倍 25万円
低レバレッジ10倍コース 1万円 10倍 10万円
低レバレッジ5倍コース 1万円 5倍 5万円
レバレッジなしコース 1万円 1倍 1万円

つまり、初期費用1万円でFXをスタートするとしても、25倍というハイレバレッジに設定すれば、実質的には25万円分の投資が可能ということです(もちろん、想像以上の損失拡大を嫌う場合には、「低レバレッジorレバレッジ設定なし」を選択して身の丈に合ったFX取引をしても差し支えありません)。

したがって、FXを1万円からチャレンジして高収益を目指したいと希望するならレバレッジを効果的に活用するべきだといえるでしょう。なお、レバレッジの意義については「レバレッジとは?その効果とリスク・取引に向いている人や向いていない人を解説」で紹介しているのでご一読ください。

国内証券会社の口座を利用してFX取引を行う場合、レバレッジは最大25倍までに規制されています。これは、無制限のハイレバレッジ取引で投資家が多額の損失を被るのを防ぐ趣旨です。したがって、国内FX業者を利用する以上は、初期費用1万円ならどれだけハイレバレッジを設定しても25万円が最高額になります。

初期費用1万円からでも法人口座のレバレッジなら100万円規模でFX取引できる

FX取引を検討している人のなかには、法人代表者の方、FX投資用の法人設立を検討している方もいらっしゃるでしょう。

FXでは個人口座における取引のレバレッジは最大25倍に制限されていますが、法人口座についてはレバレッジ約100倍の取引が可能な業者も少なくありません。つまり、1万円という少額初期費用スタートでも、法人口座を利用すれば実質的には100万円の投資規模でFXにチャレンジできるということです。

なお、法人口座でFX取引を実施するメリット・デメリットは次の通りです。ご自身の環境・状況等を総合的に踏まえたうえでハイレバレッジ取引をご検討ください。

法人口座でFX取引をするメリット
・25倍以上のハイレバレッジ取引で高額収益を目指しやすい
・FXの損失額を最長10年間繰り越せるので節税対策に資する(個人口座は最長3年間)
・FX取引に関連する支出であれば経費計上できる
・FX以外の事業と損益合算できる
・決算期を自由に設定できるので節税対策利用できる
法人口座でFX取引をするデメリット
・法人の設立・維持コストが発生する
・会計処理や会社法上の諸規制に服する
・FX取引の名義人はあくまでも法人なので利益を自由に使えない
・法人口座のレバレッジは過去の相場変動に応じて毎週見直されるので証拠金維持率に注意が必要
・25倍を超える100倍水準のハイレバレッジは高額損失リスクも高まる

初期費用1万円からでも海外FX業者のハイレバレッジなら数百万円・数千万円規模で取引できる

「法人口座を保有するのは難しいが25倍以上のレバレッジでFXにチャレンジしたい」と希望するなら海外FX業者を利用するのがおすすめです。海外FX業者には日本国内のレバレッジ規制が及ばないので、業者によっては数百倍~数千倍のレバレッジでFX取引できます

ただし、海外FX業者を利用しているメイン層は、ある程度の投資経験を積んだ中級者・上級者である点に注意しなければいけません。というのも、海外FX業者経由のFX取引には以下のようなメリット・デメリットがあるため、初期費用を1万円程度の低予算に設定する初心者にはハードルが高いからです。

海外FX業者を利用するメリット
・国内FX業者とは比較にならないハイレバレッジ取引が実現するので短期間で巨額の利益を上げやすい
・MT4やMT5などの取引ツールが標準搭載されているので投資の効率性が高い
海外FX業者を利用するデメリット
・金融庁の認可を受けていないので業者に対する信頼性に不安が残る(詐欺業者も多い)
・出金拒否、業者倒産などのトラブルに巻き込まれても泣き寝入りになる可能性が高い
・国内業者を利用したときよりも納税額が高くなり得る(最大税率45%)
・ハイレバレッジ取引で失敗すると1万円の初期費用でも高額損失を負いかねない
・日本語対応している業者はほとんどないので語学力必須
・取引手数料(スプレッド)負担が国内FX業者よりも重い
・レバレッジごとの取引条件が細かく設定されているので取引の自由度は意外と低い

したがって、FX経験の浅い段階では海外FX業者は選択肢に入れるべきではないと考えられます。1万円程度の初期費用でも満足な取引をできる国内FX業者は多数あるので、まずは日本国内の証券会社で口座開設をして着実にスキル・ノウハウを習得した後、海外FX業者でハイレバレッジ取引をするか否かを判断しましょう

なお、海外FX業者を利用するメリット・デメリットについては「【国内FXと海外FX】はどちらがおすすめ?それぞれの違いや税金について徹底解説」を参考にしてください。

2.最小取引単位の小さい証券会社を選べば1万円からFXにチャレンジできる

1万円からFXにチャレンジするなら証券会社選びは慎重でなければいけません。なぜなら、証券会社によって最小取引単位の条件が異なるので、「最小取引単位1,000通貨単位以下の証券会社」を選ばなければ、1万円の低予算では初回取引さえ実現しないからです。

そもそも、Fxは外国為替を交換することで利益を目指す取引ですが、取引をするには口座を開設した証券会社の取引ルールに従う必要があります。そして、初期費用を節約して1万円からFXにチャレンジする場合には、取引ルールのひとつである「最小取引単位」に注目しなければいけません。

最小取引単位(最低取引単位/最小ロット)とは、証券会社が設定している「通貨の取引単位の下限ライン」のことです。ほとんどの証券会社は、10,000通貨単位・1,000通貨単位・100通貨単位・1通貨単位のいずれかに最小取引単位を設定しています(なお、同一証券会社内でも通貨ペアによって最小取引単位が異なる場合があるのでご注意ください)。

そして、1万円からFXにチャレンジするなら、最小取引単位は1,000通貨単位以下の証券会社を選ぶことを強くおすすめします。たとえば、日本円で米ドル(1米ドル140円と仮定)を購入するとき、以下のように、最小取引単位・レバレッジによって必要となる初期費用が大幅に変わってきます。

レバレッジ
なし
レバレッジ
2倍
レバレッジ
4倍
レバレッジ
5倍
レバレッジ
10倍
レバレッジ
25倍
最小取引単位
10,000通貨単位
1,400,000円 700,000円 350,000円 280,000円 140,000円 56,000円
最小取引単位
1,000通貨単位
140,000円 70,000円 35,000円 28,000円 14,000円 5,600円
最小取引単位
100通貨単位
14,000円 7,000円 3,500円 2,800円 1,400円 560円
最小取引単位
1通貨単位
140円 70円 35円 28円 14円 5.6円

ここから分かるように、メジャー通貨ペアである「米ドル/日本円」を取引対象に希望するのなら、最小取引単位を10,000通貨単位に設定しているFX業者では最低でも56,000円の初期費用が必要です。つまり、初期費用を1万円に限定すると、最小取引単位10,000通貨単位の証券会社では米ドル取引が不可能だということを意味します。

したがって、「米ドル/日本円」について1万円からFXにチャレンジする場合には、「最小取引単位100通貨単位以下のFX業者で口座開設する」「最小取引単位1,000通貨単位の証券会社でレバレッジ25倍の取引をする」という戦略が適切だといえるでしょう。

“安い”通貨ペアをFX取引対象に選べば最小取引単位の問題はクリアできる

米ドルのような信用力の高いメジャー通貨をFX取引の対象に選ぶ場合には、「初期費用1万円」という条件下において各証券会社の最小取引単位を無視するのは難しいですが、いわゆる「弱い通貨」を取引対象にするならFX業者の最小取引単位にこだわる必要はありません

たとえば、「メキシコペソ/日本円(MXN/JPY)」について考えてみましょう。以下のように、2022年11月段階で1メキシコ・ペソは約7日本円前後で値動きをしています。

MXNJPY

出典:Investing.com

つまり、メキシコ・ペソのFX取引に必要な初期費用は、最小取引単位・レバレッジ条件に応じて以下のように求められます。

レバレッジ
なし
レバレッジ
2倍
レバレッジ
4倍
レバレッジ
5倍
レバレッジ
10倍
レバレッジ
25倍
最小取引単位
10,000通貨単位
70,000円 35,000円 17,500円 14,000円 7,000円 2,800円
最小取引単位
1,000通貨単位
7,000円 3,500円 1,750円 1,400円 700円 280円
最小取引単位
100通貨単位
700円 350円 175円 140円 70円 28円
最小取引単位
1通貨単位
7円 3.5円 1.75円 1.4円 0.7円 0.28円

ここから分かるように、最小取引単位が10,000通貨単位の証券会社で口座を開設したとしても、「メキシコペソ/日本円」を通貨ペアに選択すれば、レバレッジを10倍・25倍などに設定することによって初期費用1万円でも充分勝負になるということです。

したがって、「FX業者の細かい取引ルールを吟味するのが面倒だ」という投資家は、メキシコ・ペソなどの”買いやすい通貨”でFXにチャレンジするのも間違いではないでしょう。

ただし、マイナー通貨には「為替相場の急変動リスクが高い」「政局・経済動向などの最新情報を把握しにくい」などのデメリットがあるので、適切な投資行動をとるには相当の努力が必要です。現地情報にアクセスできるなどの特殊な事情が存在しない限り、FX初心者の段階ではメジャー通貨に絞って取引するのが賢明でしょう。

3.ボラティリティの大きい通貨ペアを狙えば1万円からでもFXで成功できる

ボラティリティ(Volatility)とは、価格変動率のことです。一定期間における価格変動率が高い金融商品を「ボラティリティが大きい」、値動きが緩やかで市場が安定的と評価できる金融商品を「ボラティリティが小さい」と表現します。

そして、初期費用1万円からFXにチャレンジして高額利益を目指したいなら、比較的ボラティリティが大きい通貨ペアを選ぶのがおすすめです。なぜなら、FXは為替相場の変動具合によって利益・損失幅が決定されるものですが、少額の初期投資でボラティリティが小さい通貨ペアを選択してしまうと、長期間チャートと向き合っても雀の涙ほどの利益しか得られない可能性が高いからです。

たとえば、2022年10月31日から2022年11月4日における対円通貨ペアのボラティリティ順位は以下のような状況です(株式会社マネーパートナーズのデータにより算出)。

順位 通貨ペア 変動率
1位 ノルウェークローネ/日本円 4.44%
2位 トルコリラ/日本円 4.36%
3位 ポンド/日本円 4.11%
4位 豪ドル/日本円 2.74%
5位 イスラエルシュケル/日本円 2.53%
6位 ユーロ/日本円 2.52%
7位 南アランド/日本円 2.51%
8位 人民元/日本円 2.33%
9位 ニュージーランドドル/日本円 2.29%
10位 米ドル/日本円 2.15%
11位 香港ドル/日本円 2.14%
12位 スイスフラン/日本円 1.99%
13位 カナダドル/日本円 1.98%
14位 メキシコペソ/日本円 1.68%
15位 シンガポールドル/日本円 1.63%

つまり、ボラティリティが小さい「シンガポールドル/日本円」よりも、ボラティリティが大きい「ノルウェークローネ/日本円」をFXの投資対象に選べば、最大で約3倍の収益可能性が見込めるということです(もちろん、これは結果論的な理想値であり、確実な収益を約束するものではありません)。

そもそも、同じ10万円の利益を目指すとしても、初期投資100万円と1万円とではまったくプロセスが異なります。前者は資産を10%増やせばよいだけですが、後者は資産を10倍に増やす必要があるからです。

したがって、1万円からのFXチャレンジでは、投資家自身の知識・経験が及ぶ範囲で、できるだけボラティリティが大きい通貨ペアを選択するべきでしょう。なお、投資初心者におすすめの通貨ペアについては「FXの通貨ペアはどれがおすすめ?通貨ペアの選び方や特徴・難易度を解説」をご確認ください。

もちろん、変動率の大きさは損失リスクに比例するので、FX取引の安全性を重視するならボラティリティの小さい通貨ペアを選ぶのも選択肢のひとつです。短期的な収益可能性と安全性を天秤にかけてご判断ください。

4.スプレッド負担の少ないFX業者を選べば1万円の初期費用を効率的に回せる

FX取引では、取引機会ごとに「スプレッド」という実質的な取引手数料が発生します。したがって、特に1万円程度の少ない初期費用でFX成功を目指すなら、できるだけスプレッド負担を節約できる取引を意識しましょう。

スプレッドとは、FX業者が通貨ペアごとに設定している「売値(BID)」「買値(ASK)」の差額のことです。差額が大きいほど投資家の費用負担が重くなるという関係にあります。

そして、スプレッドは証券会社・通貨ペアごとに異なるため、FX取引を希望する通貨ペアについて最安のスプレッドを設定している証券会社をパートナーに選択するのが理想です。

たとえば、代表的な証券会社が設定している通貨ペアごとのスプレッド比較は以下の通りです(2022年11月13日段階)。

証券会社 米ドル/日本円 ユーロ/日本円 ポンド/日本円 豪ドル/日本円
Money Partners 0.0銭~ 0.0銭~ 0.0銭~ 0.0銭~
SBI FXトレード 0.09銭~ 0.30銭~ 0.69銭~ 0.40銭~
LION ヒロセ通商 0.2銭~ 0.4銭~ 現在表示なし 0.6銭~

つまり、同じ通貨ペアを取引するにしても、スプレッドを無料に設定しているFX業者を選べば手数料負担は0円で済むわけですから、わざわざ手数料を設定している業者で取引をする実益は乏しいということです。また、取引対象通貨ペアにこだわりがないのであれば、取引手数料負担の少ない通貨ペアを選択した方が収益性は高められるでしょう。

「FXの手数料負担は軽微なのでスプレッドは気にする必要がない」と言われることも少なくありませんが、1万円という少額初期費用では「投資額に占める費用負担の割合」が相対的に高くなるので、根拠のない言説には囚われず、丁寧に情報を取集してFX業者を選ぶことをおすすめします。

なお、スプレッドについては「FXのスプレッドとは?各FX会社を比較して違いの理由を解説!資産運用の基礎を身に付けよう!」をご参照ください。また、有力証券会社のスプレッド比較を知りたいなら「FX16口座をスプレッドで徹底比較!取引コストが安いFX会社おすすめ3社を紹介!」がおすすめです。

同じ通貨ペアでも取引数量・取引時間帯によってスプレッドは異なります。また、証券会社によっては期間限定のキャンペーンなどを打ち出していることが多いので、複数口座を掛け持ちして少しでも手数料負担を軽減する工夫を凝らすべきでしょう。

5.FX取引に慣れた段階で投資額を1万円から増額する

ここまで紹介したように、初期費用1万円なら、レバレッジを最大限活用しても、実質的な取引総額は25万円に過ぎません。

投資初心者の段階であれば、数百円程度の利益が出ただけで満足感を得られるでしょう。しかし、取引経験を積んで知識・ノウハウを獲得した段階になると、為替相場での立ち回り労力に対する得られる利益の少なさに辟易する可能性が高いです。

そこで、自分なりの取引ルールが確立されて「本格的にFXに挑戦したい」と感じたなら、1万円という少額投資にこだわらずに躊躇なく投資額を増やしましょう。なぜなら、以下のように、同じシチュエーションでも投資額が大きい方が高い利益を得られるからです。

【購入時:1ドル100円、売却時:1ドル101円、レバレッジ25倍】

投資額 実質的な取引総額 利益額
100円 2500円 25円
1,000円 25,000円 250円
10,000円 250,000円 2,500円
20,000円 500,000円 5,000円
50,000円 1,250,000円 12,500円
100,000円 2,500,000円 25,000円
1,000,000円 25,000,000円 250,000円

初期費用を1万円に設定するということは、数百円~数千円程度の利益で右往左往し続けることを意味します。もちろん、投資家ごとに利益に対する満足度は異なりますが、「もう少し投資額を増やしておけば良かったのに」と後悔する場面に遭遇する人の方が多いはずです。

したがって、相場の分析手段・自分なりの取引ルール・リスクヘッジ手法・情報収集方法などが明確になった段階で、1万円から少しずつFX投資額を増やして大きな利益を目指しましょう。なお、FXの勝率を高めるコツ・負け癖のある人の反省ポイントについては「FXで勝てない理由は?勝っている人がやっている4つのことを紹介」をご参照ください。

1万円からFXにチャレンジするメリット・デメリット

FXで効率的に収益を生み出すには、投資額に応じて適切な戦略を練るのがポイントです。

そして、適切な戦略を生みだすには、投資家自身の判断で決定した初期費用とFX取引の相性を理解する必要があります。

したがって、初期費用を1万円に設定するなら、1万円でFXを始める取引上のメリット・デメリットを把握しておきましょう。

1万円からFXにチャレンジするメリット3つ

1万円でFXを始めるメリットは以下3点です。

  1. 損失額を抑えやすいので精神的な負担が少ない
  2. さまざまな取引経験を通じて自分と相性の良い投資スタイルを発見できる
  3. ストレスの少ない環境でFXに必要な知識を習得できる

それでは、各メリットについて具体的に見ていきましょう。

1.1万円なら損失リスクを軽減できるので気軽に始めやすい

「損失の可能性があるFXにはどうしても手が出せない」「FXで人生が終わったという話を聞くと興味が消え失せる」という悩み・不安はFX未経験者によくあるものです。確かに、FXは利益が確約されるわけではないので、状況次第では投資額以上の損失が発生します。

ただし、初期費用を1万円に限定して自制的な取引を心掛ければ損失リスクを大幅に軽減することも可能です。

たとえば、【初期費用1万円、購入時:1ドル100円、売却時:1ドル99円】の状況について、レバレッジごとに発生する損失額は次の通りです。

レバレッジ 実質的な取引総額 損失額
なし 1万円 100円
2倍 2万円 200円
5倍 5万円 500円
10倍 10万円 1,000円
25倍 25万円 2,500円

つまり、初期費用を1万円に抑えておけば、1円レベルで円高が進行したとしても最大で2,500円しか損失が生じないということです。これならば、初心者でもFXを始めやすいでしょう。

2.1万円ならFXの実践を通じてさまざまな投資経験を積める

1万円でFXを始める2つ目のメリットとして、「さまざまな注文方法・取引スタイルを経験しやすい」という点が挙げられます。

損失リスクが少ない状況だからこそ多様な取引に挑戦できますし、結果として、自分と相性の良い投資スタイルを発見できるでしょう。

FXの注文方法
証券会社によって注文方法はさまざまですが、FX初心者が押さえるべき注文方法は「成行注文・指値注文・逆指値注文(ストップ注文)」の3種類です。為替相場の値動きを体感しながら取引できるので実践勘を養えるでしょう。また、取引に慣れてきたら、「IFD注文・OCO注文・IFO注文・トレーリングストップ注文」などの複雑な注文方法も押し並べて経験するのがおすすめです。詳しくは、「FX取引の注文方法を初心者向けに解説!初心者向け7種類をわかりやすく紹介」をご参照ください。
FXのトレード方法
FXを実施するタイミングによって「スキャルピング・デイトレード・スイングトレード」の3つの分類できます。毎日チャートをチェックしながら取引するならスキャルピング・デイトレードが、仕事・育児などで忙しいならスイングトレードがおすすめです。また、AIツールなどを活用する「自動売買」、売りポジション・買いポジションを同時に保有してリスクヘッジ機能を充実させる「両建て」など、さまざまなテクニックが存在します。

なお、「未知の投資に1万円も使うのは怖い」という人は、各証券会社が提供しているデモトレードサービスを活用しましょう。会員限定で実戦さながらの投資経験を積めるので、無料でFX取引のイメージを養えます。デモトレードが充実している証券会社にご興味の方は、「【無料】FXのデモトレードおすすめ口座5選!やり方と練習するべきこと4つを厳選!」をご参照ください。

3.1万円なら低ストレスでFXの習熟度を高められる

注文方法やトレードスタイル以外にも、FXには学ぶべき知識がたくさんあります。

金融関係の知識に精通した方がFXの習熟度は高まるので、1万円程度の低投資でストレスのないうちに研鑽を積みましょう

ポジション
ポジションとは、未決済状態の建玉のことです。外国通貨購入後から決済までのものを「買いポジション(ロングポジション)」、外国通貨売却後(空売り)から決済までのものを「売りポジション(ショートポジション)」と呼びます。投資に慣れるまでは買いポジションで利益を出す作業をメインにするのがおすすめですが、次第に下げ相場で空売りを実施することでも利益を目指しましょう。なお、空売りについては「FXの空売りとは?メリットとデメリット・空売りのタイミングを解説」をご参考ください。
スワップポイント
スワップポイントとは、取引対象通貨ペアの金利差調整分のことです。たとえば、低金利通貨を売却して高金利通貨を保有した場合、ポジション保有期間に応じてスワップポイント相当額を受け取ることができます。つまり、FXは売却益だけではなく、インカムゲインで収益を目指せるということです。ただし、高金利通貨を売却して低金利通貨を保有したときにはスワップポイントの支払義務が生じる点にご注意ください。なお、スワップポイントについては「スワップポイントとは?FX初心者向けにおすすめ業者や注意点を解説!」でも詳しく紹介しています。
pips
pips(percentage in point)とは、異なる通貨を共通の指標で表現する目的で使用される指標で、値幅に注目したもののことです。基本的に、対円通貨ペアは「1pips=0.01円(1銭)」、米ドルストレート通貨ペアは「1pips=0.0001ドル(0.01セント)」が共通単位になる。
スリッページ
スリッページとは、注文レートと約定レートの価格差のことです。発注から約定までにはわずかなタイムラグが存在し、そのタイミングで為替相場が変動した場合には、注文価格と実際の約定価格に差が生まれます。特に、為替相場が急変動している状況ではスリッページが想定外の損失を生みだすので注意が必要です。
相場の分析手法
FX取引を円滑に実施するには自分なりの指針にしたがって為替相場を分析する必要があります。「テクニカル分析」「ファンダメンタルズ分析」など、各証券会社が提唱している分析手法を参考にしながら、自分の投資スタイルに適した考え方を身に付けましょう。なお、それぞれの為替相場分析方法の特徴については「FXのファンダメンタルズ分析とは?テクニカル分析との違いと情報分析を解説」をチェックしてください。

なお、有料の情報商材やセミナーを利用する必要はありません。各証券会社で配信している初心者向けコンテンツやWebサイトを閲覧するだけで充分です。

1万円からFXにチャレンジするデメリット3つ

1万円でFXを始めると、精神的に恵まれた環境で今後の投資生活を豊かにする準備ができるというメリットが得られます。

ただし、1万円という低額投資には以下3点のデメリットが生じるので注意しなければいけません。

  1. 満足感のある利益を獲得できずにモチベーションを維持しにくい
  2. 真に迫った損切り判断を経験しにくい
  3. FX取引の実態次第ではロスカットリスクが高まる

それでは、1万円でFXにチャレンジする3つのデメリットについて、それぞれ具体的に見ていきましょう。

1.高額利益を得にくいのでモチベーションが上がらない

1万円でFXを始めても高額利益を得るのが難しく、モチベーションを維持するのが大変です。なぜなら、先ほど紹介したように、FXは初期費用が大きいほど利益を得やすいという関係にあるからです。

投資をきっかけに巨万の富を狙う投資家にとって、100万円どころか数万円の利益を得るのさえ難しい状況は歯痒いものです。

したがって、投資への原動力を維持しながら高額利益を狙うなら、スキル・経験を積んだ段階で投資額を増やすことをおすすめします。

2.損切りの経験を積みにくい

1万円でFXにチャレンジすると、損切りの経験を積みにくいというデメリットが生じます。

損切りとは、含み損を抱えている状況でポジションを決済して損失を確定する手法のことです。「利益が出ていないのに決済することに意味はあるのか?」と疑念を抱く初心者も少なくありませんが、「今以上に損失を拡大させない」という意味で重要な投資行動といえるでしょう。

ここで押さえるべきポイントは、1万円程度の定額初期費用でFXを始める場合には、損失額も少額で済むということです。つまり、「数百円程度ならマイナスが生じても痛くない」「FX以外で節約すれば数百円程度の損失をカバーできる」というように、損切り判断の重さを肌身で感じられません

FXの収益率を高めるには、取引機会ごとに判断理由を精査してフィードバックする作業が不可欠です。「数百円の損失だから問題ない」と安易に判断するのではなく、「損失数百円が初期費用1万円に占める割合」の意味を正しく理解して、次の投資行動に繋げましょう。

3.ロスカットされやすい

1万円でFXを始めると、損失リスクを軽減しやすい環境ということもあって、ハイレバレッジで多数のポジションへ分散投資することもあるでしょう。このような投資行動は、「FXの習熟度を深める」という意味で価値あるものですが、「ロスカットリスクが高まる」という点で危険な取引です。

ロスカットとは、証券会社が定める証拠金維持率を割ったときにマイナスポジションが自動的に決済される仕組みのことです。純資産額が少ない状況でハイレバレッジ取引を実施した場合、為替相場が少し値下がりしただけでロスカット水準に達するおそれがあります。

したがって、1万円からFXにチャレンジする場合には、以下のような7つのロスカット予防策を徹底するべきでしょう。

  • 証拠金維持率が所定の水準を割るまでに口座残高を増やす
  • ロスカットが実行される前に保有ポジションを一部決済する
  • 損切り判断を下してマイナス拡大を回避する
  • 自分の身の丈に合ったレバレッジを選択する
  • ポジション数を増やし過ぎない
  • 取引対象の通貨ペアは厳選する
  • 両建てでリスクヘッジする
  • 高額利益を狙わずにスピーディーな決済を意識する

FXを1万円からチャレンジする方法・流れ

1万円でFXを始める流れは次の通りです。適切な流れを踏んで元手を増やしましょう。

  1. 少額投資希望の初心者に対応しているFX業者を選ぶ
  2. FX取引を希望する証券会社に口座申込みをする
  3. FX用口座に入金して取引をスタートする

1.1万円からチャレンジできるFX証券会社を選ぶ

まずは、1万円という少額投資の初心者にも対応しているFX業者を選びましょう

1万円でFXを始める証券会社を決めるときには、以下のポイントを意識してください。

  • 取引予定の通貨ペアを1,000通貨単位以下で売り買いできるか
  • 取引予定の通貨ペアについてスプレッドが小さいか
  • スプレッド無料などのキャンペーンに力を入れているか
  • 取扱い通貨ペア数が多いか
  • 初心者向けコンテンツや動画配信サービスは充実しているか
  • 24時間対応の相談窓口などが用意されているか

なお、FX業者は1社に厳選する必要はありません。たとえば、「〇時以降の米ドル/日本円はA社に、△時までのポンド/日本円はB社」というように、複数のFX業者を組み合わせた方が効率的な投資に資することもあるでしょう。

複数の証券会社を併用するメリットについては「知らないと損!FXの口座を複数持つとお得な理由とメリット・デメリット」を、少額投資向けの証券会社を選ぶときのチェック項目については「少額投資におすすめの証券会社はどこ?業者の選び方から少額投資におすすめの商品も紹介します」を参考にしてください。

2.FX業者に口座開設申込みをする

FX取引をする証券会社が決まったら、所定の方法で口座開設を行いましょう。

証券会社によって口座開設手続きは異なりますが、一般的には次のような流れで行われます。

  1. 口座開設の申込みフォームに必要事項を記入する
  2. 本人確認書類・マイナンバー確認書類などを提出する
  3. 証券会社において口座開設審査が実施される
  4. 審査合格者に対して専用パスが送信・郵送される

証券会社次第ですが、ネット証券に力を入れている業者なら、最短即日で口座開設手続きが満了します。「少し時間ができたので今日からFXを始めたい」という人でも無料で取引を開始できるので、おすすめ証券会社からお好みのFX業者を選びましょう。

なお、口座開設の手順については「FXの口座開設の方法まとめ!初心者向けおすすめFX会社比較ランキング5社を紹介」をご参照ください。

1万円でFXを始めるなら口座開設審査落ちリスクに配慮する

少額投資を希望する人は口座開設審査に落ちるリスクに配慮する必要があります。なぜなら、証券会社の口座開設審査はFX業者独自の非公表基準に沿って実施されるものだからです。

たとえば、1万円からの少額FX投資を希望する投資家が以下のような状況にあるとき、口座開設審査に落ちる可能性があります。

  • 無職、安定的な収入がないなど、所得事情に不安を抱えている
  • 自己名義の資産・預貯金が少なく、投資予定の1万円が財産の大半を占めている
  • 過去の投資経験が不十分

もちろん、投資は誰でも始められるので、原則として、収入・資産・投資経験などに不安があっても口座開設審査に落ちるとは限りません。

ただ、「投資を人生のラストチャンス」と捉えてギャンブル的な投資行動を目論んでいるような切迫した経済状況の人の場合には、証券会社から口座利用を拒絶される可能性があるので注意が必要です。

なお、証券会社の口座開設審査に落ちたとしても、別のFX業者に対して再度申込みをすれば良いだけなのでご安心ください。口座開設方法の詳細・提出書類等については「FXの口座開設の方法まとめ!初心者向けおすすめFX会社比較ランキング5社を紹介」で詳しく解説しています。

大学生でも1万円でFXにチャレンジできる

民法改正で成人年齢が18歳に引き下げられたことから、高校生・大学生の身分でFXへの挑戦を希望している人も少なくないでしょう。

まず、18歳以上20歳未満の学生がFXを始めるときには、「18歳以上」を申込み基準に設定しているFX業者を選ぶ必要があります。18歳以上の申込みを受け付けてくれるFX業者は増えていますが、なかには旧来通り「20歳以上」を条件から外していないところもあるので注意が必要です。

次に、18歳以上20歳未満の学生が口座開設審査を申込む際には、本人確認書類・マイナンバー確認書類に加えて、法定代理人の本人確認書類・同意書などの提出が義務付けられていることもあります。証券会社によって提出書類は異なるので、詳しくは各業者のHPをチェックしてください。

学生時代からFXに習熟していれば、投資経験を通じて社会常識が身に付くだけではなく、その後の就職活動におけるアピール材料にも役立ちます。大学生がFXを始めるメリットや注意点については「大学生でもFX口座は作れる?大学生がFXトレーダーになるメリット・始め方・失敗しない方法を解説!」でも詳しく解説しているので、あわせてご一読ください。

3.証券会社の口座に証拠金を入金して実際の取引をスタートする

無事に証券会社の口座開設審査に通ったら、いよいよ実際の取引をスタートする段階です。

初期費用の大小にかかわらず、「口座に保証金を入金する、通貨ペアを決める、注文を出す、ポジションを保有して決済のタイミングを熟慮する、決済して損益を確定する」という流れを経ることになります。

初心者が1万円という限られた資金内で満足な利益を得るのは簡単ではありませんが、自分に適した投資スタイルが見つかるまでは、勉強と経験を兼ねてさまざまな取引にチャレンジしましょう。

FXを1万円からチャレンジするときの注意点3つ

「1万円程度なら失敗しても大丈夫」という考え方は間違いではありませんが、投資家として中長期的に成長したいなら、「FXにおける1万円の重さ」を理解するべきでしょう。

そのためには、いい加減な姿勢でFXに向き合うのではなく、以下3つの注意点を踏まえて俯瞰的な投資行動を意識してください。

  1. FXの仕組みを正しく理解する
  2. FXの利益には税金が発生することを忘れない
  3. FX以外の少額投資可能な金融商品も選択肢に入れる

1万円の少額投資だからこそFXの仕組みを正しく理解しよう

投資資金が少ないからこそ、FXの仕組みを正しく理解して利益を上げる必要があります。

FX(Foreign exchange)とは、外国為替取引・外国為替証拠金取引と称される金融取引商品のことです。各国の通貨価値は相対的に変化する点に注目して、売り買いを繰り返して利益を目指します(売却益)

また、FX初心者が見落としがちなポイントが、スワップポイント(金利収入)によるインカムゲインです。FXではポジションを保有しているだけで毎日お金を受け取る収益手法も存在するので、資産運用に成功して投資額が増えたタイミングでインカムゲイン獲得も意識するようにしましょう。

1万円の少額投資でFXを始めても利益には税金が発生する

投資額とは無関係に、FXで得た利益には税金がかかる点を忘れてはいけません。1万円程度の初期費用でFXを始めても、意外と簡単に確定申告義務が発生するラインまで利益が増えることも少なくないので、かならず納税手続きをしてください。

FXの利益について確定申告を要するのは以下のケースです。

  • FXで年間20万円超の利益を得た会社員
  • 年間48万円超の利益を得た無職
  • 損益合算による節税対策を希望する人
  • FXとパート・アルバイト収入との合算で103万円超の被扶養者

FXだけにこだわらずに幅広い金融商品を選択肢に入れる

少額投資で始められる金融商品はFXだけではありません。運・タイミング次第では、どれだけFXに注力しても損失が続くことも少なくないでしょう。そのようなときでも、幅広い投資選択肢があれば、FXの代替手段を模索できるはずです。

たとえば、米国株式投資・国内株の単元未満株投資・投資信託・ロボアドバイザー・クラウドファンディング投資などが挙げられます。

証券会社ごとに取扱い投資商品が異なるので、口座を開設したFX業者のHPなどをご参照ください。なお、ここで挙げたFX以外に投資初心者が取り組みやすいものとして米国株式が挙げられるので、詳しくは「【初心者向け】米国株はどうやって買うの?米国株の買い方を10ステップで解説!注文方法や決済種別の違いも紹介」をご参照ください。

FXを1万円からチャレンジするのに適した証券会社6選

さいごに、1万円でFXを始めるのにおすすめの証券会社を6社紹介します。

  1. 外為どっとコム
  2. みんなのFX
  3. ヒロセ通商(LION FX)
  4. 松井証券(MATSUI FX)
  5. SBI FXトレード
  6. au カブコム証券

なお、初期費用を1万円から3万円まで増額検討している投資家は、「FXを始めるには資金はいくら必要?3万円の少額からトレードできるFX会社を紹介」もご一読ください。

1.外為どっとコム

証券会社名 株式会社外為どっとコム
最小取引単位(最小ロット) 1,000通貨単位
通貨ペア数 26通貨ペア
スプレッド USD/JPY(米ドル/円):0.2銭
EUR/JPY(ユーロ/円):0.4銭
GBP/JPY(ポンド/円):現在表示なし

外為どっとコムは、初心者向けコンテンツが充実したFX業者です。HPの情報量が多く、基本知識についても分かりやすく解説されてるので、初心者でも安心して利用できるでしょう(24時間対応窓口あり)。

また、FX(外貨ネクストネオ)・FX積立(らくらくFX積立)・外貨ネクストバイナリーの3種類のコースを用意しているので、初心者から上級者まで自分のスタイルに応じた取引が可能です。

1,000通貨単位からスタートできますし、スプレッド・スワップポイントなどのキャンペーンも充実しています。少額投資の初心者に最適の証券会社といえるでしょう。

2.みんなのFX

証券会社名 トレイダーズ証券株式会社
最小取引単位(最小ロット) 1,000通貨単位(RUB/JPYのみ10,000通貨以上)
通貨ペア数 29通貨ペア
スプレッド USD/JPY(米ドル/円):0.2銭
EUR/JPY(ユーロ/円):0.4銭
GBP/JPY(ポンド/円):0.8銭

みんなのFXは、「スワップNO,1チャレンジ」と称して定期的にスワップポイントの加算をしている点が魅力的です。1万円程度の少額投資段階でもインカムゲインの重要性を感じられる良い機会でしょう。

もちろん、最小取引単位は1,000通貨単位に設定されているので、1万円あれば充分FXをスタートできます。優秀なシステムトレードサービスも提供しているので(みんなのシストレ)、「FXの勉強をする時間はないが取引だけはスタートしたい」という投資家にもおすすめです。

3.ヒロセ通商(LION FX)

証券会社名 ヒロセ通商株式会社
最小取引単位(最小ロット) 1,000通貨単位
通貨ペア数 51通貨ペア
スプレッド USD/JPY(米ドル/円):0.2銭
EUR/JPY(ユーロ/円):0.4銭
GBP/JPY(ポンド/円):0.9銭

ヒロセ通商(LION FX)の最大の魅力は通貨ペア数の豊富さにあります。1万円から資産総額を増やしたい人にとって、マイナー通貨ペアにも積極的にチャレンジできる点で魅力的です。

また、初心者向けのベーシックな注文方法(成行注文など)から、上級者向けの他通貨トリガー注文など、全27種類の注文方法がそろっているので、自分の投資スタイルを追求しやすいでしょう。

4.松井証券(MATSUI FX)

証券会社名 松井証券株式会社
最小取引単位(最小ロット) 1通貨単位
通貨ペア数 20通貨ペア
スプレッド USD/JPY(米ドル/円):0.4銭
EUR/JPY(ユーロ/円):0.5銭
GBP/JPY(ポンド/円):1.1銭

松井証券(MATSUI FX)の最大の魅力は1通貨単位からFXにチャレンジできる点です。1万円どころか、初期費用100円でも充分売り買いできるので、「お金をかけずにFXを実体験したい」という投資初心者におすすめです。

ただし、コールセンターの対応時間が7:00~24:00までなので、深夜帯にFXに注力したい人には不安材料でしょう。

5.SBI FXトレード

証券会社名 SBI FXトレード株式会社
最小取引単位(最小ロット) 1通貨単位
通貨ペア数 34通貨ペア
スプレッド USD/JPY(米ドル/円):0.18銭
EUR/JPY(ユーロ/円):0.48銭
GBP/JPY(ポンド/円):0.88銭

SBI FXトレードの魅力は、34通貨ペアで1通貨単位からFXを始められるという点です。特に、マイナー通貨の場合には相場勘を養うのに時間がかかるため積極的な投資に躊躇する投資家が少なくありませんが、1通貨単位からの取引であればコストをかけずに市場競争の実態に触れられるでしょう。

テクニカル分析用のコンテンツも充実しているので、勉強素材を求めるFX初心者にもおすすめです。

6.au カブコム証券

証券会社名 auカブコム証券株式会社
最小取引単位(最小ロット) 1,000通貨単位
通貨ペア数 19通貨ペア
スプレッド USD/JPY(米ドル/円):0.2銭
EUR/JPY(ユーロ/円):0.5銭
GBP/JPY(ポンド/円):1.0銭

au カブコム証券の最大の魅力は三菱UFJファイナンシャル・グループの傘下にあるという点です。絶大な資金力の元に運営されているので、証券会社自体が破産するリスクは極めて少ないでしょう。

ただし、最小取引単位は1,000通貨単位で、取扱い通貨ペア数は19しかないので、「100円程度の投資額に抑えたい」「マイナー通貨ペアにもチャレンジしたい」という希望を叶えにくい点に注意が必要です。

1万円からFXにチャレンジするなら信頼できる証券会社で口座開設しよう!

FXは1万円の少額資金からでも充分チャレンジできます。

ただし、初期費用1万円からスタートして、10万円、100万円と高額収益を目指すなら、レバレッジを高く設定したり、追加費用を投じて動かせるお金を増やしたりするのが効率的でしょう。

そもそも、FXは瞬間的に高収益を生み出すものではなく、高い勝率を維持しながら中長期的なプラスを目指す性質の取引です。

1万円程度の少額費用の範囲内で取引を繰り返すなかでスキル・経験を積み重ねて、習得したノウハウを活かしてどこまで資産を増やせるか積極的かつ堅実にチャレンジし続けましょう。

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