投資初心者の証券会社の選び方を解説!選ぶ際のポイントやおすすめの証券会社を紹介

投資初心者の証券会社の選び方を解説!選ぶ際のポイントやおすすめの証券会社を紹介 株の基礎知識

株式取引を行う上で、証券会社の口座開設は避けて通れません。

しかし、これから株式投資を始めようと考えている方にとって、「どの証券会社を利用するか」は悩むところだと思います。投資スタイルや目的によっておすすめできる証券会社も異なります。

この記事では、どのような観点で証券口座を選べばよいのかのポイントを解説していきます。

とはいっても、証券会社を選ぶのにそんなに悩む必要はありません。

実際の証券会社とおすすめポイントも紹介していきますので、よさそうだな思ったらぜひ検討してみてください。

ネット証券がオススメ

これから初めて口座開設する人にはネット証券がおすすめです。

ネット証券ではない証券会社としては、「店舗型の総合証券」があります。総合証券としては「野村證券」や「大和証券」などが有名です。

ネット証券と総合証券の大きな違いはコストの差です。

総合証券では担当者が付き、手厚いサポートをしてくれるため原価がかかります。そのため、ネット証券と比べると手数料などのコストが高くなります。

仮に50万円の株式を購入すると、
某大手店舗型証券会社では手数料は7150円(1.1%+1650円)です。
ネット証券では300円程度です。(手数料コース等によっては無料の場合もあります)

取引コストを抑えることは投資で効率よく資産を殖やしていくことにつながるので、取引コストを抑えることができるネット証券がおすすめです。

証券会社を選ぶポイント

現在は、ネット証券でも様々なタイプの証券口座が出てきました。全体的なサービスに優れている証券会社や、スマホ取引に特化した証券会社、外国株の取引に特化した証券会社などです。

まずは、自分がどんな商品に投資したいのか、どのようなスタイルで投資したいのかを決めましょう。

手数料が安い

ネット証券と総合証券で手数料の安さの違いを紹介しましたが、ネット証券の中でも手数料は違います。基本的に手数料が安い証券会社がおすすめです。

例えば国内株式の場合、「取引ごとに手数料がかかる手数料コース」と「約定代金ごとに手数料がかかるコース」の2つを準備していることが多いです。

約定代金ごとに手数料がかかるコースでは、約定代金100万円までの手数料が無料という証券会社もあります。(SBI証券楽天証券auカブコム証券など)

適切な手数料コースを利用すると、かなり取引コストを抑えることができます。
また、25歳以下の手数料が無料という証券会社もありますので学生の方や新社会人の方などはそのような証券会社を選ぶのもおすすめです。(SBI証券松井証券auカブコム証券など)

投資可能な商品が豊富

証券会社で取引できる商品は国内株式だけではありません。投資信託や債券、外国株、先物など様々な商品を取り扱っている証券会社もあります。

今後はいろんな商品への投資に挑戦してみたいという方は、投資商品の種類が多い証券会社を選びましょう。具体的にはSBI証券楽天証券マネックス証券などの総合的なサービス力が高い証券会社です。

スマホ取引に特化した証券会社でも取引できる商品ありますが、取り扱いの豊富さではかなわないことが多いです。

つみたてNISA取扱商品が多い

つみたてNISA口座を利用したい人にとっては、つみたてNISAの取扱商品数は気になるところです。

つみたてNISAの取扱数も総合的なサービスに優れる証券会社が有利です。証券口座を持っていなくても各社ホームページから投資信託の検索をすると確認できます。

米国株(外国株)取扱銘柄が多い

近年、米国株投資が人気なので、これから投資をしたいと考えている人もいると思います。

これから米国株へ投資したい人にとっては、米国株の取扱銘柄が多いことも重要です。米国株などの外国株は少し特殊です。

SBI証券やマネックス証券などは外国株取引でもおすすめできる証券会社ですが、サクソバンク証券のように外国株取引に特化した証券会社もあります。

サクソバンク証券は外国株式の取引手数料は最安水準ですが、最低取引金額が比較的高いため、投資資金が多ければ有利になるといった制限が出てきます。

特定のETF商品であれば買付手数料が無料になるといったキャンペーンもあるため、取扱銘柄数だけでなく、どの銘柄に投資したいかを検討した上で選ぶことも重要です。

また、外国株の購入をするときには為替手数料(円貨決済の場合)が必要ですが、証券会社により異なるので、判断の1つとして考えても良いでしょう。

米国株だと1米ドルあたり25銭の為替手数料が一般的ですが、マネックス証券では買付時の為替手数料無料(次回の定期見直しは2022年9月予定)など、証券会社により異なります。

投資家向け情報が豊富

証券会社が提供してくれる投資家向け情報はかなり詳しいものが多く、うまく利用すれば今後の状況を予測するよい材料になります。

投資家向け情報は取引する証券口座を選ぶ優先順位としては低いですが、有用な情報を提供してくれる証券会社は、取引口座として利用しなくても口座開設するメリットがあります。

IPO取引が豊富

IPO(新規公開株)は上場後に株価が伸びる可能性があるので、購入したいと考える人もいると思います。

IPOは一般的な株式と異なり、初めからすべての証券会社で取引できるわけではありません。証券会社によって割り当てられる数が違います。(割り当てがない証券会社もあります)

そのため、IPOに投資したい場合はIPOをたくさん取り扱っている証券会社を選びます。

A証券会社とB証券会社のどちらからも申し込めば当選確率が上がるため、IPOの観点からも複数証券口座を持つメリットがあります。

取引ツールの種類や使いやすさ

「いろんな条件を比較したけど、結局決め手がない…」と悩む人もいるかもしれません。

どの証券会社も良い意味でサービスの競争をしているので、大きな差がなくなってきています。最終的には証券口座の情報の見やすさや取引ツールの使いやすさで決めるのも1つの方法です。

また、マネックス証券の「銘柄スカウター」や、楽天証券の「日経テレコン21」など、便利ツールを利用するために口座を開設するのも立派な理由の1つです。

複数証券口座を保有してもよい

証券口座を決めるポイントを解説してきましたが、冒頭でもお伝えした通り、難しく考える必要はありません。

気になる証券会社があれば、複数口座開設してみましょう。インターフェースなどが使いやすいかなどは実際に試してみないとわかりません。

実際に米国株はこの証券会社、NISA口座はこちらの証券会社といった形で証券会社を複数使い分けている投資家もたくさんいます。

また、証券口座を保有しているだけで利用できるツールだったり、IPOの当選確率を上げれる可能性もあったりするので、複数証券口座を持つメリットは多いといえます。

複数証券口座を持っていても、NISA口座はいずれかの証券口座で1口座しか作れないので注意してください。

おすすめのネット証券会社10選

ここからは、具体的な証券会社を10社紹介していきます。おすすめのポイントも解説していきますので、参考にしてください。

SBI証券

SBI証券

出典:SBI証券

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SBI証券は口座開設数も多く、取扱商品数、手数料などのコストも含めて隙がありません。迷ったらSBI証券の口座を開設しておけば間違いないという証券会社です。

投資信託 米国株 NISA つみたてNISA IPO
国内株式の手数料(税込)
手数料コース ~10万円 ~20万円 ~50万円 ~100万円
スタンダード 99円 115円 275円 535円
アクティブ 0円 0円 0円 0円

SBI証券では25歳以下の国内株式の取引手数料が無料です。

ポイント付与は「Tポイント」「pontaポイント」「dポイント」から選択できます。投信積立は三井住友カードを利用するとVポイントが貯まりお得です。

また、SBI証券は住信SBIネット銀行と連携すると便利です。SBIハイブリッド預金と呼ばれるSBI証券の買付余力に自動反映されるサービスを利用すればスムーズに取引できます。

さらに、住信SBIネット銀行の外貨預金自動積立を利用すれば、SBI証券で外貨決済での米国ETF定期買付を自動で行うことができます。

住信SBIネット銀行の外貨定期積立では1米ドルあたり3銭の為替コストで取引できます。

マネックス証券

マネックス証券 公式ページへ

マネックス証券も総合的なサービスに優れる証券会社ですが、特に米国株の取引をしたい人におすすめしたい証券会社です。

投資信託 米国株 NISA つみたてNISA IPO
国内株式の手数料(税込)
手数料コース ~10万円 ~20万円 ~50万円 ~100万円
取引ごと 99円 115円 275円 535円
一日定額 550円 550円 550円 550円

米国株の取扱銘柄数は5000銘柄以上です。また、買付時の為替手数料無料、ETF9銘柄の買付手数料無料など、米国株取引をするのにお得なサービスが豊富です。

銘柄スカウターは国内版と米国版(中国版もあり)が用意されており、分析ツールを利用するだけでも便利です。

国内株式では定額手数料コースはありますが、無料部分がないため注意が必要です。(定額は最低でも550円かかるため、取引金額に応じてどちらの手数料コースを使うか検討が必要です)

楽天証券

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楽天証券も豊富な商品、手数料、ツールなどサービスが充実しており人気の証券会社です。

投資信託 米国株 NISA つみたてNISA IPO
国内株式の手数料(税込)
手数料コース ~10万円 ~20万円 ~50万円 ~100万円
超割 99円 115円 275円 535円
いちにち定額 0円 0円 0円 0円

楽天証券は「楽天キャッシュ」での投信積立や、米国株取引でのSPU(スーパーポイントアップ)など、様々な商品を取引すると楽天ポイント面で有利になります。

楽天証券のポイントは改悪が進んでいると言われていますが、楽天経済圏で生活している人にとっては十分魅力がある証券会社です。

楽天証券で便利だと感じるのが、上でも紹介した「日経テレコン21(楽天証券版)」です。楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」や、スマホアプリの「iSPEED」からアクセスでき、日経新聞や日経産業新聞、日経MJも読むことができます。

このようなツールは口座を開設しているだけで利用できるので、うまく利用してください。

松井証券

松井証券

出典:松井証券

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松井証券では米国株の取扱がありませんでしたが、2022年2月28日から米国株取引が可能になりました。これで他のネット証券と取扱商品にほとんど差がなくなりました。

投資信託 米国株 NISA つみたてNISA IPO
国内株式の手数料(税込)
手数料コース ~10万円 ~20万円 ~50万円 ~100万円
取引ごと 取引ごとの手数料コースはありません
約定代金ごと 0円 0円 0円 1,100円

手数料は約定代金ごとの定額コースしかありませんが、50万円までは無料なので、投資を始めたばかりの方にとっては問題ない手数料体系になっています。さらに、松井証券は25歳以下の国内株式取引手数料が無料です。

松井証券はサポートサービスが高く評価されており、投資初心者の方から年配の方まで安心して使える証券会社です。
「ネットストック・ハイスピード」という取引ツールのインターフェースが少し野暮ったい感じがするので、今後改善されればよいなと思っています。

auカブコム証券

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auカブコム証券は比較的新しいネット証券ですが、米国株の取扱も始めており、商品の取り扱いは他の大手ネット証券と差がなくなっています。

投資信託 米国株 NISA つみたてNISA IPO
国内株式の手数料(税込)
手数料コース ~10万円 ~20万円 ~50万円 ~100万円
ワンショット 99円 115円 275円 535円
1日定額 0円 0円 0円 0円

手数料は、SBI証券や楽天証券と同じ手数料コース、同レベルの水準の手数料となっておりネット証券の中でも最安となっています。

pontaポイントとの連動が可能になっており、au PAYアプリの「ポイント投資」でプチ株・投資信託の取引が可能なので、auユーザーでau PAYを利用する人におすすめの証券会社です。

auカブコム証券ではオンラインセミナーや「カブヨム」のようなオウンドメディアなど、投資家向けの情報が多く発信されています。

情報収集で利用するだけでもメリットがある証券会社といえます。

岡三オンライン

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岡三オンラインは岡三証券が提供するネット証券です。

投資信託 米国株 NISA つみたてNISA IPO
国内株式の手数料(税込)
手数料コース ~10万円 ~20万円 ~50万円 ~100万円
ワンショット 108円 220円 385円 660円
定額プラン 0円 0円 0円 0円

米国株やつみたてNISAの取扱はありませんので、米国株に投資したいといったことであれば注意してください。

手数料コースには定額プランが用意されているので、1日の約定代金が小さければコストを抑えて投資できます。

岡三オンラインではIPOの取扱数が2020年:45件、2021年:49件と増えてきており、IPOの当選がしやすくなってきました。IPO投資を考えている人は検討したほうがよい証券会社です。

岡三オンラインはトレードツールが使いやすいという評判も多いです。

LINE証券

LINE証券

出典:LINE証券

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LINE証券はスマホ取引に特化した証券会社です。

スマホアプリのインターフェースが非常にシンプルで、投資初心者でも使いやすい設計がされているため、投資初心者やスマホだけでサクサク取引したい人に向いている証券会社といえます。

LINE証券でも投資信託やつみたてNISAに対応していますが、これらの商品をLINE証券で取引するのはあまりおすすめしません。この記事で紹介した総合的なサービスに優れる証券会社で取引したほうが良いでしょう。

LINE証券では基本的に国内株式か、いちかぶ(LINE証券の単元未満株の呼称)の取引がおすすめです。

国内株式の手数料(税込)
手数料コース ~10万円 ~20万円 ~50万円 ~100万円
取引ごと 99円 115円 275円 535円
約定代金ごと 約定代金ごと(定額コース)はありません

国内株式の手数料に定額コースはありませんが、取引ごとの手数料はSBI証券などと同等の水準です。

いちかぶ(単元未満株)の手数料体系は少し複雑で、取引手数料としての手数料はありませんが、市場価格と購入価格(売却価格)の差(スプレッド)がコストとなります。

FXの経験がある人は馴染みがあると思いますが、FXで発生する為替スプレッドと同様です。
LINE証券

出典:LINE証券

また、このスプレッドは取引銘柄が属するグループと取引時間帯によって変わります。

LINE証券

出典:LINE証券

夜間に取引したら想定外にコストがかかったということにもなるので、できるだけ東証の取引時間と同じ時間に取引したほうがよいですね。

SBIネオモバイル証券

SBIネオモバイル証券
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SBIネオモバイル証券は「ネオモバ」と呼ばれており、若年層や投資初心者をターゲットにした証券会社で、Twitter上でもネオモバは大人気です。

ネオモバではTポイントを使って(日本初!)株式購入ができます。1ポイント=1円で利用可能で、現金と組み合わせて投資することもできるので、気軽に投資を開始できます。

ネオモバでは、国内株式とS株(ネオモバの単元未満株の呼称)の投資がおすすめです。ネオモバは手数料ではなく、月額のサービス利用料としてコストがかかります。

ネオモバ限定で利用できるTポイントが200ポイント付与されるので、月間の約定代金が50万円以下の場合、実質無料で利用できます。

DMM株

DMM株 公式ページへ

DMM株はDMM.com証券が提供しているネット証券です。DMM株はコストを抑えたい人や米国株の取引を安くしたい人におすすめの証券会社です。

国内株式の手数料(税込)
手数料コース ~10万円 ~20万円 ~50万円 ~100万円
取引ごと 88円 106円 198円 374円
約定代金ごろ 約定代金ごと(定額コース)はありません

DMM株の国内株式手数料は定額コースがありませんが、取引ごとの手数料は大手ネット証券会社よりもさらに安い水準なので、100万円以上取引する人にはお得になります。

DMM株では25歳以下の取引手数料が実質無料になります。
取引手数料 売買時の為替スプレッド 配当金受取時の為替スプレッド
一律0円 1米ドルあたり25銭 基準為替レート -1円

また、DMM株は米国株の取引手数料が約定代金に関わらず無料なので、米国株を取引したい場合にはコストを抑えて投資することができます。

サクソバンク証券

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サクソバンク証券は外国株式に特化した証券会社です。投資資金が多く、米国株に投資したい人におすすめの証券会社です。

サクソバンク証券では、米国株6,000銘柄以上、アジア・中国株2,500銘柄以上、欧州株2,000銘柄以上を取り扱っており国内最多水準です。

さらに、米国株の手数料が取引金額×0.2%と業界最低水準の手数料の低さですので、コストを抑えて米国株の取引したい人にはぴったりの証券会社です。

最低取引手数料が5.0米ドル(1注文あたり)なので、投資資金が2,500ドル以上ないとメリットが生かせないので注意してください。

気になる証券会社の口座開設をしてみましょう

証券会社を選ぶポイントやおすすめの証券会社を紹介しました。

ネット証券会社は口座維持手数料はかからないので、気になる証券会社があれば口座開設してみましょう。実際に使ってみないと使いやすさがわかりません。

投資商品ごとに証券口座を分けてメインの口座とサブの口座を作るのも良いですし、取引ツールや情報収集のために複数口座開設するのもおすすめです。

この記事を読んで、あなたの投資スタイルに合った証券会社が見つかることを願っています。

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