iDeCoは国が用意している私的な年金制度の1つで、公的年金に上乗せする形で老後の資産を形成するための非常にお得な制度です。税制的にも良いことづくめなので、多くの方が利用を検討し、実際に始めるのも頷けます。
そして、iDeCoを始める上で気になるのが、以下のような点ではないでしょうか?
- どこの証券会社を使うべき?
- 証券会社ごとに違いはあるの?
- おすすめの証券会社や商品が知りたい
この記事では、このようなiDeCoに関する悩みを全て解消すべく、証券会社の選び方やおすすめの証券会社、商品を徹底的に解説しています。iDeCoを始めて将来への備えを早いうちからしていきたい方の参考になれば幸いです。
絶対に失敗しないiDeCoの証券会社の選び方
iDeCoを始める上で、多くの方はこのようなことを考えているはずです。
「iDeCoは国が用意している年金制度なんだから、どこの会社から申し込んでも同じでしょ?」
結論から言えば、「利用する制度自体は同じでも、申し込む会社ごとに違いがある」のが事実です。そこでまずは、どのような点が異なり、どのような点に注意して証券会社を選ぶべきなのかを解説していきます。
- 商品で選ぶ
- 手数料で選ぶ
- 使いやすさで選ぶ
- サポート体制で選ぶ
以上の点を順番に解説していくので、証券会社を選ぶ上での参考にしてください。
商品で決める
iDeCoを利用する証券会社を選ぶ上で、最も大切なのは「商品で決めること」です。
多くの方は、iDeCoには株式投資しかないと考えていますが、実際には以下の7種類の商品が存在します。
- 預貯金
- 株式
- 債券
- リート
- コモディティ
- バランス型
- ターゲットイヤー型
これらの商品種は基本的に全ての証券会社で用意されていますが、ラインナップされる商品そのものは異なります。
したがって、利用者である私たちはこれらの商品から適切なものを選ぶ必要がありますが、投資に詳しくないと選びようがないのもまた事実です。
以下で、それぞれの商品の特徴やどんな人におすすめできるのかを解説していきます。
預貯金
iDeCoには投資商品しか存在しないと思われていますが、実は「定期預金」も用意されています。別の言葉では「元本確保型」と呼ばれることからも分かる通り、元本が保証されている点が最大の特徴であり、メリットでもあり、またデメリットでもあります。
元本が確保されるということは、つまり「損をするリスクがゼロ」であることを意味しますが、株式投資の世界ではリスクがないところにリターンは生まれません。
そして、iDeCoには、本来20%が課税される運用益への税金が、「全額非課税になる」という極めて大きなメリットがあるため、リターンを狙わなければiDeCoを活用する意義の半分以上が損なわれてしまうのです。
もちろん、所得税控除の対象となったり、年金として受け取る時に税制上有利になったりといったメリットはあるものの、長期投資のリターンは計り知れないため、iDeCoを利用するなら元本確保型の定期預金、預貯金商品はあまりおすすめできないと言えます。
以上より、預貯金商品をおすすめできるのはこんな方です。
- 何があっても元本割れだけは絶対にしたくない
- iDeCoの節税メリットだけを利用できれば良い
- 制度を利用できる年数が数年程度に限られている
- リスクを減らすために一部分を元本確保したい
3つ目にあるように、制度を利用できる年数が数年程度に限られてしまうと、10年、20年といった長期投資よりも元本割れのリスクが高くなるので、このリスクを回避するために利用するのはありです。とはいえ、それなら低リスクの債券の方が魅力的かもしれません。
逆に言えば、数十年単位の長期投資なら元本割れのリスクは極めて低くなるため、元本変動型の商品の方が良いでしょう。
また、4つ目にあるような、掛け金の一部を預貯金商品に回し、「リスク分散」を目的とするような使い方もありますが、基本的には「おすすめできない」と考えてください。
なお、預貯金タイプの商品は証券会社による違いはほとんどないため、この商品目的でiDeCoを利用するならどこの会社を選んでも問題ありません。後述する他の選び方を参考にして、自分に合った商品を選びましょう。
株式(投資信託)
続いて、株式への投資を行う商品について解説していきます。iDeCoにおける株式への投資は投資信託を通して行いますが、投資信託は証券会社を経由して、運用機関に株式運用を任せる商品のことです。簡単に言えば「お金だけ預けて、投資のプロに株の運用を行なってもらう」ような商品、それがiDeCoの株式だと考えてください。
こちらは証券会社ごとにバリエーションが豊かなので、「どの投資信託を買うのか」で証券会社を選ぶ余地がありますが、おおまかに以下の4つに分けられます。
- 国内株式
- 国内インデックス
- 海外株式
- 海外インデックス
基本的には、ハイリスク、ハイリターンなら「国内株式、海外株式」を、ローリスクに運用しつつ、リターンを得たいなら「国内インデックス、海外インデックス」を、それぞれ選ぶと良いでしょう。
以上より、株式に投資する投資信託をおすすめできるのはこのような方です。
- リスクを取ってリターンを得たい(国内株式、海外株式)
- 国内企業に投資して日本を応援したい(国内株式、国内インデックス)
- 今流行りの「海外(米国)投資」をしたい(海外株式、海外インデックス)
株式運用は難しいことが多いですが、「インデックス投資」なら長期投資でリスクを極限まで抑えながら、大きなリターンを望めます。したがって、「無難な商品」を選びたいなら、国内インデックス、もしくは海外インデックスの商品を選ぶことをおすすめします。
債券
続いて債券ですが、債券は国や企業などが投資家からお金を集めるために発行する有価証券です。「日本の借金は〇〇兆円」とよく話題になりますが、この借金にあたるのが債券、特に国が発行する債券を「国債」と呼びます。
債券はあらゆる投資商品の中でも「最も安全な資産」と言われているように、ここで紹介している預貯金以外の商品の中で「最も低リスク」です。リスクを抑えてiDeCoを利用したい方にとっては、魅力的な商品となるでしょう。
以上より、債券をおすすめできるのはこんな方です。
- 現金ほどリスクを嫌うわけではないが、やはりリスクは極力抑えたい
- 株式でリスクを取った分、債券でリスクを抑えたい
- 自分でポートフォリオ(商品の組み合わせ)を決めたい
債券商品はそれ単体ではなく、「ポートフォリオ(組み合わせ)」の中で活用します。例えば、先述の株式に投資する投資信託でリスクを取った分、債券でリスクを抑えたい場合には「株式:債券=1:1」といった具合に、全体のリスクをコントロールするような使い方です。
しかし、このような使い方は投資に詳しい方でないと適切なポートフォリオが組めないため、後述する「バランス型」を選ぶのも良いでしょう。
リート(RIET)
リート(RIET)は「不動産に投資する投資信託」のことを指します。不動産投資は株式投資に勝るとも劣らない難しさですが、株式投資とはまた違った魅力があるものです。
これを投資のプロにお任せするのがリートだと考えてもらえれば問題ありません。
株式ではなく不動産に投資する意味については、話すと長くなるのでここでは割愛しますが、一言でまとめると「株式以外に投資(分散投資)することに価値がある」と言えます。
株式だけに投資する場合は、いくら多数の企業に投資を分散させていても、「全世界株安」などの局面では全部一緒に下落するため意味をなしません。こんな時でも、株式に加えて不動産に投資していれば、株式が下落した時のリスクヘッジになります。
以上より、リートをおすすめできるのはこんな方です。
- 株式以外にも投資したい
- 不動産投資に興味がある
- 自分でポートフォリオ(商品の組み合わせ)を決めたい
リートを選ぶ場合は、債券と同様に自分自身でポートフォリオを組まなければいけません。なかなか難易度が高くリスクも高いため、自信がない方は手を出さない方が賢明です。
コモディティ
コモディティは「商品に投資する投資信託」のことを指し、代表的なコモディティの投資先は金、穀物、原油などがあげられます。
iDeCoに限定すると、「金」へのコモディティ投資が基本路線です。そして、投資の世界で金といえば「リスクを抑える資産」として知られているため、こちらも債券やリートと同様に、「全体のリスクをコントロールするため」にポートフォリオに組み入れる形で選択します。
以上より、コモディティをおすすめできるのはこんな方です。
- 株式以外にも投資したい
- 世界情勢が今後不安定になると予想する
- 自分でポートフォリオ(商品の組み合わせ)を決めたい
金は世界情勢が悪化すると必ず値上がりするため、世界のバランスが不安定になることを見越すならポートフォリオに組み入れる価値はあるでしょう。
バランス型
以上のように、iDeCoには株式以外にも、低リスクの債券や不動産のリート、さらには商品のコモディティなど、多様な商品が存在します。
これらを自分で組み合わせてポートフォリオを組むのは興味深いことではありますが、投資によほど詳しくない限り、バランスの取れた投資にはなりません。
そこで出番になるのが、これらの資産をバランス良く配分した商品である「バランス型」です。バランス型の商品を選べば、株式や債券、リートなどを適切なリスク、リターンになった状態で投資ができます。
ここでは例として、松井証券などで取り扱われる人気のバランス型「eMAXIS Slimバランス」という商品を取り上げます。この商品は、以下の8つの資産へ「12.5%ずつ均等に」投資を行う投資信託です。
- 国内株式
- 先進国株式
- 新興国株式
- 国内債券
- 先進国債券
- 新興国債券
- 国内リート
- 先進国リート
参考:eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) – 松井証券
つまり、これを選び、iDeCoを続けていくだけで、上記8つの資産へと投資ができるということ。参考までに、過去5年間のチャートは以下のようになっています。
一般的な株式に投資する投資信託よりも伸び(リターン)は抑えられていますが、その分だけ下落幅も抑えられていることが分かります。ちなみに、上記チャートの中央付近で大きく沈み込んでいる部分は「コロナショック」です。
もちろん、「どこにどのくらいの割合で投資するのか」は証券会社が用意する商品ごとに大きく異なるため、事前に調べることが大切です。
以上より、バランス型の商品をおすすめできるのはこのような方です。
- 株式以外にも投資したい
- 自分でポートフォリオ(商品の組み合わせ)を決められない
- 「これ1つ選べばOK」といった商品が良い
バランス型の商品は、1つ選ぶだけで十分リスク分散ができているため、自分でポートフォリオを組みたくない、組める自信がない方や、「複数の商品を選びたくない」という方におすすめです。
ターゲットイヤー型
最後に解説するのが「ターゲットイヤー型」ですが、この商品はiDeCoとの相性が非常に良いです。
ターゲットイヤー型の商品では、あらかじめ特定の年代である「ターゲットイヤー」を決定します。例えば「2040年」をターゲットとする商品の場合は、投資を始める初期段階ではよりリスクのある「株式多め」の配分でポートフォリオを組みます。
あくまで2040年以降に利益を確定させることが前提の商品なので、投資の初期にリスクを取っても問題ありませんし、後の大きなリターンにつながる可能性が高いからです。
そして、2030年、2035年と進むにつれて、リスクの高い株式を「債権」など低リスクのものに置き換え、十分に利益を出している(と予想される)2040年以降は、大半を債権が占めるようにポートフォリオを組み「安定運用」を行います。
よりわかりやすくするために、以下の画像を参考にしてください。
こちらの画像にあるように、紫色の「国内株式」が最初こそ多いですが、時が進むにつれてピンク色の「債権」が増えてきていることがわかります。
このような「時間によるリスク管理」を全自動でやってくれるのがターゲットイヤー型の特徴なので、長期投資が前提となるiDeCoとの相性は抜群です。
以上より、ターゲットイヤー型をおすすめできるのは以下のような方です。
- 株式以外にも投資したい
- 自分でポートフォリオ(商品の組み合わせ)を決められない
- 「これ1つ選べばOK」といった商品が良い
厳密に言うと、ターゲットイヤー型はバランス型の一種なので、おすすめできる方は基本的にはバランス型と同様です。「全自動で任せられる」のは非常に魅力的なので、多くの方におすすめできる選択肢だと言えるでしょう。
手数料で決める
まずはiDeCoの全商品種である7つについて解説してきましたが、証券会社や商品を選ぶ時には「手数料」に注目することも大切です。
投資商品における手数料とは、言い換えれば「証券会社の儲け」なので、手数料が高い会社や商品を選んでしまうと損をすることにつながります。
そして、iDeCoにおける手数料には「証券会社の手数料」「商品の手数料」の2つがあるので、以下で解説していきます。
証券会社の手数料
証券会社の手数料には、大きくわけて以下の2つがあります。
初期費用 | 口座開設手数料のこと。「2,829円」で統一されている。 |
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口座管理手数料 | 1カ月ごとにかかる手数料。最大で450円程度の差がある。 |
前者の初期費用については、会社によらず2,829円に統一されているのであまり気にする必要はありません。一方で、後者の「口座管理手数料」については、最安水準で171円、最高水準で600円強と、およそ400円以上の差が「1カ月ごと」に生まれます。
したがって、例えば30歳からiDeCoを始めて60歳まで30年間利用すると、合計で15万円程度の差にまで広がるため注意が必要です。数百円だからと甘く見ずに、手数料には徹底的にこだわることをおすすめします。
商品の手数料
続いて商品の手数料ですが、これは証券会社ではなく、証券会社に商品を卸しているそれぞれのファンド(商品メーカーのようなもの)が設定しているため、証券会社が決めているわけではありません。
そして、商品の手数料は「投資をお任せしている見返り(報酬)」という形で手数料を支払います。一般的には、保有している商品の純資産総額に対する割合で決まり、年率で2.0%以下で設定されます。
ここでは参考までに、楽天証券の「バランス型」商品の手数料についてまとめてみました。
商品名 | 手数料 |
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三井住友・DC世界バランスファンド(動的分配型) | 1.292%程度 |
三菱UHJ DCバランス・イノベーション(KAKUSHIN) | 0.66% |
投資のソムリエ<DC年金> | 1.21% |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 0.59% |
楽天・インデックス・バランス(DC年金) | 0.163%程度 |
ご覧のように、商品ごとに大きく手数料が異なることがわかります。例えば、一番上の「三井住友・DC世界バランスファンド(動的分配型)」では、手数料が1.292%に設定されているのに対し、一番下の「楽天・インデックス・バランス(DC年金)」では、桁が1つ違う0.163%に設定されています。
これはつまり、例えばiDeCoで100万円、それぞれの商品に積み立てていたとしたら、1年で前者は12,920円を、後者は1,630円を、それぞれファンドに支払うことを意味しています。厳密に言えば支払うのではなく「抜かれる」のですが、1年あたりでこれだけの差が生じることを考えると、決して商品の手数料も無視できないとわかります。
投資の世界では、「手数料負け」という言葉があるくらい、手数料が極めて重要視されます。iDeCoの場合は数十年に及ぶ長期投資になるのでなおさらです。
したがって、「たかが数百円、数%」と考えることで大きな差を生んでしまうため、証券会社、および商品を選ぶ場合は、手数料に大きな注意を払ってください。
使いやすさで決める
iDeCoの証券会社を選ぶ時には、「使いやすさ」で決めることも大切です。
いつ利用を開始するのかにもよりますが、iDeCoは一般的に数十年の利用が前提になるので、利用がしにくい会社を選ぶと長期間に渡ってストレスを感じることになります。
そして、iDeCoの使いやすさには、以下の2つのポイントが存在します。
- 商品選び
- アプリを用いた資産や運用状況の確認
それぞれについて以下で解説していきます。
商品選びにはロボアドバイザーが活躍
先述のように、iDeCoには会社ごとにたくさんの商品が存在するため、投資初心者にとっては商品選びが本当に大変です。
この時、「ロボアドバイザー」と呼ばれる、商品選びをAIがお手伝いしてくれるサービスを提供している会社を選ぶと、非常に選びやすくなります。
ここでは例として、人気証券会社「SBI証券」が提供するiDeCo専用のロボアドバイザー「iDeCoRoBo」について取り上げます。
このロボットアドバイザーは、iDeCo向けに特別開発されており、投資経験の有無や年齢、さらには好みの商品分類などを簡単なアンケートから聞き取ることにより、「ニーズにもっとも合う商品」を提案してくれます。
さらに、商品を提案するときは、以下の画像のように「リスク許容度に合わせて6つのロボたちがそれぞれ提案をしてくれる」ため、商品の多様性も担保されている点が魅力です。
- 元本確保型
- 堅実派
- やや堅実派
- 標準派
- やや積極派
- 積極派
これだけしっかり作り込まれていれば、たとえロボットだとしても商品選びの参考にはなるはず。
なお、ロボアドバイザーは全ての会社が提供しているわけではないため、「ロボアドバイザーの有無」で選ぶのも選択肢の1つです。
アプリを用いた資産や運用状況の確認
iDeCoは数十年に渡る長期の利用が前提になるため、資産や運用の状況が簡単に確認できると利用がしやすいです。中でもアプリを使った確認ができる会社がおすすめ。
アプリを使って確認ができると、以下のようなメリットが生まれます。
- 資産額がすぐに確認できるためモチベーションが生まれる
- 運用状況がわかりやすいため金融リテラシーがつく
- 老後の見通しが立てやすくなる
iDeCoは毎月自動的に天引きされるため、「貯蓄している感覚」が得にくいです。それをアプリ上で簡単に確認できれば、コツコツ増える資産、そして運用結果を見て、積み立てへのモチベーションが湧きますし、金融リテラシーが身につきやすくなります。
また、漠然とiDeCoを利用するよりも、具体的な金額や運用状況を常に知っていた方が老後の見通しが立てやすいため、iDeCoを利用する意義が大きく高まるのもメリットの1つ。
現在はアプリの利用に対応している証券会社の方が少ないため、安心して資産を運用したい方はアプリ対応している会社を選びましょう。
サポート体制で選ぶ
選び方の最後で解説するのが「サポート体制」についてです。
iDeCoは少なくないお金を預けるため、人によっては手厚いサポートが欲しいと考えるものです。サポートで選ぶ上では、以下の点に注意してください。
身近な会社で選ぶ | 証券会社よりも銀行の方が身近で頼りやすい可能性も。 |
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電話サポートが充実 | 電話対応の品質が外部の格付け期間で担保されている会社も存在。 |
チャットサポートも利用しやすい | 簡単な質問ならチャットでの対応が便利。24時間対応のチャットボットも。 |
この中でも特に大切なのが「身近な会社で選ぶこと」です。以下で解説しているおすすめのiDeCoの証券会社は、その多くは「〇〇証券」と名のつく会社で、投資を普段しない方にとってはほとんど馴染みがなく、実際の店舗が身近にあるのかどうか、わからない場合がほとんどです。
しかし、三井住友銀行やイオン銀行など、普段足を運ぶ銀行なら、気軽に対面での相談などがしやすいですよね。したがって、「対面でサポートを受けたい」なら、普段から利用している会社を選んだ方が良いかもしれません。
一方で、一概には言えないものの、銀行よりも証券会社の方が手数料が安い傾向にあるため、お得に利用したいなら証券会社の方が無難です。次で解説している「おすすめのiDeCo証券会社」では、手数料が証券会社と同様に最安クラスの銀行も解説しているので、目を通してみてください。
おすすめのiDeCoの証券会社〜選
ここからは、おすすめのiDeCoの証券会社を紹介していきます。
それぞれの会社の魅力やおすすめの商品を解説しているので、選ぶ時の参考にしてください。
楽天証券
証券会社名 | 楽天証券 |
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商品数 | 31商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
楽天証券は自社調べながら「iDeCo新規加入者数3年連続No.1」に輝いている大人気の証券会社です。iDeCoだけでなく、「つみたてNISA」などさまざまな投資で人気の証券会社なので、迷ったら楽天証券を選べば間違いないでしょう。
既に楽天会員の場合は口座開設までスムーズに進むため、現在楽天の各種サービスを利用している方にもおすすめです。
楽天証券の魅力
楽天証券の最大の魅力は「使いやすさ」にあります。これまでの証券会社は「投資に詳しい人間」だけが利用するものだったので、初心者がiDeCoを始める上では複雑で、使いにくい傾向にあります。
しかし、楽天証券は以下のような工夫がされているため、誰でも簡単に利用できるようになっています。
ちょうど良い商品数 | 厳選した32種類の商品から自分に合ったものを選べる。定期預金も完備。 |
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運用管理画面が見やすい | インターネット通販の老舗である強みを活かし、管理画面が直感的でわかりやすい。 |
検討しやすい | 節税シミュレーションなど、運用の見通しが誰でも簡単にできる。 |
どれも「投資初心者が利用する」上では非常にありがたいものなので、「iDeCo一番選ばれている証券会社」であるのも頷けます。
楽天証券のおすすめ商品
商品名 | 楽天・全米株式インデックス・ファンド |
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管理手数料(年率) | 0.162% |
そんな楽天証券のおすすめ商品は、「楽天・全米株式インデックスファンド」です。この商品は大人気の米国株式に投資し、ただ投資するだけでなく全米の企業に分散投資できるため、「アメリカの堅実な経済成長」の恩恵を確実に受けられます。
楽天証券ではiDeCoだけでなく、「証券会社全体のトップ10位」に入るほどの人気商品で、多くの方が大切な資産の投資先として選んでいます。
楽天証券内の「ファンドスコア」は、圧巻の「星5」の満点評価!非常に手堅い商品なので、楽天証券を利用するならぜひポートフォリオに組み込んでみてください。
松井証券

出典:松井証券
証券会社名 | 松井証券 |
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商品数 | 40商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
松井証券も人気のiDeCoの証券会社として多くの方に選ばれています。
商品数は40商品、7種類の商品がまんべんなくラインナップされているため、堅実にいきたい方や冒険をしたい方まで、幅広い方におすすめできます。毎月の運用手数料も171円と最安クラスなので、あらゆる面で優れている証券会社です。
松井証券の魅力

出典:松井証券
そんな松井証券の魅力は、「創業100年を超える証券会社」である点です。
iDeCoに対応している証券会社や銀行はさまざまありますが、その多くは創業から時間が経ってから証券を取り扱い始めています。
しかし、松井証券は証券一筋で100年間以上、事業を継続しているため、「安心感」が段違い!公式サイトを見てみても、他の会社よりも詳しく、
- iDeCoで得する人、損してしまう人
- それぞれの商品の紹介
- 運用状況のチェックの仕方
- ポートフォリオ(商品の組み合わせ)の調整方法
- 運用方針の決め方、見直し方
こういったiDeCoに関する情報を「専門家の視点」から解説しているため、投資初心者でも安心して利用できます。
松井証券のおすすめ商品
商品名 | eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー) |
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管理手数料(年率) | 0.11440% |
松井証券のおすすめ商品は、海外株式に分散投資できる「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」です。この商品は日本や絶好調のアメリカ、そして先進国諸国はもちろん、新興国まで「全世界」に向けて投資を行うため、「分散投資」を最大限まで利かせています。
これにより、「世界経済は緩やかに成長する」というリスクを大きく抑えた運用ができるため、長期投資との相性は良好です。
また、この商品の最大の特徴に「手数料が業界最安水準」という点があげられます。その手数料は0.11%と極めて低く、長期投資する上でのランニングコストを最大限まで下げられます。
マネックス証券
証券会社名 | マネックス証券 |
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商品数 | 27商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
マネックス証券は国内大手の証券会社で、口座開設数が216万にも及び知名度が非常に高いです。
商品数は27と標準的、毎月の運用手数料も最安クラスであるため、安心して利用できるのは嬉しいポイントだと言えます。
マネックス証券の魅力
そんなマネックス証券の魅力は「投資初心者でも安心して利用できる」点です。iDeCoを始める方の中には、「投資がはじめて」である方もいると思います。そんな方にとっては、「どんな商品を選べば良いのか」「どのくらい積み立てれば良いのか」が不安の種になりますが、マネックス証券はサポートが手厚いため問題ありません。
もし何か質問があれば「土曜日も受付」しているお問合せダイヤルが利用できます。iDeCo専門のスタッフが対応してくれるため、どんな疑問もしっかり解決できるでしょう。
また、どんな商品を選べば良いのか、あるいはどんな組み合わせにすれば良いのかは「iDeCo専用ロボアドバイザー」にお任せできます。たった5つの質問に答えるだけで最適な運用プランを提案してくれるため、これなら投資初心者でも安心してiDeCoをスタートできますよね。
マネックス証券のおすすめ商品
商品名 | マネックス資産設計ファンド<育成型> |
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管理手数料(年率) | 0.55% |
マネックス証券のおすすめ商品は「マネックス資産設計ファンド<育成型>」です。この商品は「バランス型」に分類され、国内外の株式、債券、リート(不動産)に分散投資を行い、安定したリターンを狙いにいきます。
これだけ分散が効いていれば、世界情勢の急激な悪化などにも通常より柔軟に対応できるため、「リターンよりもリスクを気にする方」におすすめできる商品です。
また、手数料が0.55%なのも注目ポイント。同じジャンルの商品の業界内相場はおよそ1%前後なので、よりお得にiDeCoで資産を運用することができます。
野村證券

出典:野村證券
証券会社名 | 野村証券 |
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商品数 | 31商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
大正時代の創立以来、90年以上の実績を誇る老舗の「野村證券」もiDeCoにおすすめの証券会社です。会社公式サイトの中にiDeCoのページを作るのではなく、iDeCo専用の公式サイトを作成し、キャラクターを使ったイラストや動画を使ってわかりやすく解説してくれているため、初心者でも安心して利用できるように設計されています。
商品数は31、毎月の運用手数料は最低水準です。
野村證券の魅力
野村證券の魅力は、コールセンターのサポート体制がしっかり整っている点です。
今の時代、公式サイトやQ&A、さらには自動受付式のチャットボットで疑問や不安を解決する会社が多いですが、iDeCoのような人生への影響力を持つものを利用する場合は、やはり直接話して安心したいですよね。
野村證券のコールセンターは外部機関より最高評価を得ており、簡単な質問から利用中の残高の確認、さらには取引履歴まで、細かい部分までしっかり確認できるようになっています。
「万が一の時に備えて電話対応が丁寧なところが良い」と考えるなら、野村證券がおすすめです。
野村證券のおすすめ商品
商品名 | 野村日経225インデックスファンド |
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管理手数料(年率) | 0.275% |
野村證券のおすすめ商品は「野村日経225インデックスファンド」です。商品名にある通り、「日経平均株価」の連動させるインデックスファンドとなっており、「日本株」に分散投資したい方にとっては理想の商品です。
最近は外国株式、特に米国投資が人気ですが、日本人なら日本企業に投資して成長を後押ししたいと考える方もいると思います。手数料も低く抑えられているため、野村證券を利用する場合は選択肢の1つに入れてみてください。
SBI証券

出典:SBI証券のiDeCo
証券会社名 | SBI証券 |
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商品数 | 37商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
「iDeCoで人気の証券会社を利用したい」と考える方には、知名度、人気ともに申し分ない「SBI証券」がおすすめです。
他社よりも商品数が5商品から10商品程度多いため、ニーズに合わせて選ぶ商品を変えられます。節税シミュレーションや資産に関するセミナーも定期的に開催しているため、iDeCoのことを知りたい方にもおすすめの証券会社です。
SBI証券の魅力
SBI証券の魅力は「ロボアドバイザー」にあります。他社でもロボットやAIを使ったサポートや商品選びは行なっていますが、SBIのロボット「SBI-iDeCoロボ」は一味違います。
投資経験や資産運用にこだわるポイントを踏まえて、「オリジナルプラン」「セレクトプラン」の2つのプランでそれぞれ診断が可能。もともとの商品数が37商品と非常に多いため、そのラインナップから自分に合ったものを選んでもらえます。
しかも、ロボットの評価基準は資産の格付け大手「モーニングスター」の判定を基準にしているため、精度の高いアドバイスとなる可能性が高いです。
SBI証券のおすすめ商品
商品名 | SBIボンド-SBI-PIMCO 世界債券アクティブファンド(DC) |
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管理手数料(年率) | 0.8294% |
SBI証券のおすすめの商品は「SBIボンド-SBI-PIMCO 世界債券アクティブファンド(DC)」です。名前にある通り、世界の債券に分散投資する商品で、先進国、及び新興国など債券市場に幅広く投資を行います。
先進国の安定と新興国の成長の両方を「債券」という形で運用し、さらに運用するのが債券で評価の高いPIMCO社であるため、安心して大切なお金を預けることができます。
したがって、債券をポートフォリオの中に組み入れたい方におすすめの商品です。
LINE証券

出典:LINE証券
証券会社名 | LINE証券 |
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商品数 | 24商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
おなじみの「LINE」が運営している証券会社「LINE証券」もiDeCoでおすすめの選択肢です。LINEが運営しているため親近感を抱く方も多く、これがきっかけとなって利用を決める方が多いのが特徴。
一方で、実質的に運営しているのは証券会社の老舗である「野村證券」なので、安心して運用を任せられると言えるでしょう。
LINE証券の魅力

出典:LINE証券
そんなLINE証券の魅力は、なんと言っても「LINE」が運営している点です。
LINEはもはや日本人のライフラインの1つと言っても良いサービスで、使わない日は絶対にないほど存在感を放っています。当然、事前にLINEに必要な情報は既に登録してあるため、証券口座を開設するのも他の証券会社よりも簡単です。
また、公式サイトが縦長の作りとなっており、明らかにスマートフォン向けに作られています。したがって、パソコンやタブレットを持っていない方でも、スムーズに利用を始める手続きが進められるのも魅力です。
LINE証券のおすすめ商品

出典:ひふみ年金 – ひふみ
商品名 | ひふみ年金 |
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管理手数料(年率) | 0.836% |
LINE証券のおすすめ商品は「ひふみ年金」です。この商品は定評のある国内投資企業「レオス・キャピタルワークス株式会社」が運用する投資信託で、主に国内の将来有望な成長株に長期的視点で投資します。
したがって、相応のリスクを取りながらリターンを狙いにいくアクティブファンドの1つです。一般的に、投資期間が長ければ長いほど、リスクは減り、リターンが伸びるとされているため、長期投資が前提となるiDeCoとの相性は良好。
LINE証券は他の証券会社よりも商品数が少ないため、良くも悪くも選択肢が狭いです。この商品を中心に、自分に合った商品を選んでLINEでiDeCoを始めてみましょう。
auアセットマネジメント

出典:auアセットマネジメント
証券会社名 | auアセットマネジメント |
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商品数 | 5商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
通信業大手のKDDIが運営するauも、金融市場に参入しています。こちらのauアセットマネジメントは「auのiDeCo」という名称でiDeCoを提供しており、自社のスマートフォンユーザーのiDeCoへの囲い込みを行なっています。
auが提携しているPontaポイントが非常にお得で、45年間auアセットマネジメントでiDeCoを積み立てると、もらえるPontaポイントはなんと「45万4,539ポイント」と50万ポイントに迫ります。1ポイント1円の利率なので、非常にお得であることがわかりますね。
選べる商品数は5つと、iDeCoを提供する証券会社の中では圧倒的に少ないのが特徴。「少数精鋭」という言葉が似合うような、そんなラインナップとなっています。
auアセットマネジメントの魅力
auアセットマネジメントの魅力は、「使いやすいアプリ」にあります。
「auのiDeCoアプリ」を提供しており、この中でiDeCoの申し込みから積立額や節税額の確認が可能です。積立額のシミュレーションでは、グラフを使って投資初心者でもわかりやすくなっており、運用の見直しなどに最適!
非常に見やすく、使いやすくまとまっているため、この辺りはスマートフォンに精通してるauならではの魅力だと言えるでしょう。
auアセットマネジメントのおすすめ商品
商品名 | auスマートプライム(成長) |
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管理手数料(年率) | 1.1946%〜1.446225% |
先述の通り、auアセットマネジメントにはたった5つの商品しか存在しません。そのラインナップは以下の通りです。
- 三菱UFJ銀行確定拠出年金専用1年定期預金
- auスマート・ベーシック(安定)
- auスマート・ベーシック(安定成長)
- auスマート・プライム(成長)
- auスマート・プライム(高成長)
ご覧のように、元本割れしない定期預金が1つ、それ以外は安定から高成長まで、リスクに応じて4つのクラスの商品が存在します。
投資に慣れている方からすれば、定期預金を除いたリスク資産が4商品しか存在しない点に物足りなさを感じるかもしれませんが、投資初心者からすればいくつもの商品があると、逆に悩んで決められなくなってしまうため、「4つの中からリスクに応じて選ぶ」くらいの方が助かると思います。
そして、おすすめなのは「auスマート・プライム(成長)」という商品で、これはリスク度としては下から3番目、上から2番目に当たります。
ポートフォリオは国内外の株式が半分を占め、もう半分が国内外の債券で構成されていて、リスクリターンがバランス良く取られているのが特徴。iDeCoは長期投資が前提になるため、もう少しリスクを取っても良い気もしますが、そう考える方はリスクが最も高い「auスマート・プライム(高成長)」を選ぶと良いでしょう。
以上のように、auアセットマネジメントは「auユーザー」はもちろんのこと、「商品数が少ないシンプルな証券会社」が選びたい方にもおすすめです。
大和証券

出典:大和証券
証券会社名 | 大和証券 |
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商品数 | 22商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
大和証券は国内証券会社の中でも大手クラスで、初心者から上級者まで、幅広い方々に利用されている証券会社です。
LINEで年金の試算ができるなど、大手だからできる手厚いサポートが豊富に存在し、電話サポートももちろん完備。資料請求も可能なので、吟味してから利用を始めたい方にとっては安心感が他社より得られるでしょう。
大和証券の魅力
大和証券の魅力は、22個の商品を「初心者、中級者、上級者」の3つのクラスで分けている点です。
多くの証券会社は国内株式、海外株式、債券、ターゲットイヤーなどなど、商品のジャンルで分けていますが、このような分け方をされても投資初心者からすればちんぷんかんぷんなはずです。
大和証券のようにシンプルに3つに分けられていた方が選びやすいため、「商品選び」に不安を持っている方は大和証券がおすすめ。
大和証券のおすすめ商品
商品名 | DCダイワ・ワールドアセット(六つの羽/6分散コース) |
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管理手数料(年率) | 1.155% |
大和証券のおすすめ商品は「DCダイワ・ワールドアセット(六つの羽/6分散コース)」です。この商品は「初心者向け」に分類されており、リスクとリターンが控えめになるようなポートフォリオとなっています。
内訳は非常にシンプルで、国内外株式、国内外債券、国内外リート(不動産)が均等に6分割(16.7%ずつ)されています。したがって、資産の種類で見ると株式、債券、リートの比率が33%ずつ、そして国内外の比率が50%ずつと、非常にバランスが取れている商品です。
これからの時代はさまざまなことが不確実になることが予測されているため、それを見越して資産の分散や国の分散を行うのは非常に大切。大和証券を選んだ場合は、「DCダイワ・ワールドアセット(六つの羽/6分散コース)」に注目しましょう。
SMBC日興証券

出典:SMBC日興証券
証券会社名 | SMBC日興証券 |
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商品数 | 30商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
SMBC日興証券は三井住友銀行が運営する証券会社です。3大メガバンクの一角である三井住友銀行が後ろについているため、サポート体制などは安心の一言。
普段の銀行口座に三井住友銀行を利用している方が非常に多いため、そういった方にとっては比較的利用しやすいのも特徴の1つです。
SMBC日興証券の魅力

出典:SMBC日興証券
SMBC日興証券の魅力は「docomoとのつながり」があげられます。
docomoのdアカウントと連携することで、dポイントがiDeCoを通して獲得可能に。また、定期的に「dポイント最大3,000ポイントプレゼント」など、キャンペーンを実施しているため、ドコモユーザーにとって非常に魅力的な証券会社だと言えます。
SMBC日興証券のおすすめ商品
商品名 | SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり) |
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管理手数料(年率) | 0.275% |
SMBC日興証券のおすすめ商品は「SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)」です。商品名にある通り「金」の指数である「ゴールドインデックス」に連動する商品で、大まかに言えば金に投資するのと実質的には同じ。
金と言えば世界共通のリスク回避資産として知られているため、これをポートフォリオに組み入れれば株式やリートなどで取るリスクをヘッジできます。
また、管理手数料も0.275%と低めに抑えられているため、多くの方におすすめできる商品です。
イオン銀行

出典:イオン銀行
証券会社名 | イオン銀行 |
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商品数 | 24商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
日本全国に展開するイオングループの金融機関「イオン銀行」もiDeCoを提供しています。実質的にはみずほ銀行と提携する形で、加入申請業務や商品ラインナップは全てみずほ銀行のものです。
商品数は24商品と標準的、運用手数料は最安水準なので、多くの方におすすめできます。何より、生活で身近なイオングループなので、安心して利用できるのが嬉しい。
イオン銀行の魅力
イオン銀行の魅力は、「スマートフォリオ」と呼ばれる資産運用のロボアドバイザーが利用できる点です。
商品同士の最適な組み合わせの診断や、目標計画に基づく運用計画の設定、さらには運用途中での商品配分の変更シミュレーションなど、できることは多岐に渡ります。
イオン銀行を利用する方の多くは、普段からイオンを買い物で利用している投資初心者の方が多いので、このような「おまかせ」タイプのロボアドバイザーがあるのは助かります。
なお、このロボアドバイザーはみずほ銀行が提供するものですが、イオン銀行を利用していれば誰でも利用可能です。
イオン銀行のおすすめ商品
商品名 | イオン銀行iDeCo 定期預金 5年 |
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管理手数料(年率) | 無料 |
イオン銀行のおすすめ商品は「イオン銀行iDeCo 定期預金 5年」です。名前にある通り、元本保証型の預金タイプの商品で、ノーリスクで資産を保持することができます。
もちろん、リスクがない分、リターンも期待できませんが、節税メリットだけでもiDeCoを利用する価値はあります。
イオン銀行を利用する方の多くは投資を初めて行うため、総じて選びやすい商品です。
auカブコム証券

出典:auカブコム証券
証券会社名 | auカブコム証券 |
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商品数 | 27商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
auカブコム証券は三菱UFJ銀行とauが提携して運営している証券会社です。
auの会員情報を利用できたり、Pontaポイントが貯まるなど、auの長所が存在しつつも、用意している商品は三菱UFJ銀行の安心のラインナップなので、両方の良いとこどりができるのが特徴です。
商品数は27と標準よりやや多め、手数料は最安水準となっています。
auカブコム証券の魅力

出典:auカブコム証券
auカブコム証券の魅力は、「Pontaポイント」がau IDに付与される点です。
商品の保有残高に応じてPontaポイントがもらえるので、iDeCoを利用すればするほどポイントでお得に利用できます。
ただでさお得なiDeCoをさらにお得に利用できるので、現在auのスマートフォンなど、au系のサービスを利用している方には強くおすすめです。
auカブコム証券のおすすめ商品
商品名 | auスマート・ベーシック(安定成長) |
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管理手数料(年率) | 0.242% |
auカブコム証券のおすすめ商品は「auスマート・ベーシック(安定成長)」です。ポートフォリオは国内債券が50%と半分を占め、次に国内株式が20%、先進国債券、株式がそれぞれ10%、残りの10%を新興国株式と新興国債券が5%を占める、「債券多め」の安定志向の商品であることがわかります。
iDeCoを利用する方の多くは投資に慣れていない方なので、分かっていても資産が減ることに狼狽し、iDeCoの掛け金を減らすなど、機会を損失するきっかけになることも珍しくありません。
したがって、「リターンよりリスクを大切にしたい」「投資が初めてだから安定感が欲しい」という方にこそ、おすすめできる商品です。なお、この商品はPontaポイント対象となっています。
三井住友銀行(みらいプロジェクトコース)

出典:三井住友銀行
証券会社名 | 三井住友銀行 |
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商品数 | 24商品 |
毎月の運用手数料 | 171円 |
誰もが知る三井住友銀行もiDeCoを提供しています。
「標準コース」「みらいプロジェクトコース」の2つのコースを用意しており、これは業界内でも非常に珍しい試みです。人気なのは「みらいプロジェクトコース」で、商品数は24、運用手数料は最安水準。
一方で、標準コースは定期預金を含め、リスクを抑えた商品が揃っているものの、毎月260円、年間で3,120円の手数料がかかるため、運用コストを最小限に抑えたいなら「みらいプロジェクトコース」を選びましょう。
三井住友銀行の魅力

出典:三井住友銀行
三井住友銀行の魅力は、企業規模の大きさからもわかる通り、「日本全国に店舗を持つ」ことによる充実したサポート体制が挙げられます。
iDeCoを含めたお金にまつわるサービス、商品は、総じて「分かりにくい」という特徴を持っており、中には対面で説明を受けてから利用を検討したい方もいるでしょう。
しかし、証券会社の場合は普段利用しないため、店舗の場所が分からなかったり、勝手が分からなかったりと、店舗を利用するハードルが少し高いです。
その点、三井住友銀行はいつも足を運ぶ銀行で相談、契約ができるため、非常に心強いです。このような人と人との繋がりで安心感が得られるのは、大手銀行ならではの魅力だと言えます。
三井住友銀行のおすすめ商品
商品名 | イノベーション・インデックス・AI |
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管理手数料(年率) | 0.8195% |
三井住友銀行のおすすめ商品は「イノベーション・インデックス・AI」です。この商品は、海外、特にアメリカのAI関連の企業を投資対象とし、今後成長が見込まれるAI関連の株価指数に連動するように運用を行います。
AIに特化した商品であるためややリスクが高いものの、分散がきくインデックスファンドに該当する商品なので、リスクはいくぶん抑えられています。この商品だけに掛け金を積むのは得策ではありませんが、他の低リスクの商品とポートフォリオを組むことでリスクを抑えながらリターンを見込めます。
なお、購入時手数料が2.2%かかるため、この点には注意。トータルの手数料が他の商品よりもやや高くなるため、総合的に評価した上で選んで欲しい商品です。
まとめ
iDeCoは税制面でも、投資面でも非常にお得な年金制度なので、余剰資金があるなら利用しない手はありません。
提供している会社ごとに商品ラインナップや手数料などが異なるため、自分のニーズに合った会社を選ぶことが大切です。
この記事で紹介したものを参考にして、できるだけ早くiDeCoを始めてみましょう。長期投資は、始めるのが早ければ早いほど大きなリターンが見込めます。