株式投資に限らず、投資を行う上で勉強をすることはとても大切です。勉強をしないで投資をすると効率的に利益を増やせないだけでなく、損失がでるリスクも大きくなります。
とはいえ、株式投資をするうえで学んだほうがよいことは多く、投資の経験がないと「何から勉強すればいいかわからない…」「どうやって勉強すればいいの?」と感じてしまい投資がなかなかスタートできない人も多いのではないでしょうか。
投資をするときには、まずは基本的なことを理解しておきましょう。そして投資の経験を積んでから自分のスタイルにあわせて知識を深めていくほうが効率的に必要な知識を学ぶことができます。
それでは、どのように勉強すればよいのか?
現在ではYouTubeやブログのようなWEBサイトも昔に比べて格段に増えており、無料で簡単に情報を集めることが可能です。
この記事では、投資経験がない人や投資初心者の人にもわかるように、前半に株式投資で理解しておくべきポイントを説明します。
後半では書籍やWEBサイト、株式投資が学べるアプリまで株式投資におすすめの勉強方法を紹介していきますので是非最後まで読んで投資をスタートする一歩目にしてください。
株式投資をする上で理解しておきたい5つのポイント
株式投資をする場合では、タイミングによって知っておくべきことが違います。
- 投資をする前に知っておくこと
- 投資をしているときに知っておくこと
- 投資をした後に知っておくこと
ここではこの3ステップで必要な知識を解説していきます。
また、近年流行りの「米国株の投資」や、株式投資をする際に知っておきたい「政治や経済の知識」も簡単に紹介します。
投資の基礎知識
株式投資をする前に、株式投資ってどんなものなの?ということは理解しておきましょう。
投資の商品は株式だけではありません。アセットアロケーション(資産配分)を事前に検討することは、投資をするうえで最も重要な作業です。
リスクが高い商品だけに投資をしては、その商品が暴落した時に一気に資金がなくなってしまいます。まずは株式が投資商品の中でどのような位置にあるのか認識しておきましょう。
商品ごとのリスクとリターン
投資商品は原則として「ハイリスク・ハイリターン」「ローリスク・ローリターン」です。つまり、大きく儲けることができる可能性がある商品は損失も大きくなる可能性があるということです。

出典:日本証券業協会
リスクとリターンは上の図のようなイメージです。
ここに記載されていない商品では「FX」や「仮想通貨」は株式よりもさらに右上の「ハイリスク・ハイリターン」の部類に入ります。
ハイリスク・ハイリターンな商品はかなり難しいので、初心者は手を出さないほうが無難です。
投資信託や株式の中でもリスクやリターンは異なっており、一般的にはパッシブ運用の投資信託のほうがアクティブ運用の投資信託よりもリスクは低く、株式でいえばトヨタ自動社やNTTのような大型株のほうが、新興市場の銘柄の株式よりもリスクが低いといえます。
アクティブ運用の投資信託:運用会社が独自に選別した銘柄で構成した投資信託
投資においてのリスク
ちなみに、投資の中で「リスク」という言葉がどのように使われているかに注意してください。
投資において「リスク」は「危険」ということではなく、リターンが不確実なことを指します。つまり、毎年5%ずつ下落することがわかっている商品はリスクが大きいとは言わないということです。
逆に株価は上がるけど1%上昇するか30%上昇するかはわからないというのはリスクが高いといえます。

出典:日本証券業協会
注文方法
株式の注文方法は証券会社により異なりますので、実際には取引する証券会社で可能な注文方法を確認してください。
注文方法をうまく利用することによって、損切りが自動でできるなど、損失が大きくなるリスクを回避することもできます。
ここでは基本的な注文方法3つと、それを組み合わせた応用の注文方法3つを紹介します。
- 成行(基本)
- 指値(基本)
- 逆指値(基本)
- IFD(イフダン)(応用)
- OCO(応用)
- IFD-OCO(応用)
成行
成行注文は株式取引で最も基本的な注文です。値段を指定せずに、すぐに売買を成立させたいときに利用します。
株式市場の取引のルールでは「価格優先の原則」があり、「成行注文」はこの後説明する「指値注文」よりも優先して売買が成立します。
一方で、急速に株価が動いているタイミングではいくらで売買されるかわからないというリスクもあるので、その点には注意が必要です。
指値注文
株価が今の価格よりも安くなったら買い、もしくは高くなったら売りという、いわゆる逆張りの注文方法です。
例えば現在の株価が1050円で、1000円まで下落したら買いたいというときに利用します。
指値注文は、購入または売却の値段は固定されますが、いつ取引が成立するかはわかりません。株価が下落したら買いたかったとしても、株価が上昇していったら購入することはできません。
逆指値注文
逆指値注文は指値注文の逆で、今の価格よりも高くなったら買い、安くなったら売りという順張りの注文方法です。
株価が今の価格よりも高くなったら買うということについては違和感を感じるかもしれません。投資は順張りでトレンドをつかむほうが大きな利益をつかめる可能性が高いです。
特にテクニカル分析の観点で発見することが多いのですが、例えば株価が1200円付近を超えれば大きな上昇のトレンドになりそうといったときに逆指値の買い注文を入れるといった使い方です。
また、逆指値の売りは非常に重要な注文です。逆指値の売り注文は「損切り」という投資をするうえで基本的なテクニックです。
損切りとは、保有している株価がこれ以上下がったら、損失を限定させるために決済するという行為です。投資では勝率100%ということはほぼありえません。
IFD(イフダン)
IFDは1つ目の注文が約定すると2つ目の注文を発注します。
1つの注文で買付から売却まで完了させることができる注文方法です
例えば、株価が1000円まで下がったら買いの注文(注文1)、950円で売却の注文(注文2)を設定できます。注文1が成立したら注文2を発注できるので、損切りまで注文できます。
IFDの注文は指値、逆指値どちらも利用可能です。
OCO(オーシーオー)
OCO(オーシーオー)は「One Cancels the Other」の略です。言葉の通り、片方の注文が成立するともう一方の注文は無効になります。
例えば、株価1000円の銘柄を保有しているとします。1100円で利益確定の売り注文(注文1)と、900円で損切りの売り注文(注文2)の両方を設定できます。仮に株価が1100円になると注文1が執行されるので、注文2はキャンセルされます。
IFD-OCO
IFD-OCOは、IFDとOCOを組み合わせた注文方法です。
例えば、株を保有していない状態で株価が1000円になったら買い注文(注文1)、売りの注文として1100円の利益確定(注文2-1)と950円の損切り注文(注文2-2)の3つを注文します。
注文1が約定しなければ何も起きません。
個別銘柄の分析
株式投資で個別銘柄に投資をするときには、投資の成績を上げるためにその企業について調べないといけません。
応援したい企業の株を買うという人もいるかもしれませんが、買うタイミングを検討するためにも分析は必要です。
個別銘柄の分析としては、過去のチャートの動きやパターンから今後の動きを予測する「テクニカル分析」と、企業の財務データなどから成長性や安全性、収益性を予測する「ファンダメンタルズ分析」があります。
テクニカル分析
テクニカル分析は比較的短期の売買や、売買のタイミングを決めるために利用するのがよいでしょう。
テクニカル分析はいくつも手法がありますが、代表的なものを紹介します。
移動平均線:一定期間(5日、25日、13週など)の株価推移の平均値を線にしてつないだ指標
RSI:一定期間の株価の変動幅から「買われすぎ」「売られすぎ」を判断する指標
MACD:短期と中長期の移動平均線の推移から、買いと売りを判断する指標
テクニカル分析にはこのようなメリットがあります。
- ファンダメンタルズや経済の知識がなくてもチャートだけみて判断ができる
- 知識が増えれば制度が上がってくる
- 買い・売りどちらにも対応しやすい
ただし、デメリットもあるので注意しましょう。
- だましもあり、過去のパターンに一致しても必ず当たるとは限らない
- 不祥事やテロ、災害など突発的な事件には対応できない
ファンダメンタルズ分析
中長期的な個別銘柄の投資をするならファンダメンタルズ分析は欠かせません。ファンダメンタルズ分析の精度を上げると大きなトレンドをつかめる可能性が高くなります。
ただし、すぐに株価に反映されるわけではないため、自分の想定通りに株価が動かなくても少なくとも半年~1年程度は我慢しましょう。
特に多くの投資家が注目している企業や新興企業では決算情報がよくても必ずしも株価が上がるわけではなく、すでにその決算情報も予想済みという、いわゆる「織り込み済み」となることがあります。
ファンダメンタルズの分析としてこのような内容をチェックします。
成長性:EPS(一株当たり利益率)、BPS(一株当たり純資産)など
安全性:自己資本比率、流動比率、フリーキャッシュフローなど
割安性:PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)など
ファンダメンタルズ分析のメリット・デメリットも理解しておきましょう。
- 中長期の大きなトレンドを把握できる
- 割安か割高なのかの判断ができる
- 株価が反映されるまでに時間がかかる
- 調べることがたくさんあるので、時間と知識が必要
株式投資に関する制度や税金
取引が終了した時には税金の知識も必要になる場合があります。
株式投資をして利益を得ることができたら、その利益には20.315%の税金がかかります。(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)
参考:株式・配当・利子と税 – 国税庁
証券会社の口座を特定口座(源泉徴収あり)にしておくと確定申告の手間が省けますが、お得になるケースや制度もあるので、覚えておくとよいでしょう。
NISA iDeCo
NISAやiDeCoは国が準備してくれた投資に関する制度です。うまく利用することで、投資の利益を効率的に殖やすことができます。
NISA
NISAは株式や投資信託などの金融商品を運用して得た利益が非課税になる制度です。NISAには、一般NISAとつみたてNISAがあり、非課税枠の金額や非課税期間が異なります。
下の表をみてわかる通り、つみたてNISAのほうが非課税保有期間が長く(20年間)、長期の投資に適している制度といえます。

出典:金融庁
一般NISAは2024年から新NISAになり、制度が少し変わります。具体的には2階建て式になり、20万円分は積立運用、102万円分は今までのNISAと同じ運用になります。

出典:金融庁
つみたてNISAは投資信託などで利用可能ですが、商品は金融庁に届け出が必要です。ノーロード(買付時の手数料がかからない)、信託報酬が一定以下などの条件があるので、つみたてNISA対象商品であれば、比較的安心して長期投資をすることが可能です。
一般NISAであれば、個別株や米国株(ETF含む)にも投資することができます。短期的に大きなリターンを狙いたい場合は一般NISAでの投資が向いているといえます。
iDeCo
iDeCoは私的年金制度で加入は任意の制度です。掛金も投資商品もすべて自分で決める必要があります。
iDeCoもNISAと同様に運用利益が非課税になるメリットがあります。また、掛金は全額所得控除されるため、所得税や住民税の減税効果があるため、運用利益の非課税と減税効果という2つの効果を活かすことができます。
iDeCoは会社員か自営業かといった条件で加入区分が変わります。加入区分によって掛金の上限が変わるので、自分がどの区分なのか理解しておきましょう。
特に会社員の方は、会社の企業型確定拠出年金有無などによっても変わりますので、自分の会社にも確認してみてください。
確定申告
株式投資の利益は「配当金」と「譲渡益(株価の売買差益)」がありますが、申告分離課税では利益に対して20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)です。
※復興特別所得税は2037年まで
「特定口座」で「源泉徴収あり」の口座を選択しておくと、確定申告が不要で一番楽なので、これから証券会社の口座登録をするのであれば覚えておいてください。

出典:国税庁
「特定口座で源泉徴収あり」だと基本的に確定申告は不要になりますが、確定申告したほうがお得になるケースもあります。
それは株式で「損失が出た場合」と「米国株の二重課税がある場合」です。損失が出た場合、「損益通算」と「繰越控除」の2つの仕組みを利用することができます。
損益通算
損益通算は利益と損失を相殺できる仕組みです。
例えばA証券口座で100万円の損失、B証券会社で10万円の利益が出たとします。トータルとしては90万円のマイナスなので納税は不要ですが、B証券会社が「特定口座の源泉徴収あり」だとすでに20.135%(約2万円)の税金が引かれています。
その為、確定申告をすることで約2万円が戻ってきます。
繰越控除
上の例では、まだ90万円のマイナスのままです。このまま何もしなければ翌年は利益が出た分に税金が課されますが、繰越控除を行うことで、マイナスが出た翌年から3年間マイナス分を繰越して利益と相殺することが可能です。
仮に翌年50万円の利益がでても、マイナスの90万円分と相殺できるので納税分を取り戻すことができます。(50万円の20.315%なので約10万円)
さらに翌年50万円の利益が出た場合には、残りのマイナスは40万円分なので、10万円分は相殺できずに課税対象となります。(40万円分に課税された金額を取り戻すことが可能です)
外国税額控除
米国株の配当(分配金)に対する税は、米国で10%引かれた後に、日本でも20.315%課税されます。確定申告することで米国での課税の全部または一部に相当する金額を国内の所得税から控除できます。
ちなみに、株式を売却した時の譲渡益は米国で課税されることはありません。
米国株の基礎知識
米国株は近年非常に人気のある投資先です。GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック(現メタ)、アップルの総称)など、世界的な企業が次々と出てきます。
米国は毎年移民の受け入れをしており、今後も人口が増加していくと予想されます。それにともない、米国市場は今後成長していくと考えられます。
下の表は過去20年間のNYダウのチャートです。2008年のリーマンショックや2020年のコロナ関連など、短期的に下落することはありますが、長期的に見ると右肩上がりに成長しています。

(TradingView作成)
米国市場で購入する米国の個別株やETFは人気ですが、国内市場でも米国の指標に連動する商品を購入することが可能です。
例えば、「三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」はS&P500に連動する投資信託として人気の商品です。つみたてNISAも利用でき日本国内市場で取引できます。
政治や経済の基礎知識
政治や経済の動きは、株価にも大きく影響することがあるため、日々アンテナを張っておくことが重要です。新聞やニュース、今ではアプリなどでも簡単に情報を得ることができます。
以下のようなニュースは市場全体に影響するので要チェックです。
- 地政学的リスク
- 選挙
- 政策金利の上昇
- 各種指標の発表
地政学リスクとして、2022年6月現在ではウクライナ問題などでロシア関連の銘柄には影響が出ています。戦争などの地政学リスクは、基本的にはマイナスの影響が大きいですが、かつてはスイスフランや日本円、現在では米ドルなど有事に変われやすい通貨もあるなど為替にも影響することがあります。
選挙は特に米国では重要な要素となります。経済対策や外交面など勝利する政党(大統領)の方針により株価が伸びる場合があります。
定期的に発表される重要なニュースとして、政策金利や各種指標の発表にも注意が必要です。注目すべき指標としては、CPI(消費者物価指数)やWTI(原油先物)、日本ではDI(ディフュージョン・インデックス)などがあります。
各種指標は基本的に決まったタイミングで発表されるため、重要な指標は早い段階で把握するようにしましょう。
このような指標が経済に影響する例として、米国ではCPI(消費者物価指数)が高い水準になっているため、インフレを抑制するため政策金利を上げました。
政策金利が上昇すると景気が減速・後退していきます。2022年以降に米国市場が軟調な展開になっているのは、景気後退を嫌気されているからです。
どうやって勉強すればよい?
株式投資をするうえで理解しておくべき基本的な内容を解説しましたが、ここからはこれから株式投資を始める方や投資を始めたばかりの初心者の方にむけて、おすすめの勉強方法やツールを紹介していきます。
現在では、株式投資の勉強をするのに書籍だけでなくWEBサイトやアプリといった様々なツールがありますが、まず重要なのは、自分が何を学びたいのか・調べたいのかということです。
巷には情報があふれているため、闇雲にすべてを調べていくのは効率的ではありません。また、1つの情報だけを信じるのもあまりよくありません。何を勉強していくにせよ、インターネットなどを利用して事前に調べておくほうがよいでしょう。
勉強ツールにはそれぞれ特徴があるので、メリットやデメリットも理解して上で利用しましょう。
書籍
【費用:
初心者おすすめ度: 】書籍や雑誌は勉強ツールとして昔から利用されてきました。初心者から上級者まで利用している勉強方法といえます。
メリットとしては、専門的な書籍も多く調べたいものをピンポイントに選ぶことができること、自分のレベルにあわせて選択できること、通勤通学などの最中に利用できることなどがあげられます。
デメリットとしては、高額ではありませんがたくさん購入すると費用が掛かることや、読んでみたら内容がよくないことがあるといったことがあげられます。
可能であれば、軽く中身を確認してから購入することをおすすめします。また、特に紙の本は内容が古くなっていないか確認しておきましょう。時代の変化とともに内容が実態からずれていくこともあります。
最初の1本としては、入門書や多くの人に読まれているような名著がよいでしょう。
入門書は初心者がよみやすく作られています。名著は最初読んだときに理解できなくても、投資を経験して後から読むと内容がよく分かったということもよくあります。
これから株式投資を始めたい人におすすめの本をいくつか紹介します。
株・投資信託・iDeCo・NISAがわかる 今さら聞けない投資の超基本
出版社 | 朝日新聞出版 |
発売日 | 2021/3/22 |
単行本 | 192ページ |
この本は、株式投資だけでなく、投資信託や債券といった商品、NISAやiDeCoなどの制度まで幅広く知りたいという要望に応えてくれます。
投資を深く知るというよりも、なぜ投資をするの?というところから始めてくれる初心者の入口になる内容になっています。
まだ資産運用していなくて、これから資産運用を始めたいけど何となく不安という人におすすめの1冊です。
会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方
出版社 | 東洋経済新報社 |
発売日 | 2018/6/15 |
単行本 | 256ページ |
こちらの本は個別株へ投資したい人が「会社四季報」の読み方を勉強する本です。
おすすめの本として会社四季報も紹介したかったのですが、会社四季報を読みこなす前段として、会社四季報を読む方法を勉強する本を紹介します!
内容はまさに会社四季報の企業情報の読み方から、10倍株に化けそうな銘柄の探し方までかなり詳しく説明されています。
会社四季報は四半期ごとに発売されており、1冊2000~3000円程度かかりますが、個別株投資をするうえで必須の本で、これで大きな利益を得る可能性があると考えれば、これほどコストパフォーマンスの良い本はありません。
会社四季報は何も知らずにみると難しく見えるので、事前にこの本で勉強しておけば効率的に情報を集めれること間違いなしです。
WEBサイトやYouTube
【費用:
初心者おすすめ度: 】WEBサイトやYouTubeなどのインターネットを利用するメリットは、無料で手軽に情報が集められる点です。また、情報が早く更新されるので、新しい情報でも何かしら検索することが可能です。
一方で、個人のWEBサイトなどは必ずしも正しい情報が発信されているかわからず、正しい情報を選ぶ力が必要になります。
とはいえ、企業のオウンドメディアやインフルエンサーが発信しているYouTubeやブログは多くの投資家にもみられているので、勉強ツールとして問題なく利用できます。
初心者でもまずはWEBサイトを利用して情報収集するという方法はおすすめです。より正しい情報を取得するために、複数のサイトでチェックしておくほうがよいでしょう。
いろはに投資

出典:いろはに投資
いろはに投資は、(株)インベストメントブリッジという企業が運営しているWEBサイトで、株式だけでなく、FXや仮想通貨、クラウドファンディングといった内容まで幅広く発信しています。
これから株式投資をしようと考えている人にも、投資初心者向けの記事や、ネット証券比較の記事などもあり、全体的にかなり読みやすい内容になっています。
米国ETFや投資信託の記事も豊富にあるので、米国株投資に興味がある人も一度チェックしてほしいWEBサイトです。
たぱぞう投資大学
米国株投資家のたぱぞうさんが運営しているYouTubeチャンネルです。
たぱぞうさんは米国株をメインに投資し、十数年で数千万円を稼ぎ出しました。現在は投資顧問のアドバイザーなども務めているそうです。
内容は米国株についてのおすすめ商品やNGな行動など幅広く説明しています。米国配当金の二重課税の問題など、本を読んでもわかりにくいような内容も動画で解説してくれるので、非常に理解しやすいです。
YouTubeのメリットは動画と声で説明してくれるので、入り込みやすく理解がスムーズというところでしょう。
同じくたぱぞうさんが運営しているブログもありますが、YouTubeのほうがより初心者向けに作成されています。
セミナーやスクール
【費用:
初心者おすすめ度: 】セミナーやスクールは高額なものも多いですが、うまく利用すれば効率よく勉強を進めることができます。
最終的に投資のリターンが多くなると考えれば、ある程度お金をかけて勉強をするという選択肢は悪くありません。
Global Financial School
Global Financial Schoolは、武田鉄矢さんがイメージキャラクターをしている「投資の達人になる投資講座」を運営している投資スクールです。
GFSは「生徒数日本一」「講義数日本一」「講義時間数日本一」「講師数日本一」(2021年9月~10月東京商工リサーチ調べ)など日本で最も有名な投資スクールです。
2021年3月のデータでは、講義時間396時間、講義数は1000を超えており、現在はさらに増えています。
通常ですと2年間利用し放題なので、コストパフォーマンスに優れています。
- お金をかけてでもきちんと勉強したい
- 投資の勉強に時間をかけるつもり
- 儲かる商品ではなく投資の仕方を勉強したい
このように考える方におすすめの投資スクールです。
証券会社のサイト
【費用:
初心者おすすめ度: 】証券会社のサイトでは、主に経済やアナリストのレポートなどの情報を得ることができます。証券口座を開設していても、このような情報を利用している人は少ないのでないでしょうか。

出典:SBI証券

出典:SBI証券
こちらはSBI証券が無料で読めるアナリストレポートです。アナリストが分析しているだけあって、新聞や雑誌よりも深い内容が書かれているところはよいところです。
経済全般や国内株、外国株など様々な情報を得ることができるため、すべてをチェックする気合と覚悟があれば、証券会社が提供する情報を見るだけでも経済の情報を深く知ることできます。
証券会社のサイトでは投資家向けの難しい情報だけでなく、株式や投資信託の初心者向けの情報もそろっていますので、投資はせずにまずは口座開設をして商品について勉強するという使い方もできます。
また、証券会社ごとのサービスやツールを利用した手順なども豊富に準備されているので、利用する証券会社が決まっていれば、その証券会社のサイトを一通り確認しておきましょう。
アプリ
【費用:
初心者おすすめ度: 】アプリはスキマ時間で利用できるメリットもあり、この数年で株式投資勉強ができるものも増えてきました。
シミュレーションや入門編のようなものが多いので、アプリを簡単に触ってみて基礎を学び、本格的には他のツールで勉強をする使い方がおすすめです。
トウシカ
トウシカはシミュレーションができる株アプリです。
過去の実際のチャートを再現しているため、リアルなデモ取引をすることができます。実際のチャートの為、すぐに結果がわかります。
また、NISAやiDeCoの積立シミュレーションができるので、これからNISAやiDeCo」を始めたい方にもおすすめです。
勉強する上での注意点
インターネットやセミナーなどを勉強のツールとして利用するときにはいくつか注意したほうがよい点があります。
インターネットの情報はだれでも発信できるため、情報が正しいかを判断する必要があります。
- いつの情報なのか?
- 何をもとにした情報なのか?
- 誰が作成したのか?
場合によってはこのようなことを確認するようにしましょう。
自分にあった勉強方法を見つけましょう
株式の勉強方法には書籍やWEBサイトなど様々な方法があることを説明しました。
費用や難易度なども含め、それぞれのツールは特徴が異なりますので、様々なツールを試してみるのが一番です。まずは無料で試せる証券会社のサイトやYouTubeなどから利用してみましょう。
投資をするうえで勉強は必須です。長く続けられる勉強方法を見つけられれば投資で成功する確率も増えてきます。
この記事を読んで、あなたにとってよい投資の勉強方法を見つけてくれればうれしいです。