iDeCo(イデコ)のおすすめ商品はこちら!資産運用の目的別に商品の選び方を解説

株の基礎知識

iDeCoには、投資信託や定期預金など、さまざまな商品が用意されています。

どの商品を選べばよいのかわからず、iDeCoを諦めてしまいそうな方もいらっしゃるのではないでしょうか。

iDeCoの商品選びには、運用目的がとても大切です。

今回は、運用目的別の商品選びやおすすめの商品を紹介していますので、自分に合う商品を探してみてください。

この記事の要点はこちら
  • iDeCoには三種類の商品がある
  • 運用目的に合わせて商品を選ぼう
  • iDeCoで大事な4つの注意点
  1. iDeCo(イデコ)とは?
  2. iDeCo(イデコ)は3つの商品に投資できる
    1. 定期預金
    2. 保険
    3. 投資信託
  3. 運用スタンスで選ぶ!iDeCo(イデコ)商品のおすすめの選び方
    1. 「資産を減らさずに節税メリットを受けたい」なら定期預金
      1. iDeCoでおすすめな定期預金「三井住友信託DC変動定期5年」
    2. 「少ないコストで資産を増やしたい」ならインデックスファンド
      1. iDeCoでおすすめなインデックスファンド「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))」
    3. 「リスクを抑えて国際分散投資をしたい」ならバランス型ファンド
      1. iDeCoでおすすめなバランス型ファンド「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」
  4. iDeCo(イデコ)のおすすめの商品5つ
    1. 1. 米国株式100%ならこれ「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」
    2. 2. 世界の株式に投資するなら「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」
    3. 3. 新興国に投資するなら「eMAXIS新興国株式インデックス」
    4. 4. バランス型をもう一つ「Smart-i 8資産バランス安定成長型」
    5. 5. 定期預金固定金利なら「あおぞらDC定期(1年)」
  5. iDeCo(イデコ)の始め方
    1. 1. 商品を決める
    2. 2. 金融機関を決める
    3. 3. iDeCo口座を開設する
    4. 4. 資産配分などを決める
  6. iDeCo(イデコ)のおすすめ金融機関3つ
    1. SBI証券
    2. 松井証券
    3. LINE証券
  7. iDeCo(イデコ)の注意点
    1. 口座管理手数料の安い金融機関を選ぶ
    2. 収入のない方の定期預金は手数料負けとなるケースもある
    3. 60歳まで引き出せない
    4. 受取時に手数料がかかる
  8. iDeCo(イデコ)の商品選びでよくある質問
    1. 投資初心者なのですが、どの商品がおすすめですか?
    2. 運用商品を途中で変更できますか?
  9. まとめ

iDeCo(イデコ)とは?

iDeCoとは、税優遇を受けながら老後資金を積み立てられる私的年金制度です。

受けられる税優遇は、積立の掛金全額所得控除、運用益全額非課税、受取時の退職所得控除、公的年金等控除です。

iDeCoで積み立てた資金は原則60歳まで引き出しできませんが、だからこそ老後資金として積み立てられるメリットがあります。

なお、掛金には上限額があり、職業(国民年金の被保険者区分)や職場の企業年金制度によって異なりますので、自分の掛金上限額がいくらなのか、確認しておきましょう。

iDeCo(イデコ)は3つの商品に投資できる

iDeCoで運用できる商品は大きく分けて3つあります。

  • 定期預金
  • 保険
  • 投資信託

それぞれの特徴を抑えておきましょう。

定期預金

定期預金は、元本確保型商品の代表格です。

一般的な普通預金よりも高い金利が設定されていますが、超低金利時代なので、運用益は期待できません。

一方で、大きな変動のある投資信託に比べて、老後に準備できる資金が計算できるので、老後の生活設計がしやすいと言えるでしょう。

保険

iDeCoの保険も、元本確保型です。

定期預金よりも高い利率が設定されていることが多いですが、途中解約をすると解約控除が発生し、元本を割ってしまうケースがありますので、注意しましょう。

投資信託

投資信託は、定期預金や保険と比べて運用益が見込める商品です。

投資信託の中でも、国内株式、海外株式、国内債券、海外債券、バランス型、REITなど、さまざまな種類があることも大きな特徴といえます。

特に株式の投資信託は値動きが大きく、好調なときは元本を大きく上回る利益を得られる可能性がありますが、経済が不調のときには元本を大きく下回り損失が発生する可能性もあります。

運用スタンスで選ぶ!iDeCo(イデコ)商品のおすすめの選び方

iDeCoに加入する目的は人それぞれです。

運用スタンスによって、おすすめの商品を紹介します。

「資産を減らさずに節税メリットを受けたい」なら定期預金

大きな運用益は期待せず、元本割れのリスクを避けたい人には、元本確保型の定期預金がおすすめです。

運用益は期待できませんが、毎年の所得控除によって確実に還付を受けられるので、長期的に見ればiDeCoを利用せず預金するよりも、節税効果が期待できます。

例えば、2万円/月を30年間拠出すると、合計約145万円の還付を受けられます。

iDeCoでおすすめな定期預金「三井住友信託DC変動定期5年」

三井住友信託DC変動定期5年は、2022年4月25日時点の金利が0.032%の変動型です。

付与された利息は5年後に迎える満期日に付与され、元本に組み込まれる形で再投資されます。

今後金利が上昇すればその金利が適用される仕組みです。

「少ないコストで資産を増やしたい」ならインデックスファンド

少額からでも資産を大きく増やせる可能性があるのが、投資信託型の商品です。

投資信託となると、商品選びが難しそうというイメージをお持ちの方も多いですが、株式インデックスファンドなら、「その国の経済に投資する」意識で選択できます。

また、インデックスファンドを利用した長期分散積立投資は金融庁も紹介している投資方法で、年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や海外の大学基金、著名な投資家なども取り入れている比較的安定した投資方法です。

iDeCoでおすすめなインデックスファンド「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))」

米国の株式に連動するようなパフォーマンスになるよう設定された商品です。

直近3年間で、5,000円/月を積み立てた場合、約8.9万円の利益が出ています。

出典:iDeCoナビ

また、信託報酬が0.162%と低水準な点も見逃せません。

「リスクを抑えて国際分散投資をしたい」ならバランス型ファンド

リスクを抑えて運用益を狙いたい方には、さまざまな資産へ国際分散投資ができるバランス型ファンドがおすすめです。

投資対象は、株式だけでなく国内外の債券やREITも組み入れられています。

株式のみのインデックスファンドと比較すると運用リターンは劣りますが、値動きの小さな債券なども組み入れている点が特徴です。

iDeCoでおすすめなバランス型ファンド「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」

この商品一つで、国内外の8つの資産に分散投資ができます。

投資対象は、国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REIT、先進国REITで、バランスよく構成されています。

これらの資産配分は適宜調整されるので、投資はよくわからない、できるだけ放っておきたいという方にもおすすめです。

信託報酬は0.154%とこちらも低水準といえます。

直近3年間で5,000円/月を積み立てた場合のリターンは、約3.1万円です。

出典:iDeCoナビ

iDeCo(イデコ)のおすすめの商品5つ

ここでは、iDeCoでおすすめの商品5選をまとめて紹介します。

  1. eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
  2. eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
  3. eMAXIS新興国株式インデックス
  4. Smart-i 8資産バランス安定成長型
  5. あおぞらDC定期(1年)

それぞれ紹介します。

1. 米国株式100%ならこれ「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」

世界経済の中心である米国の株式の中でも、注目度が高く業績の良い企業を500社集めた指標が、S&P500です。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)はS&P500に連動するようなパフォーマンスになるよう設定された商品で、この商品に投資することで米国経済の成長に合わせて自分の資産を増やせます。

直近3年間で5,000円/月を積み立てた場合の利益は約9.4万円です。

出典:iDeCoナビ

信託報酬は0.09680%と非常に低く設定されており、長期運用のiDeCoに向いているといえます。

2. 世界の株式に投資するなら「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」

日本を含む先進国、新興国の株式に投資できる商品です。

現状の構成ではアメリカの株式が約60%を占めていますが、これからの成長が期待される台湾などのアジア諸国やブラジルなどにも投資できます。

直近3年間で5,000円/月を積み立てた場合の利益は、約7.3万円です。

出典:iDeCoナビ

信託報酬は0.11440%と低水準です。

3. 新興国に投資するなら「eMAXIS新興国株式インデックス」

世界の新興国株式に投資できる商品です。

中でも中国、台湾、韓国、インド、ブラジルが主な投資先ですが、経済状況により投資先や配分を変更していきます。

直近3年間で5,000円/月を積み立てた場合の利益は約3.1万円で、10年間では約25万円です。

出典:iDeCoナビ

信託報酬は0.66000%で、今まで紹介した商品よりも高いですが、同様の商品と比較した場合、低水準といえます。

4. バランス型をもう一つ「Smart-i 8資産バランス安定成長型」

バランス型として先程紹介した「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」も良いですが、もう一つ紹介したいファンドが、「Smart-i 8資産バランス安定成長型」です。

このファンドは、国内外の債券、株式、先進国の不動産(REIT)に投資できる商品で、中でも債券への投資割合が高いので、安定性を重視したい人におすすめです。

直近3年間で5,000円/月を積み立てた場合の利益は約3.3万円で、信託報酬は0.19800%なので、バランス型として低水準といえます。

出典:iDeCoナビ

5. 定期預金固定金利なら「あおぞらDC定期(1年)」

定期預金の商品ですが、こちらは固定金利で0.01%の1年満期です。

金利は先程紹介した「三井住友信託DC変動定期5年」よりも低いですが、1年満期で付いた利息が元本に組み込まれ自動継続されます。

大きな運用益は見込めませんが、確実に資産を作り、所得控除を受けたい方におすすめです。

iDeCo(イデコ)の始め方

iDeCoの始め方は、次の4ステップです。

  1. 商品を決める
  2. 金融機関を決める
  3. iDeCo口座を開設する
  4. 資産配分などを決める

1. 商品を決める

まずは商品を決めます。

商品が決まったら、その商品を取り扱っている金融機関を探しましょう。

2. 金融機関を決める

金融機関を選ぶ際は、決めた商品を取り扱っているか、口座管理手数料は無料かを必ず確認しましょう。

iDeCoでは、加入時、運用時、受取時にそれぞれ手数料がかかりますが、金融機関によって大きく異なるのは、口座管理手数料です。

多くの金融機関が口座管理手数料を無料にしていますので、なるべく無料の金融機関を選ぶことで、手数料負けを防ぐことにつながります。

3. iDeCo口座を開設する

iDeCoを始めるには、専用口座が必要です。

ネットで資料を請求し、必要事項を記入したら郵送しましょう。

会社員や公務員の場合、勤め先にも書いてもらう部分があり、iDeCo口座の開設には1~2カ月ほどかかります。

なお、口座開設時に掛金も設定することになるので、いくらの掛金を積み立てるのか、あらかじめ検討しておくことをおすすめします。

4. 資産配分などを決める

口座開設したら、掛金の資産配分などを変更できるようになります。

複数の商品を選択する場合、掛金の範囲内で配分を決定し、運用パフォーマンスなどを各金融機関のサイトで確認しましょう。

iDeCo(イデコ)のおすすめ金融機関3つ

iDeCoの利用におすすめの金融機関を紹介します。

  • SBI証券
  • 松井証券
  • LINE証券

それぞれ紹介します。

SBI証券

出典:SBI証券

SBI証券は、ネット銀行など多くのインターネット金融サービスを提供するSBIホールディングス傘下のネット証券会社です。

SBI証券はiDeCoの加入者が最も多く(2021年7月時点)、低コストで豊富な商品を提供しており、「SBI-iDeCoロボ」が自動で運用商品選びをサポートしてくれますので、運用が初めての方にとっても、iDeCoを始めやすい環境と言えるでしょう。

その他、iDeCoについての知っておきたい話やニュースなどをコラム形式で読める「iDeコラム」など資産運用について学べるコンテンツが充実しています。

松井証券

出典:松井証券

松井証券は、証券業を営んでから100年以上が経過する証券業界の老舗です。

非常に長い期間顧客に支持されてきた実績がある上に、日本で初めて本格的なインターネット取引を提供し始めたパイオニア的な存在でもあります。

松井証券も最低水準の手数料設定なので、低コストで運用を続けられます。

また、松井証券のiDeCoシミュレーターは年齢や職業を選択するだけで上限額がわかり、年収や希望の利回りなどを入力すると節税効果や運用益まで確認できます。

簡単な入力項目ばかりで、視覚的にわかりやすい画面表示なので、手間をかけずにスキマ時間で利用できるシミュレーターです。

LINE証券

出典:LINE証券

LINE証券は、LINE Financialと日本最大級の証券会社である野村證券を擁する野村ホールディングスが共同設立したネット証券会社です。

コミュニケーションアプリ「LINE」による知名度やスマホでできる投資といった手軽さなどから、設立以来利用者が順調に増加し、ネット証券業界では最速の100万口座突破を達成しました。

取扱商品は、国内株、海外株、債券、REIT、バランス型ファンド、定期預金などがあり、さまざまな目的に対応できます。

証券会社として長い歴史があり、大きな情報網を持つ野村證券の情報力を活用できる点は大きなメリットと言えるでしょう。

iDeCo(イデコ)の注意点

税優遇を受けながら老後資金を積み立てられるiDeCoですが、いくつか注意点がありますので、必ず確認しておきましょう。

主な注意点は、以下の4つです。

  • 口座管理手数料の安い金融機関を選ぶ
  • 収入のない方の定期預金は手数料負けとなるケースもある
  • 60歳まで引き出せない
  • 受取時に手数料がかかる

それぞれ解説します。

口座管理手数料の安い金融機関を選ぶ

iDeCoには手数料がかかります。

どの金融機関を選んでも同じようにかかる手数料と金融機関によって異なる手数料がありますが、口座管理手数料は誰もがかかり、金融機関によって大きく異なる部分です。

最安の口座管理手数料は0円(厚生年金基金連合と事務委託先に支払う手数料171円はかかります)ですが、最も高い金融機関の口座管理手数料は500円近くなります。

金融機関を選択する際には、必ず確認しましょう。

収入のない方の定期預金は手数料負けとなるケースもある

iDeCoには所得控除という大きな税優遇メリットがありますが、このメリットは収入があるからこそ受けられるものです。

収入のない方は所得控除が受けられない上に、定期預金では運用益が期待できず、場合によっては手数料負けとなるケースもありますので、自分が受けられるメリットを確認しつつ商品を選択することが大切といえます。

60歳まで引き出せない

iDeCoの資金は原則60歳まで引き出せません。

60歳を迎える前に現金が必要になってもiDeCoの資金はあてにできませんので、生活設計を考える上で、iDeCoの資金を差し引いた計画を立てましょう。

受取時に手数料がかかる

iDeCoの受け取り方は、一時金、年金、一時金+年金の3パターンがありますが、受け取りの都度440円の手数料がかかります。

運用益で大きくプラスになっていれば問題ではないかもしれませんが、定期預金を選択し、運用益がほとんどない場合は、手数料の負担も大きくなるので、なるべく少ない回数で受け取ることをおすすめします。

また運用益で大きな資産になった場合の一時金受け取りも注意が必要です。

一時金受け取りには退職所得控除が適用されますが、勤め先から退職金を先に受け取る場合、iDeCoの一時金は控除の対象とならないケースがあります。

iDeCo(イデコ)の商品選びでよくある質問

iDeCoの商品選びについて、よくある質問をまとめました。

投資初心者なのですが、どの商品がおすすめですか?

今回の記事で紹介した記事の中から、お好みの商品を検討してみてください。

また金融機関によっては、ロボアドバイザーがおすすめの商品を提案してくれる仕組みがあります。

例えば、SBI証券の「SBI iDeCoロボ」は、質問に答えるだけでおすすめの商品を1~3本に絞ってくれます。

運用商品を途中で変更できますか?

できます。

これから積み立てる商品や配分を変更する「配分変更」と、これまで積み立ててきた残高の置き場所を変更する「スイッチング」が可能で、どちらも手数料はかかりません。

なお商品を変更する際は、今までの商品を売却することになりますので、場合によっては損失が発生する可能性がある点に注意が必要です。

まとめ

今回は、iDeCoのおすすめ商品について紹介しました。

運用目的や投資経験などによって、選ぶべき商品は異なります。

iDeCoは長期間の運用となりますので、金額的に精神的にも無理のない商品選びが大切です。

今回の記事を参考に、自分に合った商品を探してみましょう。

タイトルとURLをコピーしました