ビットコインはもちろん、マイナーな仮想通貨も売買できるコインチェックの利用を検討しているものの、手数料の高さが気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、コインチェックの取引や入金・出金などの際にかかる手数料を詳しく解説しています。
また、主要な仮想通貨取引所の手数料を比較し、コインチェックの手数料が他社に比べて高い(安い)のかを検証しています。
手数料が分からないことが原因でコインチェックの口座をまだ開設していない方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 取引手数料は無料
- 販売手数料は無料だがスプレッドが0.1%~5.0%かかる
- 手数料は770円~
- 出金手数料は一律407円
コインチェックとは?
コインチェックは、仮想通貨アプリのダウンロード数がNo.1(※1)の仮想通貨取引所です。
コインチェックのアプリは、見やすく取引しやすいよう設計されているため、仮想通貨の初心者でも直感的に使えます。
コインチェックは、取り扱い通貨数が国内最大級 (※2)なのも特徴です。
ビットコインを含め、17種類もの仮想通貨を売買できます。
また、コインチェックでは「貸仮想通貨サービス」が提供されています。
貸仮想通貨サービスは、コインチェックに保管している自分の仮想通貨をコインチェックに貸し出し、期間に応じて以下の利子を受け取れるサービスです。
仮想通貨の貸出期間 | 利回り |
---|---|
14日 | 1% |
30日 | 2% |
90日 | 3% |
180日 | 4% |
365日 | 5% |
※2022年3月29日時点
貸し出した仮想通貨は、指定の期間が経過してコインチェックから返却されるまで、売買や他への送信はできません。
しばらく売買などをする予定がない場合は、何もしなくても利息を得られる貸仮想通貨サービスの利用を検討してみるとよいでしょう。
(※1) 2020年1月 – 12月(データ協力:App Annie)
(※2) 2020年12月金融庁暗号資産交換業者登録対象、コインチェック調べ
コインチェックの取引手数料
コインチェックは取引所と販売所で仮想通貨を取引できます。
取引所と販売所の違いは以下の通りです。
- 取引所:ユーザー同士で仮想通貨を取引
- 販売所:ユーザーとコインチェックで仮想通貨を取引
ここでは、コインチェックの取引所と販売所の手数料を詳しく見ていきます。
取引所手数料
コインチェックの取引所では、以下の通貨ペアを現物で取引できます。
- BTC/JPY
- ETC/JPY
- FCT/JPY
- MONA/JPY
- PLT/JPY
コインチェックの取引所の手数料は無料です。
多くの仮想通貨取引所では、取引所での売買に手数料が課されます。取引所の手数料がかからないコインチェックは、取引所で仮想通貨を売買したい人に最適ですね。
なお、コインチェックの取引所ではスプレッド(買値と売値の差)があります。とはいえ、その差は1,000円前後(0.002%)とかなり狭いため、特に気にする必要はないでしょう。
販売所手数料
コインチェックの販売所では、以下の通貨ペアを現物で取引できます。
- BTC/JPY
- ETH/JPY
- ETC/JPY
- LSK/JPY
- FCT/JPY
- XRP/JPY
- XEM/JPY
- LTC/JPY
- BCH/JPY
- MONA/JPY
- XLM/JPY
- QTUM/JPY
- BAT/JPY
- IOST/JPY
- ENJ/JPY
- OMG/JPY
コインチェックの販売所の手数料は、取引所と同じで無料です。
ただし、販売所でも実質的な手数料として取引所よりもかなり広めのスプレッドが設定されているため、実際は無料ではありません。
スプレッドは基本的に0.1%~5.0%で変動しますが、価格の急変時や市場の流動性などにより、5.0%以上開くこともあります。
コインチェックの販売所で仮想通貨を購入すると、通貨ペアによってはそれなりの大きな含み損でのスタートになる点に注意しましょう。
コインチェックつみたて手数料
コインチェックには、一定額の仮想通貨を毎日、もしくは毎月自動で積立できる「コインチェックつみたて」があります。
コインチェックつみたてを利用して仮想通貨を組み立てる際には、手数料はかかりません。
ただし、コインチェックつみたては販売所での取引となるため、スプレッドが実質的な手数料として徴収されます。
コインチェックつみたてにおけるスプレッドは基本的には0.1%~4.0%ですが、価格の急変時や市場の流動性などによりそれ以上開くことがある点に注意しましょう。
コインチェックの入金手数料
コインチェックでは入金する際に手数料がかかり、手数料は入金方法により異なります。
詳細は以下の通りです。
入金方法 | 条件 | 手数料 |
---|---|---|
銀行振込(日本円) | - | 無料 ※振込手数料はユーザー負担 |
コンビニ入金 | 3万円未満 | 770円 |
3万円以上30万円未満 | 1,018円 | |
クイック入金 | 3万円未満 | 770円 |
3万円以上50万円未満 | 1,018円 | |
50万円以上 | 入金金額×0.11%+495円 |
銀行振込の場合、コインチェックに支払う手数料はありません。
ただし、銀行からコインチェックの口座に振り込む際の振込手数料は、ユーザーが負担する必要があります。
コンビニ入金とクイック入金は、入金する金額によって手数料が変わってくる点をおさえておきましょう。
また、コンビニ入金・クイック入金ともに、入金額から手数料が差し引かれた分がコインチェックの残高に反映されます。
例えば、クイック入金でコインチェックに30万円入金したい場合、手数料1,018円が徴収されるため301,018円入金する必要があるということです。
コインチェックの出金手数料
コインチェックから、日本円を出金する際にかかる手数料は407円です。
出金手数料は入金手数料のように金額による手数料の違いはなく、一律407円で出金できます。
また、コインチェックの出金手数料は出金先の銀行に影響を受けません。どの銀行に出金しても、手数料は407円で済みます。
なお、コインチェックにおける出金の上限額は1回あたり5千万円です。
コインチェックの仮想通貨送金手数料
コインチェックの口座からウォレットや他の取引所に送金する際には、送金手数料がかかります。
送金手数料は、以下の通り通貨により異なります。
仮想通貨 | 送金手数料 |
---|---|
BTC | 0.0005 BTC |
ETH | 0.005 ETH |
ETC | 0.01 ETC |
LSK | 0.1 LSK |
FCT | 0.1 FCT |
XRP | 0.15 XRP |
XEM | 0.5 XEM |
LTC | 0.001 LTC |
BCH | 0.001 BCH |
MONA | 0.001 MONA |
XLM | 0.01 XLM |
QTUM | 0.01 QTUM |
BAT | 63.0 BAT |
IOST | 1.0 IOST |
ENJ | 30.0 ENJ |
OMG | 5.0 OMG |
PLT | 72.0 PLT |
XYM | 1.0 XYM |
また、一部の通貨は変動型の送金手数料が適用され、ネットワーク手数料の区分により送金手数料が変動します。
ネットワーク手数料は一定ではなく、仮想通貨の取引の需要によって変動します。特に現在は需要が急増しているため、ネットワーク手数料も高くなる傾向にあります。
変動型送金手数料対象の通貨と、ネットワーク手数料区分ごとの送金手数料は以下の通りです。
対象通貨 | ネットワーク手数料の区分 | 送金手数料 |
---|---|---|
BTC | 0.0005BTC未満 | 0.0005 BTC |
0.0005 BTC以上 0.001 BTC未満 |
0.001 BTC | |
0.001 BTC以上 0.002 BTC未満 |
0.002 BTC | |
0.002 BTC以上 0.004 BTC未満 |
0.004 BTC | |
0.004 BTC以上 0.008 BTC未満 |
0.008 BTC | |
0.008 BTC以上 | 0.016 BTC | |
ETH | 0.005 ETH未満 | 0.005 ETH |
0.005 ETH以上 0.01 ETH未満 |
0.01 ETH | |
0.01 ETH以上 0.02 ETH未満 |
0.02 ETH | |
0.02 ETH以上 0.04 ETH未満 |
0.04 ETH | |
0.04 ETH以上 0.08 ETH未満 |
0.08 ETH | |
0.08 ETH以上 | 0.16 ETH | |
BAT/ENJ/OMG/PLT | ETHの手数料区分を適用し、ETH手数料の3倍相当額が送金した暗号資産で徴収される |
上記の通貨は、送金するタイミングによって手数料が大きく違ってきます。
送金手数料はコインチェックの送金画面に表示されるので、必ず手数料を確認してから送金手続きを進めましょう。
コインチェックの手数料を低く抑えるコツ4つ
コインチェックは基本的に手数料が安く設定されていますが、取引方法によっては割高になる場合があります。
そこでここでは、コインチェックの手数料を低く抑えるコツを4つ紹介します。
- 取引所で取引をする
- 仮想通貨の積立はコインチェックつみたてではなく手動で行う
- 入金は銀行の振込手数料無料枠を活用する
- 入金や出金の回数を減らす
それぞれ解説します。
1. 取引所で取引をする
コインチェックの手数料を低く抑えるために、販売所ではなく取引所で仮想通貨を購入することをおすすめします。
手数料の中で特に高額になることが多いのが、販売所のスプレッドです。
コインチェックの販売所のスプレッドは、基本的には0.1%~5.0%です。
ビットコインの価格が500万円の場合、スプレッドが0.1%なら5,000円で済みますが、5%の場合は売値が25万円も安い状況で購入することになります。
つまり、ビットコインの価格が25万円上がらないと利益が出ないということです。
また、コインチェックの販売所における仮想通貨の価格を見ると分かりますが、実際のスプレッドは5%以上になっていることも少なくありません。
それに対して、コインチェックの取引所はスプレッドがかなり狭く、ビットコインでも1,000円前後なのは前述の通りです。
スプレッドが1,000円であれば、ビットコインの価格が25万円上がれば249,000円の利益になります。
スプレッドを狭くして実質的な手数料を少しでも減らし、大きな利益を狙いたい場合は、必ず取引所を利用しましょう。
2. 仮想通貨の積立はコインチェックつみたてではなく手動で行う
コインチェックで仮想通貨を積立する場合は、コインチェックつみたてではなく手動で行いましょう。
コインチェックつみたては、販売所で仮想通貨を自動で購入して積み立てるサービスです。取引手数料は無料ですが、0.1%~4.0%のスプレッドが実質的な手数料としてかかってきます。
積み立てた仮想通貨でスプレッドによる損失を減らしたい場合は、手数料無料でスプレッドも狭い取引所を介して仮想通貨を購入するのがおすすめです。
取引所での仮想通貨の積立方法は、毎月決まった額の仮想通貨を手動で購入するだけです。
仮想通貨の手動積立は、入金から購入手続きまで全て自動で完結するコインチェックつみたてに比べると手間はかかります。
ですが、少しの手間で手数料を大幅に抑えられるのは大きなメリットなので、ぜひ検討してみてください。
3. 入金は銀行の振込手数料無料枠を活用する
コインチェックへの入金は、銀行の振込手数料無料枠を利用するのがおすすめです。
銀行振込でコインチェックに入金する場合、振込先は住信SBIネット銀行とGMOあおぞらネット銀行から選べます。
自分の銀行口座が住信SBIネット銀行またはGMOあおぞらネット銀行の場合、同じ銀行間の振込手数料は回数に制限なく無料のため、入金にかかる手数料をゼロにできます。
また、上記の銀行の口座でない場合でも、他行への振込手数料が無料の銀行を利用すれば入金手数料を無料で済ませることができます。
無料で他行に振込できる主な銀行は以下の通りです。
金融機関 | 振込手数料 |
---|---|
ソニー銀行 | ・1カ月に1回まで無料 ・Sony Bank WALLET所有で2カ月に2回まで無料 |
新生銀行 | 1カ月に1回まで無料 |
東京スター銀行 | 1カ月に3回まで実質無料 |
ソニー銀行と新生銀行は、1カ月に1回まで無料で振込できます。
東京スター銀行の場合、振込手数料はかかりますが、以下の条件を満たしていると翌月の第1銀行営業日に振込手数料分がキャッシュバックされる仕組みです。
- インターネットバンキングの東京スターダイレクトに登録している
- スターワン口座取引明細書の郵送設定を「郵送しない」にしている
コンビニ入金やクイック入金を利用すると確実に手数料がかかるので、銀行の振込手数料無料枠はぜひ活用しましょう。
4. 入金や出金の回数を減らす
コインチェックの手数料を低く抑えるには、入金や出金の回数自体を減らすのも重要です。
手数料が発生する入金方法を選んでいる場合、入金のたびに手数料がかかるため入金回数が増えるほど損をします。
また、コインチェックは出金時に必ず407円徴収されます。
入金・出金はできるだけまとめて手続きし、手数料を安く済ませましょう。
コインチェックの手数料は高い?他社の取引所と比較
コインチェックを検討しているものの、他の暗号資産取引所と比べて手数料が高いのか気になっている方もいると思います。
ここでは、主要な暗号資産取引所の手数料を比較します。
コインチェック | ビットフライヤー | DMMビットコイン | GMOコイン | Zaif | bitbank | |
---|---|---|---|---|---|---|
取引所 手数料 |
無料 | 0.01% ~ 0.15% | - | Maker -0.01% Taker 0.05% |
Maker 0% Taker 0.1% |
Maker -0.02% Taker 0.12% |
販売所 手数料 ※1 |
無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
FX手数料 | - | 無料 | 無料 ※3 | 無料 | - | - |
レバレッジ手数料 | - | ポジション金額の0.04% | ポジション金額の0.04% | ポジション金額の0.04% | - | - |
入金手数料 (クイック入金) |
3万円未満 770円3万円以上50万円未満 1,018円 50万円以上 入金金額×0.11%+495円 |
住信SBIネット銀行 無料 住信SBIネット銀行以外 330円(税込) |
無料 | 無料 | - | - |
入金手数料 (銀行経由)※2 |
無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
出金手数料 | 日本円出金 407円 |
【三井住友銀行】 3万円未満 220円 3万円以上 440円 【三井住友銀行以外】 3万円未満 550円 3万円以上 770円 |
無料 | 無料 ※大口出金時は手数料がかかる |
3万円未満 385円 3万円以上 770円 |
3万円未満 550円 3万円以上 770円 |
※1 スプレッドあり ※2 振込手数料が別途必要 ※3 BitMatchでレバレッジ取引をする場合は手数料がかかります
取引所の手数料を比較すると、確実に無料で取引できるのはコインチェックだけです。
主に取引所で仮想通貨を売買したい方に、手数料無料のコインチェックは最適と言えるでしょう。
一方で、コインチェックは入金と出金にかかる手数料において他社よりも割高なのがネックです。
他社では、無料でクイック入金する手段があるのに対し、コインチェックのクイック入金は必ず手数料が発生します。
出金手数料も他社は無料、もしくは3万円未満であれば安くなりますが、コインチェックは出金額に関係なく407円の支払いが必要です。
まとめ
コインチェックは、取引所の手数料が無料なのが他の暗号資産取引所にはないメリットです。
取引所で仮想通貨を売買したい方に、コインチェックは特におすすめです。
コインチェックで仮想通貨を積立する場合は、スプレッドが広い販売所で仮想通貨を購入するコインチェックつみたてを利用せず、取引所で手動で積立して手数料を安く済ませましょう。
コインチェックの入金・出金時の手数料は、他社に比べて高めに設定されています。
入金は銀行振込の無料枠を活用しつつ、入金・出金の手続き回数自体を減らすことで手数料を抑える工夫が必要です。
なお、コインチェックは本人確認書類の提出から最短1日で審査が完了するため、すぐに仮想通貨の取引を始められます。
また、口座開設や開設後の口座維持手数料は一切かからず500円から取引できるなど、気軽に仮想通貨を購入できる環境が整っています。
仮想通貨の買い時タイミングに備えて早めに口座を開設し、少額で取引しながら使い方に慣れておきましょう。