FXを始めたいけれど、必要な資金のハードルが高くて躊躇しているという方は多いかもしれません。
確かに大きな利益を得るにはある程度の資金は必要ですが、FX会社によっては1通貨~1,000通貨と少額でも取引が可能で、コツコツと利益を積み上げることもできます。
今回はFXの少額取引がどんなものなのか、メリットやデメリット、おすすめのFX会社などを解説します。
FXの1,000通貨とは?
まずは少額取引で一般的な1,000通貨というキーワードについて解説します。なぜ1,000という単位なのでしょうか。
FXには最低取引数量がある
FXには、lotと呼ばれる取引数量の単位が存在します。
1lotは通常では10,000通貨となっており、これが取引をするための最低数量に設定されている会社が多いのです。
10,000通貨ということは、1ドル108円として、10,000通貨を扱うのに108万円の証拠金が必要となる(レバレッジ1倍の場合)わけですから、ややハードルが高いと言えますね。
1,000通貨から取引可能な会社も多数ある
FXが投資としてポピュラーになるにつれ、最近では、1lot、10,000通貨ではなく1,000通貨、あるいはそれ以下の数量で取引が可能な会社も多くなっています。
1ドル108円として、1,000通貨であればおよそ11万円で取引ができるわけですから、まずは少額から取引をしてみたいトレード初心者の方にとっては、こういった会社を選ぶのがおすすめなのです。
1,000通貨取引に必要な資金はいくら?
次に、1,000通貨で取引をするにあたって具体的に必要な証拠金について考えてみましょう。
証拠金はレバレッジによって変わる
FX取引にはレバレッジが存在します。資金に対して、1倍~最大25倍程度までの倍率のポジションを持つことができるため、大きなリターンを狙うことができるのです。
1,000通貨の取引をする場合、レバレッジを何倍に設定するかによって必要な証拠金は変化します。
もちろん、レバレッジは倍率が大きくなるほどロスカットや損失のリスクが大きくなる方法ですから、注意して利用するようにしましょう。
レバレッジごとの証拠金の試算
取引に必要な証拠金は、以下のように求められます。
- 通貨レート×取引数量(1,000)÷レバレッジ倍率=必要証拠金
通貨ペアをドル/円、1ドル108円として、レバレッジ倍率ごとに必要な証拠金を計算すると、
- レバレッジ1倍:108,000円
- レバレッジ5倍:21,600円
- レバレッジ10倍:10,800円
- レバレッジ25倍:4,320円
となります。取引を始めるのにまずはどのくらいの資金が必要か、おおまかにイメージしてみてください。
1,000通貨取引のメリット
1,000通貨以下の少額取引のメリットは以下の通りです。
- 資金が少なくても始められる
- 損失のリスクが小さい
- トレードに慣れるには最適
それぞれ解説します。
資金が少なくても始められる
1,000通貨であれば、適度にレバレッジを活用することで数万円から取引を始めることができます。
いきなり数十万、数百万円の資金を準備できる方は少ないですし、リスクも大きいですから、初めてFXをするのにはうってつけと言えるでしょう。
損失のリスクが小さい
取引数量が小さければ、当然発生する損失も小さくなります。特に初心者のうちは失敗せずに利益を積み上げることは難しいものですから、低リスクな少額取引がおすすめです。
トレードに慣れるには最適
少ない資金で始められて、損失リスクも小さい少額取引は、トレードを繰り返して慣れるのに最適です。
初めから勝ち続けるトレーダーなどいませんから、小さな単位でトライアンドエラーを積み重ねてトレードの精度を上げていくのが賢明なやり方でしょう。
1,000通貨取引のデメリット
初心者や資金の少ない方にはおすすめの1,000通貨取引ですが、以下のようなデメリットもあります。
- リターンは小さい
- 熟練者には不向き
それぞれ解説します。
リターンは小さい
取引数量が小さければ、やはり利益も小さくなってしまいます。
米ドル/円で1,000通貨の取引をして、仮に1pips(0.01円)の値幅を捉えることができたとして、利益は10円。
トレードに慣れて、資金もある程度増えてきているなら、少しずつ大きなポジションをとるようにしましょう。
熟練者には不向き
トレードに慣れており、利益を狙えるスタイルを確立しているような方は、あえて少額取引をする必要はありません。
トレードに慣れてきたら、ポジションを大きくして積極的にリターンを追求しても良いでしょう。
1,000通貨取引ができる会社を選ぶポイント2つ
ここまでの内容を読んで、自分には少額取引が向いていると思った方は、ぜひ1,000通貨取引ができるFX会社を選んでみましょう。
いくつかポイントがありますからチェックしてください。
①1通貨~100通貨で取引できるFX会社も検討する
少額取引を扱う会社の多くは1,000通貨からですが、なかには1通貨~100通貨でも取引が可能な会社もあります。
敷居は低いに越したことはありませんから、初心者の方は選択肢に加えてみるのも良いでしょう。
②実績があり使いやすいFX会社を選ぶ
少額で取引ができるのは大きな魅力ですが、それだけで会社を選ばないように注意しましょう。以下のようなポイントもあわせてチェックしておくと良いですよ。
- 実績(取引高、口座開設数、満足度など)
- 使いやすさ(約定力、インターフェース、スマホやタブレットでも利用可能かなど)
- 手数料、スプレッド(入出金や取引手数料、各通貨のスプレッドなど)
選ぶのが難しければ、次に紹介するおすすめの会社で始めるのが良いでしょう。
2つのポイントを押さえた、1,000通貨取引ができるおすすめのFX会社3選
1,000通貨以下の少額取引が可能で、上記の2つのポイントを押さえたおすすめのFX会社は以下の通りです。
- SBI FX
- 外為どっとコム
- 外貨ex byGMO
それぞれ解説します。
SBI FXトレード

出典:SBI FXトレード
- 最低取引数量:1通貨
少額取引を検討している方にとって、1通貨から取引可能なSBI FXトレードは特に魅力的な会社です。
スプレッドも1,000以下であれば0.09銭(米ドル/円・2021/11/29時点)と非常に狭いため、初心者が気軽にトレードを始めるには理想的な環境といえます。
もちろん実績や各種サポートも充実していて使いやすさも問題ありません。
外為どっとコム

出典:外為どっとコム
- 最低取引数量:1,000通貨
業界最狭水準のスプレッド、手厚いサポート体制、各種手数料無料と、各要素がバランスよく優れているのが外為どっとコムの特徴です。
無料セミナーの開催やマーケット情報の発信などのサポートも心強いですから、初心者の方にはおすすめの会社と言えます。
外貨ex byGMO

出典:外貨ex byGMO
- 最低取引数量:1,000通貨
GMOインターネットグループが運営する外貨ex byGMOは、スマホトレードアプリ「Cymo」の使いやすさが大きな特徴。
初心者や兼業トレーダーの方がスキマ時間を利用してトレードをするのに最適です。
スプレッドも狭く、各種キャンペーンやサポートも充実していて、使いやすいサービスと言えます。
取引を始めるにあたって注意すべきこと
FXは正しく利用すれば資産を増やすことのできる素晴らしいツールですが、同時にリスクも存在します。
少額取引を始めてみようと思っている初心者の方向けに、いくつかポイントを紹介します。
いきなり大きな利益を狙わない
トレードに慣れないうちは、レバレッジを利用した取引や大きな利益を狙うのは控えましょう。
FXで重要なのはあくまで安定して利益を得ること。まずはマーケットを理解してトレードの精度をあげることを最優先しましょう。
不確実なトレードをしない
直感やあいまいな根拠に基づいたトレードは長期的に見れば必ず損失を出します。
値動きには必ず理由がありますから、明確な根拠を持てない時にはポジションはとらず、あくまで勉強や分析の材料にしましょう。
勉強を欠かさない
FXのチャートは、政治や経済、他のプレーヤーの影響をリアルタイムで受けます。
長く利益を得続けるためには、ファンダメンタル、テクニカルに関する情報を常にインプットして、マーケットの動向を理解できるようにしておく必要があります。
まとめ
ここまで、1,000通貨から始められる少額取引について紹介しました。敷居の高いイメージのあるFXですが、やり方によっては数万円からでも十分利益を得ることが可能です。
少額取引でトレードに慣れてから、少しずつ大きな利益を狙っていくのがおすすめです。
ぜひこの機会にトレードにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(監修:牧野章吾)