FXは、取引をするスパンによって4つの取引スタイルに分けられます。
そのなかでも、最も取引スパンが短い取引スタイルがスキャルピングで、数秒の間に取引を繰り返します。
スキャルピングは相場変動の影響を強く受けないメリットがある反面、取引期間は超短期間になるので常に相場をチェックする必要があります。
今回の記事では、スキャルピングのためのFX会社選びのポイント4つと、おすすめのFX会社を5社お伝えします。
これからスキャルピングを始めようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
スキャルピングができるFX会社を選ぶ際のポイント4つ
はじめに、スキャルピングが可能なFX会社を選ぶ際のポイントをお伝えします。
さまざまなポイントがありますが、押さえておくべきポイントは以下の4つです。
- スプレッドが狭いFX会社を選ぶ
- 約定力が高いFX会社を選ぶ
- 取引ツールが使いやすいFX会社を選ぶ
- チャートが複数表示できるFX会社を選ぶ
それぞれ解説します。
①スプレッドが狭いFX会社を選ぶ
スキャルピングができるFX会社を選ぶポイントとして、スプレッドの狭さが挙げられます。
スキャルピングは取引回数が多くなるので、スプレッドが狭ければそれだけ取引コストを抑えることができます。
たとえば、ドル/円をスプレッド0.2銭で取引した場合と0.5銭で取引した場合を比較してみましょう。
スプレッドによる50往復分の手数料は、0.2円の場合は1,000円ですが、0.5銭の場合は2,500円となります。
取引コストはスプレッドの影響を大きく受けるので、取引コストを抑えたい方はできるだけスプレッドが狭いFX会社を選びましょう。
②約定力が高いFX会社を選ぶ
約定力の高さもスキャルピングができるFX会社選びのポイントです。
スキャルピングは取引回数が多いので、約定力が低いと利益が小さくなったり思わぬ損失が発生したりする可能性があります。
スキャルピングでの勝率を高めるためにも、なるべく約定力が高いFX会社を選びましょう。
③取引ツールが使いやすいFX会社を選ぶ
取引ツールの使いやすさも重要です。
スキャルピングでは超短時間での注文を繰り返すので、取引ツールが使いにくいとかなりのフラストレーションになってしまいます。
そのため、取引ツールが使いやすいか、注文に手間がかからないかどうかが重要なポイントとなります。
取引ツールが使いやすいかどうかはトレーダーの好みによって異なるので、デモ口座を活用したり実際に取引アプリをダウンロードしたりして、自分の感覚と照らし合わせてみましょう。
④チャートが複数表示できるFX会社を選ぶ
複数の時間足チャートが表示できることも重要なポイントです。
スキャルピングでは超短時間で取引を繰り返すので、目の前の短期足チャートに集中してしまい長期足チャートでのトレンドを忘れてしまうことがあります。
スキャルピングは短期足チャートしか使わないイメージがありますが、中長期足でのトレンドも考慮することでより勝率を高くすることができます。
スマホアプリ版の取引ツールではチャートが1つしか表示できないFX会社もあるので、事前にチャートの表示数は確認しておくとよいでしょう。
スキャルピングができるおすすめのFX会社5選
上記の4つのポイントを満たした、スキャルピングができるおすすめのFX会社を5社お伝えします。
その取引頻度からサーバーに大きな負担がかかるので、スキャルピングを禁止しているFX会社は少なくありません。
以下の5社はスキャルピングを公認しているので、安心して取引を開始できます。
- GMOクリック証券
- LIGHT FX
- みんなのFX
- 外貨ex byGMO
- FXプライムbyGMO
それぞれ紹介します。
GMOクリック証券

出典:GMOクリック証券
GMOクリック証券は、これからスキャルピングを始めたい方におすすめのFX会社です。おすすめな理由は以下の通りです。
- FX会社としての信頼性が高い
- 取引コストが業界最狭水準
- 取引ツールの安定性が高い
GMOクリック証券のFX取引サービスであるFXネオは、国内取引高が8年連続No.1と、トップクラスの実績があります。
また、GMOクリック証券を運営しているGMOインターネットは、東証一部上場企業なので会社としての信頼性も高いです。
また、取引コストが狭いこともGMOクリック証券をおすすめする理由です。
FXネオは主要通貨のスプレッドが業界最狭水準であり、スキャルピングに適しています。取引手数料や出金手数料などの各種手数料も無料なので、コストを抑えることができます。
取引ツールの安定性もGMOクリック証券の強みです。
取引ツールはPC・スマホともに使いやすく、注文もしやすくなっているのでスキャルピングにも向いています。
LIGHT FX

出典:LIGHT FX
LIGHT FXもスキャルピングトレーダーにおすすめのFX会社です。おすすめする理由は以下の通りです。
- 約定力が高い
- 最低取引単位が小さい
- 取引ツールが使いやすい
LIGHT FXは業界でも随一の約定力を誇っており、99.9%の約定率を誇っています。
かなりの確率で、狙ったレートで誤差なく約定できます。
スキャルピングでは刻一刻と変動する市場に対して高速取引をするので、約定力は極めて重要になります。
また、LIGHT FXは最低取引単位を1,000通貨に設定しているので、少額からFXを始めることができます。
ドル/円やユーロ/円などであれば最低5,000円ほどから取引できるので、少額から始めたい方におすすめです。
取引ツールも利便性が高く、多くのトレーダーに支持されています。
チャートを見ながら注文できる機能や、ワンタップで注文できるスピード注文など、時間との勝負であるスキャルピングに便利な機能が数多く実装されています。
みんなのFX

出典:みんなのFX
スキャルピングにおすすめのFX会社としてみんなのFXが挙げられます。おすすめな理由は以下の通りです。
- 約定力が高い
- スプレッドが業界最狭水準
- デモ口座がある
みんなのFXは、先述したLIGHT FXと同じトレーダーズ証券株式会社が運営していることもあり、高い約定力を誇っています。
スキャルピングトレーダーでも安心して取引できます。
また、スプレッドが業界最狭水準であることもみんなのFXの強みです。
株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドが実施した「みんかぶFXランキング」では、総合部門とスプレッド部門で1位となっています。客観的にもスプレッドが低いことが証明されています。
加えて、デモ口座が用意されている点もLIGHT FXをおすすめする理由です。
実際に口座を開設して入金する前に、取引までの流れや取引ツールの性能など一通り確認できます。
スキャルピングではいかにスムーズに取引できるかが重要なので、事前に自分の目で取引ツールとの相性を確認しておきましょう。
外貨ex byGMO

出典:外貨ex byGMO
外貨ex byGMOも、スキャルピングでおすすめのFX会社です。おすすめな理由は以下の通りです。
- 会社の信頼性が高い
- 取引ツールが便利
- キャンペーンがお得
外貨ex byGMOはネット大手のGMOインターネットグループが運営していることもあり、会社の信頼性はとても高いです。
また、取引ツールが便利である点もスキャルピングにおすすめです。
トレードアプリのCymoは早いスピードで動作し、動作が重くなったり取引が一時停止したりする事はめったにありません。
価格変動が瞬時にアプリのプライスボードに反映されるので、常に現在価格をチェックするスキャルピングにおすすめです。
また、外貨ex byGMOでは定期的にキャッシュバックキャンペーンを実施しており、PayPayか現金による還元を受けられます。実質的な取引コストの低下につながります。
FXプライムbyGMO
FXプライムbyGMOもスキャルピングにおすすめの1社です。おすすめする理由は以下の通りです。
- 取引システムが安定している
- 約定力が高い
- テクニカルチャートの数が多い
FXプライムbyGMOは、FX会社で唯一取引システムが国際規格認証を取得しています。取引システムの強さはシステムトラブルへの不安を払拭し、安心して取引できることにつながります。
また、FXプライムbyGMOは高い約定力からスキャルピングトレーダーに支持されています。約定力の高さも、強固な取引システムがあってこそ実現できます。
加えて、相場の分析に欠かせないテクニカルチャートの数は国内最多水準であり、分析力を重視する中上級者でも満足できる取引環境を提供しています。
FX口座が凍結する禁止行為とは?
次に、FX口座が凍結される可能性がある禁止行為とその理由をお伝えします。
禁止行為とは
FX口座が凍結される禁止行為は、短時間での注文を繰り返し行う行為です。
ただし、FX会社によっては禁止行為に該当しない場合や、短期間の定義が異なる場合があるので、事前にFX会社の取引ルールを確認する必要があります。
スキャルピングが公認されている、もしくは禁止と明言されていないFX会社であれば、基本的には短時間での取引は許容されていると解釈して良いでしょう。
禁止になっている理由
先述した短時間での売買が禁止行為になっている理由は以下の通りです。
- サーバーの負担が大きくなる
- カバー取引が間に合わない
短時間で取引をすることでサーバーへの負担が増え、安全な取引環境を確保できなくなる可能性があります。
また、トレーダーの注文を受けて、FX会社が対応する取引を指す、カバー取引が間に合わなくなることも理由の1つとされています。
ただし、短時間で注文を繰り返し行う行為の基準はほとんど公表されておらず、禁止行為の判断はFX会社に一任されています。
FX会社ごとに取引のルールを確認しておきましょう。
凍結されたFX口座の復旧や出金はできる?
原則として、凍結された口座の復旧はできません。
しかし、すぐに解約処理が行われるケースもありますが、ログインや出金処理は可能です。口座が凍結される旨の連絡を受けたら、速やかに出金処理をしましょう。
口座凍結や解約処理された名義では再登録ができない場合がほとんどです。
そのため、事前に規約などを確認して禁止行為を把握しておきましょう。その上でルールに沿った取引をすることが重要です。
海外FX会社でのスキャルピングをおすすめしない理由3つ
海外FX会社でのスキャルピングをおすすめしない理由は以下の通りです。
- 出金や詐欺のトラブルが多い
- リスクが高い
- 取引コストが高い
それぞれ解説します。
出金や詐欺のトラブルが多い
国内FX会社と比較して、出金や詐欺のトラブルが頻繁に発生するので、海外FX会社でのスキャルピングはおすすめできません。
代表的な詐欺の例は、利用者から資金を集めたあとに計画的に倒産することです。倒産した業者は自己破産をした個人と同様に、さまざまな支払い義務から逃れることができます。
スキャルピングでコツコツ稼いでも出金できなければすべて水の泡になってしまいます。
詐欺や入出金トラブルが多い海外FX会社は、できるだけ避けた方がよいでしょう。
リスクが高い
レバレッジを高く設定できるので、リスクが高くなりがちな点も海外FX会社をおすすめできない理由です。
国内FX会社では最大レバレッジが25倍で統一されています。反対に海外のFX会社では1,000倍までレバレッジを掛けられるFX会社もあり、リスクも急激に高くなります。
スキャルピングは取引一回あたりの利益や損失は小さいですが、レバレッジを高くすることでリスクも同様に高くなります。
運用効率は良くなりますが、少なくとも初心者の間はハイリスクな投資を避けるべきです。
取引コストが高い
取引コストが高くなる傾向にあるので、海外FX会社でのスキャルピングはおすすめできません。
スキャルピングは短時間で売買を繰り返すので、スプレッドが広いと取引コストが高くなり、運用効率が悪化します。スプレッドに加えて取引手数料を設けている場合もあります。
スキャルピングには、取引コストが小さい国内FX会社がおすすめです。
スキャルピングに関するQ&A
スキャルピングに関する良くある質問とその回答をまとめています。
これからスキャルピングを始めようか検討している方は参考にしてください。
スマホでもスキャルピングできますか?
スマホでもスキャルピングはできます。
ただし、事前にスキャピングが可能なツールかどうかは確認しておく必要があります。
デイトレードとスキャルピングの違いはなんですか?
取引するスパンが異なります。
数分~数10分以内ならスキャルピング、数時間~その日中で決済する取引をデイトレードと呼びます。
スキャルピングの方がデイトレードよりも取引するスパンが短いのです。
スキャルピングの1日の取引回数はどのくらいですか?
トレーダーによってはまちまちですが、おおむね50~100以上は取引する場合が多いようです。
取引機会がなければ0回で終わり、スキャルピングに適している相場であれば300回以上取引することもあります。
スキャルピングに要求される素質はありますか?
さまざまな素質が要求されますが、スキャルピングならではの素質としては反射神経と集中力が挙げられます。
スキャルピングは秒単位での戦いになるので、相場の瞬間的な動きを捉えられる反射神経が必要です。
また、取引機会を逃さないように分析チャートをずっと眺める必要があるので、集中力が要求されます。
まとめ
これまでスキャルピングでおすすめのFX会社やスキャルピングの注意点をお伝えしました。
かなり短い期間で取引をするので難しいイメージがありますが、相場の変動に左右されにくい取引スタイルなので、トレンドを読むことに慣れていない初心者におすすめの取引スタイルとも言えます。
スキャルピングの注意点をしっかり認識し、メリットを最大限に活かしたトレードをするようにしましょう。