FXのスプレッドとは?各FX会社を比較して違いの理由を解説!資産運用の基礎を身に付けよう!

FXの基礎知識

FX取引でよく聞く「スプレッド」。普段の生活ではもちろんのこと、株式投資や不動産投資の世界でもあまり聞かない言葉であるため、聞き馴染みのない方も多いでしょう。

今回は、資産運用の初心者に向けてスプレッドの意味やスプレッドと通貨との関連について分かりやすく説明していきます。

※すぐに「スプレッドが狭いFX業者が知りたい」という方は「スプレッドが狭いFX業者」を参考にしてください!

スプレッドとは?

スプレッドとは、FX業者が通貨ペアごとに設定している買値と売値の価格差のことです。この価格差はトレーダーからすれば取引の都度発生する取引手数料であり、業者からすれば収入となります。

スプレッドは通貨ペアによって異なります。「みんなのFX」が提示するスプレッドでみてみましょう。

Bid(売り) Ask(買い) スプレッド
米ドル/円 113.432 113.434 0.2
ユーロ/円 128.151 128.155 0.4
ポンド円 150.080 150.088 0.8
NZドル/円 77.167 77.177 1.0
トルコリラ/円 8.220 8.236 1.6

参考:みんなのFX ※2021/12/10の値を参照

このように、同じFX業者でも、運用する通貨ペアによってスプレッドは異なるので、通貨ペアを選択する前に確認しておきましょう。

また、同じ通貨ペアでも、FX業者によって発生するスプレッドは異なるので、FX業者を選ぶ際には事前にスプレッドの水準について確認する必要があります。

USDJPYのスプレッド EURJPYのスプレッド GBPJPYのスプレッド
LINE FX 0.2銭 0.5銭 1.0銭
みんなのFX 0.2銭 0.4銭 0.8銭
外貨ex byGMO 0.2銭(※) 0.5銭(※) 0.9銭(※)

※原則固定

スプレッドが狭い・広いとは?

FXの世界では、スプレッドは狭い・広いと表現されています。何を意味するのか確認していきましょう。

スプレッドが狭いとは?

スプレッドが狭いとは、スプレッドの値が小さいことを表現しています。

スプレッドが小さいと、買いレートと売りレートの幅が狭くなるため、FXトレーダーにとって取引コストが低いことを意味します。

スプレッドが広いとは?

スプレッドが広いとは、スプレッドの値が大きいこと表現しています。

スプレッドが大きいと、買いレートと売りレートの幅が広くなるため、FXトレーダーにとって取引コストが高いことを意味します。

FX業者によってスプレッドが異なる理由

同じ通貨ペアでも、FX業者によって提示するスプレッドは異なります。その理由を見ていきましょう。

方針が異なる

FX業者の方針によってスプレッドは異なります

スプレッドを抑えることでコスト意識の高いユーザーの獲得を目指す業者もいれば、スプレッドは平均水準にし、情報発信に力を入れる業者もあります。

各業者の方針の違いが、スプレッドの違いを生んでいるのです。

カバー先金融機関の数が異なる

各FX業者が提携しているカバー先金融機関の数も、スプレッドに大きな影響を与えます。

カバー先金融機関とは、FX業者へ為替レートを提示している金融機関を指します。言い換えると、FX業者の外貨の調達先です。

FXトレーダーが取引ツールで実際に目にする為替レートは、カバー先金融機関が提示したレートに、業者の収益であるスプレッドが上乗せされたレートです。

カバー先金融機関が複数あれば、金融機関同士はコンペという形で外貨を取引することになり、FX業者はその中で最も有利な為替レートを選択できます。つまり、カバー先金融機関が多ければ多いほど、FXトレーダーに低コストで為替レートを提示することができるのです。

一方で、カバー先金融機関が一つしかなければ、金融機関は為替レートの決定権を握っているため、手数料を多くされてもFX業者は従わざるを得ません。その結果、FXトレーダーに提示する為替レートはコストがたっぷり上乗せされたものになってしまいます。

同じ通貨ペアでも、FX業者が提携しているカバー先金融機関の数によって、スプレッドの水準は異なるのです。

スプレッドが狭い通貨ペアの特徴

次に、スプレッドが狭い通貨ペアの特徴を見ていきましょう。取引コストを少しでも抑えたい方は、次のような特徴を持つ通貨ペアを選択しましょう。

流動性が高い

スプレッドが狭い通貨ペアには、流動性が高いという共通点があります。

流動性とは市場での取引量を指し、流動性が高いほどその商品を購入・売却することが容易であることを意味します。活発的に取引されている商品であるため、取引相手がすぐに見つかるからです。

先にみたように、米ドル/円がNZドル/円よりスプレッドが狭いのは、市場での取引量が米ドル/円の方がNZドル/円より圧倒的に多いからです。

価格変動が小さい

スプレッドが狭い通貨ペアの特徴として、価格変動が小さいことが挙げられます。

流動性にも関連していますが、取引量が多い通貨ペアには、市場価格付近に大量の注文が発生しています。1ドル100円だとしたら、99円にも101円にも大量の注文が殺到しているため、市場価格は急に大きく変化しません。

変動が小さい分、市場価格もしくは市場価格付近で外貨を調達できるため、スプレッドを狭くできるのです。

スプレッドが広い通貨の特徴

次に、スプレッドが広い通貨の特徴を見ていきましょう。

流動性が低い

スプレッドが広い通貨ペアには、流動性が低いという共通点があります。

NZドル/円が米ドル/円よりスプレッドが広いのは、市場での取引量がNZドル/円の方が米ドル/円より少ないからです。

取引量が少ないため、取引相手を見つけにくい状況が度々発生します。FX業者はこの手間をスプレッドに反映させるので、FXトレーダーに提示されるスプレッドは広く設定されてしまうのです。

価格変動が大きい

スプレッドが広い通貨ペアは、価格変動が大きいという特徴があります。

スプレッドが広い通貨ペアは流動性が低い、つまり取引量が少ないため、どうしてもその通貨ペアを取引したい場合には、多少割高でも受け入れざるを得ません。

その結果、市場価格から離れた価格でも取引が成立することがあるため、価格変動が大きくなるのです。

価格変動の大きさは、カバー先金融機関が市場から調達する際のコストが高くなることを意味しますから、その分のコストが反映されてスプレッドは広くなります。

スプレッドが開く要因

同じFX業者、同じ通貨ペアでも、スプレッドが異なる場合があります。思わぬ取引コストの発生を防ぐためにも、その要因を見ていきましょう。

不安定な相場

相場が不安定な状態にあるとスプレッドは開きやすい傾向にあります。

重要な経済指標の発表や要人発言など、相場に大きな影響を与えるイベントが発生すると、相場は乱高下します。

このような相場は、FX業者の外貨調達先であるカバー先金融機関が外貨を市場から調達しにくい環境であるため、高い手数料を上乗せした上でFX業者に為替レートを提示します。

外貨を調達することが困難になっていることは共通していますから、カバー先金融機関がいくら多くても、どの金融機関も同じように調達コストを多く上乗せしているため、FX業者は受け入れる他ありません。

そのため、通常よりも開いたスプレッドがFXトレーダーに提示されるのです。

少ない取引参加者

ニューヨーク市場が閉まった後など、取引参加者が過疎化する時間帯もスプレッドは開きやすくなります

取引参加者の減少は流動性の低下を意味します。流動性の低下が調達コストを上昇させるため、スプレッドが開いてしまうのです。

スプレッドの提示率について

スプレッドの提示率とは、一定期間中にFXトレーダーに提示されたスプレッドの実績値のデータを指します。

先述したように、スプレッドは1日の中で変動します。スプレッドが狭いと思っていた通貨ペアが、一時的にスプレッドが拡大してしまうと思わぬコストを支払うことになります。

そこで、FXトレーダーがスプレッドの変動を気にしないように、FX業者はスプレッドの提示率を公開しています。

出典:SBI FXトレード

上の画像は「SBI FXトレード」が公開している米ドル/円のスプレッドの提示率です。

これを見ると、取引通貨が1,000以下であればスプレッドは0.00〜0.09の間で原則固定されています。

取引通貨が1,000を超える取引については、78.65%の確率でスプレッドは0.17とされていることが実績から分かります。

実績ベースのスプレッドが公表されていると、FXトレーダーも安心して取引を行うことができます。逆に言えば、スプレッド提示率が公表されていない場合スプレッドが思いの外大きくなるリスクがあることには留意しましょう。

スプレッドが狭いFX業者

最後に、スプレッドが狭いFX業者をお伝えします。取引コストを少しでも抑えたいは、ぜひFX業者選びの参考にしてください。

みんなのFX

みんなのFX」は、JASDAQに上場している「トレイダーズホールディングス」が運営するFX業者です。

「みんなのFX」はスプレッドの狭さはもちろん、スワップポイントの高さ、約定率の高さなど、どの項目でも業界トップクラスのサービスを提供しているオールラウンダーです。

※スワップポイント:通貨ペア間の金利調整額
※約定率:注文した価格で約定できる強さ

スプレッドだけでなく、他の要素も満遍なく追求したい方にはおすすめの業者と言えます。

外貨ex byGMO

「外貨ex byGMO」は、大手ITグループのGMOインターネットグループが運営するFX業者です。

「外貨ex byGMO」の特徴としては、新規口座とお取引で最大30万円がキャッシュバックされる点です。つまり、このキャッシュバックを加味したら実質的な取引コストさらに低下していきます。

キャンペーンなので常にキャッシュバックされるとは限りませんが、高頻度で行っており、「外貨ex byGMO」は特におすすめのFX業者と言えます。

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LINE FX

出典:LINE FX

「LINE FX」は、SNS大手のLINEが運営するFX業者です。新興業者でありながら、提供するサービスは非常に優れています。

LINEアプリと連携すると、経済ニュースや相場の急変動があるとLINEに通知が送られてくるようになり、対応に遅れることも防いでくれます。

分析ツールがやや弱いという弱点はあるものの、取引コストの低さからFX初心者におすすめです。

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